東京理科大学
物理学園賞
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東京理科大学物理学園賞
学校法人東京理科大学では、本学の卒業生、学位取得者(本法人が設置していた大学含む)及び専任教職員の退職者のうち、本法人の名誉を高め、発展に寄与していただいた方に対し、その功績を称えることを目的として、2018年度に「東京理科大学物理学園賞」を創設しました。
本賞の受賞者は以下の方々です。
2024(令和6)年度 第7回受賞者
林 克彦 氏(大阪大学大学院医学系研究科
ゲノム生物学講座 生殖遺伝学 教授)
第7回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴
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林 克彦(はやし かつひこ)氏
大阪大学大学院医学系研究科 ゲノム生物学講座 生殖遺伝学 教授 -
生殖細胞の発生機構と遺伝情報の管理機構について様々な研究を進め、特に雄マウスのiPS細胞から世界で初めて作った卵子をさらに受精させ、雄の細胞だけで子どもの誕生に成功するなど多くの研究成果により、生物学分野へ大きく貢献。
<主な略歴>
- 1994年3月 明治大学農学部農学科 卒業
- 1996年3月 明治大学大学院農学研究科修士課程 修了
- 1996年4月 東京理科大学生命科学研究所 助手
- 2002年8月 大阪府立母子保健総合医療センター研究所 常勤研究員
- 2004年3月 博士(理学)(東京理科大学)
- 2005年4月 ケンブリッジ大学ガードン研究所 博士研究員
- 2009年4月 京都大学大学院医学研究科 講師
- 2012年4月 京都大学大学院医学研究科 准教授
- 2014年4月 九州大学大学院医学研究院 教授
- 2021年9月 大阪大学大学院医学系研究科 ゲノム生物学講座 生殖遺伝学 教授(現職)
<主な受賞>
- 2018年 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(科学技術振興部門)
- 2018年 読売テクノ・フォーラム 第24回ゴールド・メダル賞
過去の受賞者一覧(50音順) ※受賞者の略歴等の記載内容は受賞時のものです。
2023(令和5)年度 第6回受賞者
西山 伸宏 氏(東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 教授)
第6回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴
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西山 伸宏(にしやま のぶひろ)氏
東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 教授 -
東京理科大学基礎工学部、基礎工学研究科修士課程修了後、東京大学大学院工学系研究科で博士課程修了(2001年、博士(工学))。米国ユタ大学薬学部博士研究員、東京大学医学部附属病院、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター、東京工業大学資源化学研究所を経て東京工業大学科学技術創成研究院に着任し現在に至る。
高分子をプラットフォームとして標的指向性や環境応答性等の様々な機能を有する薬剤や機能性分子を集積化できる精密高分子合成技術を用いて、必要な診断および治療を最小限の副作用と最大限の効果で達成する医療用ナノマシン、ナノ医療品を創製する研究を行い、その多くの研究成果により、創薬・医療技術へ大きく貢献。
2007年 高分子学会高分子研究奨励賞、2009年 第一回日本DDS学会奨励賞(基礎)、2012年 日本癌学会奨励賞、2016年 第三回パーティクルデザイン賞、2019年 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究)を受賞。
<学歴>
- 1996年 東京理科大学基礎工学部材料工学科 卒業
- 1998年 東京理科大学大学院基礎工学研究科材料工学専攻修士課程 修了
- 2001年 東京大学大学院工学系研究科材料学専攻博士課程 修了
<学位>
- 博士(工学) (2001年 東京大学)
2022(令和4)年度 第5回受賞者
横山 広美 氏(東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 副機構長・教授)
第5回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴
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横山 広美(よこやま ひろみ)氏
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 副機構長・教授 -
東京理科大学理工学部物理学科、理工学研究科物理学専攻(連携大学院高エネルギー加速器研究機構)で博士(理学)を取得(2004年)。高エネルギー素粒子物理学実験を修めた。その後、専門を科学技術社会論に変更し、東京工業大学特別研究員(2004年)、総合研究大学院大学上級研究員(2005年)、東京大学大学院理学系研究科准教授(2007年)を経て、2017年から東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構教授(大学院兼担:東京大学学際情報学府文化人間情報学コース)に着任し現在に至る。2022年度からは同副機構長を務める。
専門分野は、科学技術社会論。科学者の社会的責任、科学の倫理問題(ELSI)、大型科学と地域、科学とジェンダー、科学コミュニケーション、科学技術政策など、物理学の知見を活かした幅広い社会領域に対して独創的な研究を行っている。
2007年に日本科学技術ジャーナリスト会議 科学ジャーナリスト賞を受賞、2015年に科学技術社会論学会 柿内賢信研究奨励賞を受賞。
<学歴>
- 1999年 東京理科大学理工学部物理学科 卒業
- 2001年 東京理科大学大学院理工学研究科物理学専攻修士課程 修了
- 2004年 東京理科大学大学院理工学研究科物理学専攻博士課程 単位取得満期退学
(連携大学院制度 高エネルギー加速器研究機構)
<学位>
- 博士(理学) (2004年 東京理科大学)
2021(令和3)年度 第4回受賞者
飯田 史也 氏(英国 ケンブリッジ大学 准教授)
一戸 猛志 氏(東京大学医科学研究所感染症国際研究センター 准教授)
第4回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴 (50音順)
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飯田 史也(いいだ ふみや)氏
英国 ケンブリッジ大学工学部 准教授 -
東京理科大学工学部、工学研究科修士課程修了後、スイス・チューリヒ大学情報工学科にて博士課程修了(2006年、理学博士)。ドイツ・イエナ大学スポーツ科学学科での研究員、米国マサチューセッツ工科大学電子情報工学科でのポスドクを経て、2009年よりスイス・チューリヒ工科大学機械工学科にて助教の職に着任。その後2014年から英国ケンブリッジ大学に移籍し現在に至る。専門はバイオインスパイアード・ロボティクスと呼ばれる生物学とロボット工学の学際分野。
<学歴>
- 1997年 東京理科大学工学部第一部機械工学科 卒業
- 1999年 東京理科大学工学研究科機械工学専攻修士課程 修了
- 2006年 スイス・チューリヒ大学情報工学科博士課程 修了
<学位>
- 理学博士 (2006年 スイス・チューリヒ大学情報工学科)
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一戸 猛志(いちのへ たけし)氏
東京大学医科学研究所 感染症国際研究センター 感染制御系 ウイルス学分野 准教授 -
東京理科大学基礎工学部、基礎工学研究科修士課程修了後、日本学術振興会での特別研究員(DC2)に採用、東京理科大学基礎工学研究科博士課程修了(2007年)。Yale University School of Medicine、日本学術振興会特別研究員(PD)(2007年)、上原記念生命科学財団リサーチフェロー(2008年)、日本学術振興会海外特別研究員(2008年)を経て、九州大学大学院医学研究院ウイルス学助教の職に着任。その後2012年から東京大学医科学研究所感染症国際研究センターに移籍し現在に至る。
<学歴>
- 2002年 東京理科大学基礎工学部生物工学科 卒業
- 2004年 東京理科大学基礎工学研究科生物工学専攻修士課程 修了
- 2007年 東京理科大学基礎工学研究科生物工学専攻博士後期課程 修了
- (2002年6月から2007年3月まで連携大学院である国立感染症研究所にて経鼻インフルエンザワクチンの開発に関する研究に従事)
<学位>
- 博士(工学) (2007年 東京理科大学基礎工学研究科)
2020(令和2)年度 第3回受賞者
阿部 正幸 氏(NTTセキュアプラットフォーム研究所 上席特別研究員)
原 英二 氏(大阪大学 教授)
阿部 正幸 氏
原 英二 氏
第3回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴 (50音順)
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阿部 正幸(あべ まさゆき)氏
NTTセキュアプラットフォーム研究所上席特別研究員、京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻 客員教授 -
安心安全な情報社会を支える暗号技術・電子署名技術の高機能化や高効率化に関する先導的研究を行い革新的な技術を多数創出。実用面でも動画配信、仮想通貨、電子投票などにおける利用者のプライバシーを守る技術に貢献。2019年には、「安全かつ利便性の高い電子署名及び暗号プロトコルの先導的研究」により第64回前島密賞(公益財団法人通信文化協会)を受賞。
<学歴>
- 1990年 東京理科大学 工学部電気工学科 卒業
- 1992年 東京理科大学大学院 工学研究科電気工学専攻修士課程 修了
<学位>
- 博士(工学)(2002年12月 東京大学 論文博士)
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原 英二(はら えいじ)氏
大阪大学 微生物病研究所遺伝子生物学分野 教授 -
細胞老化の分子機構とその生体内での役割の解明を目指した研究によって癌と老化の効果的な予防法や治療法の開発に貢献。2013年6月に英国科学雑誌「ネイチャー」で発表した「Obesity-induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome(肥満に伴う腸内細菌の代謝物が細胞老化を介して肝癌を誘発)」が米国科学誌「サイエンス」誌が選ぶ2013年10大成果の1つとして取り上げられた。2014年には、JCA-Mauvernay Award(日本癌学会)を受賞。
<学歴>
- 1987年 東京理科大学 理工学部応用生物科学科 卒業
- 1993年 東京理科大学大学院 理工学研究科応用生物科学専攻博士課程 修了(理学博士)
2019(令和元)年度 第2回受賞者
青嶋 誠 氏(筑波大学数理物質系 教授)
多田隈 建二郎 氏(東北大学大学院情報科学研究科 准教授)
前田 和彦 氏(東京工業大学理学院 准教授)
※青嶋氏は海外での基調講演のためご欠席
第2回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴 (50音順)
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青嶋 誠(あおしま まこと)氏
筑波大学 数理物質系 教授 -
研究分野は統計科学・数理統計学。高次元統計解析を創生し、その分野を牽引する世界的な先端研究者として、きわめて独創的かつ先駆的な研究に取り組む。日本統計学会賞、日本統計学会研究業績賞、Abraham Wald Prizeなど受賞多数。国際統計協会の日本代表として国際会議に関わり、国際学術誌の編集長を務めるなど、その活躍は多方面にわたる。
<学歴>
- 1986年 東京理科大学理学部応用数学科 卒業
- 1992年 東京理科大学大学院理学研究科数学専攻博士課程 修了 博士(理学)
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多田隈 建二郎(ただくま けんじろう)氏
東北大学 大学院 情報科学研究科 准教授 -
全方向移動・駆動機構、柔軟グリッパ機構をはじめとする各種ロボット機構の研究開発に従事。その独創的な研究開発により、第8回ロボット大賞文部科学大臣賞、国際会議IEEE International Conference on Robotics and Automation(ICRA2019)において、IEEE ICRA Best Paper Award on Mechanisms and Designを受賞。
<学歴>
- 2002年 東京理科大学工学部機械工学科 卒業
- 2007年 東京工業大学大学院機械宇宙システム専攻博士課程修了 博士(工学)
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前田 和彦(まえだ かずひこ)氏
東京工業大学 理学院 准教授 -
研究分野は光触媒。可視光に応答し、水を水素と酸素に完全分解する新しい種類の光触媒を創出。国際的な学術論文誌への論文の掲載などを通じて、国内のみならず世界的にも高い評価を受けている。2016年4月には、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞。
<学歴>
- 2003年 東京理科大学理学部応用化学科 卒業
- 2005年 東京工業大学大学院総合理工学研究科物質電子化学専攻修士課程 修了
- 2007年 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻博士後期課程 修了 博士(工学)
2018(平成30)年度 第1回受賞者
新井 史人 氏(名古屋大学 未来社会創造機構 教授(工学研究科 兼任))
石原 安野 氏(千葉大学 グローバルプロミネント研究基幹 准教授)
金子 邦男 氏(本学柔道部師範)
國友 浩 氏(京都大学基礎物理学研究所 准教授)
故 浜田 知久馬 氏(元東京理科大学工学部情報工学科 教授)
第1回東京理科大学物理学園賞 受賞者略歴 (50音順)
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新井 史人(あらい ふみひと)氏
名古屋大学 未来社会創造機構 教授(工学研究科 兼任) -
研究分野はロボット工学及びマイクロ・ナノメカトロニクス。マイクロ・ナノテクノロジーによる機能要素とシステム制御を統合した機械システムに関する先駆的な研究を手掛けている。日本機械学会、日本ロボット学会、計測自動制御学会の論文賞、文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)など受賞多数。
<学歴>
- 1986年 東京理科大学工学部機械工学科 卒業
- 1988年 東京理科大学大学院工学研究科機械工学専攻修士課程 修了
- 1993年 名古屋大学 博士(工学)取得
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石原 安野(いしはら あや)氏
千葉大学 グローバルプロミネント研究基幹 准教授 -
南極点の深氷河を利用したアイスキューブ検出器を用い、宇宙ニュートリノを観測する研究を推進すると共にワーキンググループリーダーとして活躍。2012年に超高エネルギー宇宙ニュートリノ現象を同定、2016年には超高エネルギー宇宙線起源に関する有益な観測結果を得ており、これらの功績に対し、第5回戸塚洋二賞、第37回猿橋賞を受賞。
<学歴>
- 1998年 東京理科大学理学部第二部物理学科 卒業
- 2004年 テキサス大学オースティン校大学院 博士号・Ph.D.(物理学)取得
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金子 邦男(かねこ くにお)氏
本学柔道部師範 -
本法人事務職員として神楽坂・野田・長万部の各キャンパスで勤務する傍ら、本学柔道部において学生指導に尽力。1966年に野田柔道部創部に協力・監督に就任以降、野田・神楽坂合同チームの監督を経て1999年に第3代師範に就任。現在まで50年以上にわたって本学柔道部の指導、次世代指導者の育成に貢献。
<学歴>
- 1964年 学校法人東京理科大学 入職
- 2005年 学校法人東京理科大学 退職
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國友 浩(くにとも ひろし)氏
京都大学基礎物理学研究所 准教授 -
研究分野は超弦理論。2016年に発表した「Complete action for open superstring field theory」は、素粒子物理学分野の飛躍的な進歩の端緒として期待されるものである。この論文により2017年に第22回日本物理学会 論文賞を受賞。
<学歴>
- 1984年 東京理科大学理学部第一部物理学科 卒業
- 1989年 京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻 修了 理学博士
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故 浜田 知久馬(はまだ ちくま)氏
元東京理科大学工学部情報工学科 教授 -
研究分野は医薬統計学。医薬品の適正使用のための情報を創造することを目的として、科学的かつ効率的な医薬研究の統計学的方法論を提唱。本学着任以降は、医薬統計に関する学生指導を中心に、学部生と大学院生を合わせて200名以上もの有為な人材を輩出。研究においてもSASユーザー会功績賞、論文賞を受賞。
<学歴>
- 1987年 東京理科大学薬学部製薬学科 卒業
- 1989年 東京理科大学大学院工学研究科経営工学専攻 修了
- 1997年 東京大学 博士(保健学)取得