Department of Industrial and Systems Engineering

創域理工学部 経営システム工学科

文理の枠を越えた学びを通して、
迅速かつ柔軟で合理的な経営を実現

経営システム工学は、企業経営の諸活動合理化のための研究を、科学的・工学的方法論を駆使して行い、コンピュータを用いた迅速・柔軟で合理的な経営を実現する学問です。その対象領域は企業経営のみならず、情報技術・社会システム・国際環境へと広がっています。また、数学、情報工学、経営学をはじめ多くの専門知識を必要とする、理系と文系が融合した学際的分野です。経営システム工学科では、グローバル社会において、企業や官公庁での製品生産とサービス提供のシステムの管理・運営のための科学技術を修得することを重視し、情報工学、応用数学・統計学、システム工学、経営科学の基礎を学びます。

概要図
  • 経営システム工学科の特徴1

    5つの領域が
    横断的に連携

    生産システム工学系、経営数理系、社会システム工学系、管理システム工学系、情報システム工学系の5つの領域から学科全体を構成しています。また、これらの領域が横断的に連携して教育・研究を行っています。3年次からは各領域の専門科目を選択し、各自の専門を深めていきます。

  • 経営システム工学科の特徴2

    原理から応用まで
    体系的に学ぶ

    科学技術の原理と応用を体系的に学ぶカリキュラムを構成しています。まず情報と数理という工学の基礎を、コンピュータ実習を通じて学習。次に品質管理・原価管理・生産管理など企業経営の基幹技術を学びながら、システム工学やソフトウェア工学などのテーマにも取り組みます。

  • 経営システム工学科の特徴3

    実践力を磨くために
    演習・実習を重視

    実力向上を図るため、演習や実習の時間を豊富に設け、学生各自がノートパソコンを利用しながら学習する授業も多く行っています。演習・実習を通じてレポート作成や論文作成、プレゼンテーションを行うことで、実践に向けた表現力・説明力・構成力を習得していきます。

基礎情報・資格 BASIC INFORMATION & CERTIFICATION

キャンパス 取得学位 在籍学生総数 目指せる資格
野田キャンパス 学士(工学)

477名
(男子380名/女子97名)

男子 80%/女子 20%

※2023年5月1日現在

カリキュラム CURRICULUM

■必修科目 ●選択必修科目 ◆選択科目

1年次 2年次 3年次 4年次
■線形代数学1・2/微分積分学1・2/微分積分学演習A・B/経営工学概論1・2/統計及び演習1・2/線形代数演習A・B/物理学1・2/物理学実験A・B
●化学1・2
■経営工学実験A・B/統計及び演習3・4
●オペレーションズ・リサーチA・B/工業数学
■経営工学実験C・D/経営工学演習1A・1B
●オペレーションズ・リサーチC・D/時系列データ解析/多変量解析
◆セミナー1・2/経営工学特別講義1・2/数理統計学
■卒業研究1・2/経営工学演習2
生産・管理システム系統 ●工程分析及び演習1/経営数学簿記及び演習/原価計算及び演習
◆工程分析及び演習2
●生産管理1/生産システム工学1/実験計画法/原価管理1・2
◆生産管理2/生産システム工学2/サプライチェーンマネジメント/社会調査法/品質管理1・2/信頼性工学/企業会計/経営分析
社会・情報システム系統 ■情報工学及び演習1・2/プログラミング基礎実習A・B ■プログラミング応用実習A・B
●情報工学及び演習3・4/エネルギー社会工学/ライフサイクルマネジメント
◆システムプログラミング演習/行動科学
●知能情報システム/情報ネットワーク論及び演習1/社会システム工学/社会システム工学演習
◆インターフェース設計論/情報ネットワーク論及び演習2/情報メディア論/エネルギープロセス制御工学

2023年度 学修簿 卒業所要単位表

専門
科目
基礎科目 一般教養科目 自由
科目
合計
専門基礎 基幹基礎 関連専門
基礎
自然を学ぶ
科目群
人間と
社会を学ぶ
科目群
キャリア
形成を学ぶ
科目群
外国語を
学ぶ
科目群
領域を
超えて学ぶ
科目群
62 32 32 - 126

卒業研究・
研究室紹介
GRADUATE RESEARCH AND LABORATORIES

生産・管理システム系統
企業活動や社会活動は、人間の集団(組織)によって運営されます。情報、設備、人、資金といった経営資源の活用及び組織活動の機能化を通じ、全生産工程における迅速でスムーズな「ものの流れ」を経済的に実現する他、組織活動の妥当性を保証するため、その体系及び方法論を研究します。
社会・情報システム系統
会社、工場や地球環境などのきわめて複雑な仕組みをシステムと考え、対象システムの改善策を実験及びシミュレーション等により探究します。また、人工知能などの情報技術を活用することによって、私たちの身のまわリの社会での諸活動における課題を解決し、よリ良い社会を実現する方法を探求します。

学生の声 VOICE

本当に強いのはどのチーム?数値化できるシステムの提案へ

学生の声

鈴木研究室 4年 手賀 裕海
愛知県・私立豊川高等学校出身

印象的な授業 セミナー1

※内容は取材当時のものです。

機械学習を用いて抗生物質の効果の予測値を高精度化

学生の声

大和田研究室 4年 大澤 州一郎
東京都・私立成城高等学校出身

印象的な授業 プログラミング応用実習A

※内容は取材当時のものです。

進路 CAREER

進路グラフ

2023年3月31日現在

主な就職先

  • [情報通信業]
    伊藤忠テクノソリューションズ、SCSK、NECソリューションイノベータ、NTTコムウエア、NTTデータ、NTT東日本、オービック、KDDI、サイバーエージェント、TIS、日本IBM、日本総合研究所、ビジネスエンジニアリング、みずほリサーチ&テクノロジーズ、楽天グループ

  • [機械器具]
    NEC、オリンパス、川崎重工業、キーエンス、キヤノン、シャープ、ソニーグループ、トヨタ自動車、日立製作所、ホンダ、リコー

  • [金融・保険業]
    ソニー銀行、千葉銀行、みずほフィナンシャルグループ、三井住友DSアセットマネジメント、三菱UFJ銀行、明治安田生命保険

2020年3月~2022年3月卒業生

本当に強いのはどのチーム?数値化できるシステムの提案へ

学生の声

鈴木研究室 4年 手賀 裕海
愛知県・私立豊川高等学校出身

サッカーやチェスなど頻繁に引き分けが生じる競技においては、競技者の実力が統計的に正しく評価されにくいという課題があります。そこで、3つの「引き分けを考慮した一対比較法」を用いて適合率を評価。より高い精度で本来の強さを測るための研究を進めており、競技者の実力を相対的に数値化するシステムの提案を目指しています。研究成果は、例えばランキングなどの正確性の向上に役立つと考えています。

セミナー1

「一対比較法」の基礎的な知識を身に付けました。理論を学んだ後にアンケートを実施し、集計結果のデータ解析を実施するなど、面白い試みが印象的でした。この有意義な時間があったからこそ、現在の研究が着実に前進しているのだと思います。

1 生産システム
工学2
オペレー
ションズ・
リサーチC
経営工学演習
1A
2 企業会計 セミナー1
3 数理統計学 オペレー
ションズ・
リサーチD
4 経営工学実験
C
生産システム
工学1
5 情報ネット
ワーク論及び
演習1
6

専門性が上がった授業、ラクロス部の活動、飲食店でのアルバイトなど、いろいろなことに挑戦しました。息抜きの時間をつくり、詰め込みすぎないことが両立のコツだと思います。

※内容は取材当時のものです。

機械学習を用いて抗生物質の効果の予測値を高精度化

学生の声

大和田研究室 4年 大澤 州一郎
東京都・私立成城高等学校出身

バンコマイシンは、メチシリンという抗菌薬に耐性を持つ細菌に効果がある一方、投与量が腎臓の機能に影響を与えます。そのため投与の際には、薬剤の血中濃度が至適域となるよう、正確な予測が必要です。機械学習を用い、この予測値の精度を高めるのが私の研究。この機械学習手法が確立されれば、血中濃度のモニタリングが必要な他の薬剤への応用可能性も広がります。医療界にも十分貢献し得る研究と考えています。

プログラミング応用実習A

「プログラミングで方程式を解く」という課題では、入力された数値をプログラムで微分させる必要があり、友達と相談しながら取り組みました。なかなか難しい実習でしたが、友人のおかげでなんとか挫折せずにやり遂げることができました。

1 Integrated
Skills in
English 2A
2 オペレー
ションズ・
リサーチA
ドイツ語
(基礎)
統計及び演習
エネルギーと
環境
行動科学
3 歴史1 健康スポーツ
B(実技)
簿記及び演習 情報工学
及び演習Ⅲ
4 経営工学実験
A
Listening and
Speaking
Skills 2
トレーニング
学概論
プログラミン
グ応用実習A
5
6

1年次の時に上限まで単位を取得し、力の抜きどころなども掴んでいたため、少し余裕がありました。上手く時間を使い、バドミントンサークルや塾講師のアルバイトも楽しみました。

※内容は取材当時のものです。

石垣 研究室

[専攻]生産システム工学 [指導教員]石垣 綾 教授 [キーワード]オペレーションズ・リサーチ,最適化,シミュレーション
[テーマ例]❶サプライチェーンの設計と管理 ❷生産・物流スケジューリングアルゴリズムの開発 ❸多段階生産・物流システムのシミュレーション解析

オペレーションズ・リサーチとは、世の中のさまざまな問題に対して数理モデルを構築し、数学やコンピュータを用いて問題を解決する科学的技法です。本研究室では現実社会における問題を発見し、モデルを構築し、それを解くためのアルゴリズムの開発、シミュレーションモデルの設計やその実装などを中心に研究を行っています。主に生産システムを対象に取り扱っていますが、その応用先は多岐にわたり、現在は異なる分野の問題解決やこれらの技術を応用させたビジネスモデルの設計に挑戦しています。

大和田 研究室

[専攻]計算機科学・情報工学 [指導教員]大和田 勇人 教授 [キーワード]データマイニング,機械学習
[テーマ例]❶機械学習による顧客離反可能性の予測とマーケティングへの応用 ❷データマイニングによる創薬支援・植物免疫活性に関わる規則性発見の研究 ❸オープンソースに基づくアナリティクスソフトウェアの開発

ビッグデータからの規則性発見、知識抽出を行い、その結果を戦略的に活用していく方法論を研究しています。具体的には、生命・医療系のデータマイニング、クラウド型Webアプリのログからの消費者行動モデル生成など、特定分野の専門家や企業と連携して迅速かつ合理的に分析結果を引き出すアナリティクス工学を経営工学的視点から実践していきます。グローバル情報化の時代にマッチした学生を輩出すべく研究を指導します。

鈴木 研究室

[専攻]統計的データ解析 [指導教員]鈴木 知道 教授 [キーワード]統計解析,品質管理
[テーマ例]❶ケアプラン作成支援システムによるケアの質向上 ❷ヒートアイランド現象の統計解析 ❸競技の統計学

世の中では実に多くのデータがとられており、さまざまな統計手法が用いられて解析されています。しかしながら、どのようなデータにどのような手法を用いればよいのかは現実の解析で必ず直面する問題です。本研究室では幅広い分野(ヘルスケア、環境、製造工程、ISO、競技等)における、実際のデータ解析において遭遇するさまざまな問題点に対して、実践的な解決案を開発、研究しています。

徐 研究室

[専攻]地域システム工学・農業経営学・環境学 [指導教員]徐 維那 講師 [キーワード]スマート農業経営評価,地域マーケティング,農業生態学
[テーマ例]❶スマート農業推進及び地域情報化による地域経済評価 ❷情報化・体験型時代における新しい地域資源活用及び地域コミュニティ創出 ❸農業生態学観点からの食農水資源の安定供給・活用に関する研究等

持続可能な豊かな地域社会の創生を目指し,地域創生に係る諸問題を対象に工学的アプローチを基本としたマネジメント及び問題解決能力を修得します.対象が地域社会問題であることから文系的な発想が重視されますが、観察した結果を数学で解く理系の学問でもあります.本研究室では,地域システムにおける諸問題に対して、文理融合・分野融合的アプローチを備え、高度な問題解決能力を持つ人材育成を目指します。

髙嶋 研究室

[専攻]経済性工学 [指導教員]髙嶋 隆太 教授 [キーワード]金融工学,エネルギー経済学,医療マネジメント,政策科学
[テーマ例]❶不確実性下における企業の投資意思決定 ❷再生可能エネルギー政策の経済分析 ❸医療マネジメントの最適化

社会経済システムには様々な不確実性やリスクが存在します。そのため、企業や政府が意思決定を行う際、不確実性を考慮した評価・分析を行う必要があります。本研究室では、不確実性下での意思決定手法である確率計画法やリアルオプションにより、投資プロジェクトの経済性評価や政策・規制の費用便益分析に関する研究を行っています。特に、金融、エネルギー、医療それぞれの分野へ応用し、それらの意思決定分析や評価手法の開発を進めています。

堂脇 研究室

[専攻]環境エネルギーシステム工学(エネルギー学)、化学工学、LCA [指導教員]堂脇 清志 教授 [キーワード]ライフサイクル工学,エネルギー・農・食システムの設計,テクノロジーアセスメント等
[テーマ例]❶水素社会を目指したバイオマス水素製造システムとその利用技術導入に関する研究 ❷農工連携による新たな農業システムの構築 ❸環境対策と健康要因を考慮した環境統合指標の開発など

再生可能エネルギーの利用技術・システムについて、他分野との連携によるバリュー創出を目的に実験的検証とLCA等による環境指標を利用した研究を進めています。特に、原料から製品の市場への投入までの環境を考慮したシステム設計や固有技術の開発を行っています。近年では、他分野との連携により燃料電池を利用したアシスト自転車の開発等も行い、その効果を評価するための環境統合指標も含め産学国際連携を推進しています。その他、農業分野とも連携し、地球にやさしいシステム作りに関する研究も行っています。

西山 研究室

[専攻]情報工学 [指導教員]西山 裕之 教授 [キーワード]分散人工知能,ネットワークサービス,セキュリティ,ロボット
[テーマ例]❶高機能携帯端末(スマートフォン等)を用いたユーザ支援システムの設計 ❷対人サービスシステムの設計 ❸ネットワークを介した協調型分散処理システムの設計

スマートフォンの中で動くユーザ支援システム、われわれの代わりにさまざまな処理を行ってくれる知的なサービスシステム、そして、迅速なサービス・支援および問題解決を可能にする協調型分散処理システムなど、ネットワーク社会における利便性と時間短縮の追求を、人工知能の立場から研究します。特に、スマートフォン(高機能携帯端末)のような身近なデバイスを用いることで、われわれの身近な情報を収集し、結果として新たなネットワークサービスを創造できるようになるかを考え、実現していきます。

原田 研究室

[専攻]情報システム工学 [指導教員]原田 拓 准教授 [キーワード]メタヒューリスティクス,エージェントシステム
[テーマ例]❶高い学習性能を備えた深層強化学習アルゴリズムの設計 ❷マイクログリッドにおける知的エージェントの設計 ❸道路交通信号機の分散制御

人間が持つ知的情報処理能力を備えた知能システムの設計および開発のために、「最適化」および「機械学習」に関して研究を行っています。最適化では、主に生物の進化を模擬した進化計算に基づいた最適化アルゴリズムの設計および応用、機械学習では、主に強化学習アルゴリズムの設計および応用に関して研究を行っています。応用としては、交通やエネルギーをはじめとして、幅広い分野を対象としています。

日比野 研究室

[専攻]生産システム工学 [指導教員]日比野 浩典 准教授 [キーワード]生産システムのモデル化とシミュレーション
[テーマ例]❶エネルギー JIT生産システムのモデル化とシミュレーション技術開発 ❷次世代農業生産システムのモデル化とシミュレーション技術開発 ❸生産システムの生産性と環境負荷評価のためのモデル化手法の開発

身近な工業製品(もの)は、工場で生産され、消費地に届けられます。工場は、需要への柔軟な対応、環境配慮など多くの制約条件を受けながら効率よく生産する必要があり、情報技術、ロボットなどを活用する戦略的な場として、システム化されています。本研究室は、生産システムを早く、確実に、設計するシミュレーション技術を研究しています。また、第6次産業として注目される農業のシステム化とマネジメントの研究をしています。

馮 研究室

[専攻]管理会計 [指導教員]馮 玲 教授 [キーワード]業績評価,原価計算
[テーマ例]❶多角企業の業績評価 ❷リスク構造分析による資本コストの推定 ❸CSRが企業価値に与える影響

管理会計の重要なトピックスの一つに企業価値評価が挙げられます。企業の財務データだけから得られる企業価値と、市場で評価される企業価値との乖離の解消は、管理会計が担う重要な課題の一つです。また企業経営は、無形資産の重要視や社会的責任経営の展開など、財務データに置き換えることが難しい多様な企業活動を繰り広げています。本研究室では、これらの多様な企業活動の評価を反映した企業価値評価を研究対象としています。

安井 研究室

[専攻]品質管理、応用統計学 [指導教員]安井 清一 准教授 [キーワード]統計的品質管理
[テーマ例]❶形やパターンで表現される特性値の最適化とモニタリング ❷難燃化木材・保存処理木材生産における品質管理 ❸プロセスの状態変化検出・異常検出に関する研究

一人ひとりが安心安全に十分な機能を享受できる“もの(=よき質)”を提供するには、機械や電気、化学などの知識と同様に、“もの”の質データを分析し、最適化する技術、それを効果的に活用するしくみ(=品質管理)が必要です。本研究室では、統計学から機械学習まで視野に入れて、よい質を実現するためのデータ分析方法を研究しています。これまで難しいとされてきた木材加工(天然材料)の品質管理にもチャレンジしています。

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