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2026.09.04 Fri UP

野島 雅講師による研究課題が公益財団法人谷川熱技術振興基金研究助成に採択

研究推進機構 総合研究院 野島 雅講師による研究課題が、公益財団法人谷川熱技術振興基金研究助成に採択されました。

採択者
研究推進機構 総合研究院 講師 野島 雅
採択題目
耐熱合金の熱応力損傷解析
内容

公益財団法人谷川熱技術振興基金は、工業炉、燃焼装置及びこれらに関連する材料・部品を対象とした熱技術、生産技術の研究を支援し、その発展に寄与することを目的としています。このたび、わたくしども野島研究室で考案した微小領域力学評価技術を耐熱材料へ展開する研究課題「耐熱合金の熱応力損傷解析」が、同基金の2026年度研究助成に採択されました。

工業炉、熱交換器、ガスタービンなど、高温で使用される機器には、ニッケル基合金や耐熱鋼をはじめとする耐熱合金が用いられています。これらの材料は、加熱と冷却が繰り返されると、場所ごとの温度差や膨張・収縮の違いによって「熱応力」を受けます。その結果、材料内部の微細な組織や組織同士の境界に変形が集中し、目に見えないほど小さなき裂が発生します。こうした初期損傷の蓄積は、最終的に機器の破損につながるため、安全性の確保と長寿命化には、材料がどこで、どの程度の力を受け、どのように壊れ始めるのかを明らかにすることが重要です。

従来の引張試験、疲労試験、クリープ試験では、材料全体の平均的な強さを測ることはできますが、数マイクロメートル規模の特定の組織における変形抵抗や、き裂発生までを直接調べることは容易ではありません。本研究では、集束イオンビーム(FIB)を用いて、耐熱合金の調べたい微小領域から試験片を切り出し、野島研究室で開発した微小引張評価デバイスに取り付けます。走査電子顕微鏡(SEM)の中で試験片を引っ張りながら荷重と変位を測定し、塑性変形、表面形状の変化、微小き裂の発生から進展までを連続的に観察します。さらに、有限要素解析による応力・ひずみ分布の計算を組み合わせ、微細組織ごとの材料物性と熱応力損傷との関係を定量的に明らかにします。材料全体の試験では見落とされやすかった局所的な弱点を数値として示し、合金組成や組織制御、熱処理条件の改善につなげることも本研究の重要な狙いです。

本助成を受け、試験体の作製から顕微鏡内での評価、数値解析までを一貫して進めます。耐熱合金の損傷起点を早期に捉える新たな材料評価基盤を構築し、工業炉をはじめとする高温機器の信頼性向上、保守の合理化及び長寿命設計への貢献を目指します。また、本手法は熱処理鋼や耐熱コーティング材など、幅広い耐熱材料への展開も期待されます。
採択日
2026年8月27日

関連リンク
公益財団法人 谷川熱技術振興基金
研究推進機構 総合研究院

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耐熱合金の熱応力損傷解析
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