Department of Mechanical Engineering

工学部 機械工学科

あらゆる産業を支える
機械技術のプロフェッショナルへ

社会において機械技術者の活躍する分野はとても広大です。機械工学は、自動車、航空機といった輸送用機械だけでなく、情報、エネルギー、素材関連、コンピュータ、家電、食品、バイオテクノロジー、建築、商社、金融など、社会のあらゆる産業と深くかかわっています。また、宇宙往還機、ロボット、医療機器、未利用エネルギーの有効活用など最先端の技術開発においても、機械技術者がその多くを担っています。機械工学を学んだ者が、現代および未来社会を支える基盤となることは間違いないと言えるでしょう。機械工学科では、機械工学の基礎に基づき、先端の機械技術を駆使して自ら問題を発見し、それを解決できるエンジニアリングセンスを養い、信頼ある機械技術者を育成することを目標としています。

概要図
  • 機械工学科の特徴1

    体験型授業を通して
    能動的に学ぶ

    座学の授業だけでなく、機械工学実験、工作実習、機械製図といった体験型授業を多く取り入れているのが本学科の特徴。実験・実習・製図などの“能動的科目”をカリキュラムに多く組み込み、学生全員が機械工学の基礎と創造的な学力を習得することを目指しています。

  • 機械工学科の特徴2

    自由に選択できる
    多様な専門科目

    「熱・流体工学」「材料・構造力学」「知能機械・機械力学」「設計・製法」の4分野からなる専門科目のほとんどは選択制で、学生による自主的な学習選択を尊重しています。主体性を重視しながらも、入学時よりチューター制度を取り入れることで、こまやかな指導体制も確立しています。

  • 機械工学科の特徴3

    実社会に直結する
    最先端の研究

    本学科の研究室では、先端材料の変形と破壊、流れの予測とその制御、医療・福祉のための支援技術、ナノ・マクロに立脚した表面技術、車両制御技術、超精密な機械要素技術など、幅広い領域で基盤的かつ実用的な研究が行われています。学生の約7割が卒業後大学院に進学し、研究を継続しています。

基礎情報・資格 BASIC INFORMATION & CERTIFICATION

キャンパス 取得学位 在籍学生総数 目指せる資格
葛飾キャンパス 学士(工学)

499名
(男子446名/女子53名)

男子 89%/女子 11%

※2023年5月1日現在

カリキュラム CURRICULUM

■必修科目 ●選択必修科目 ◆選択科目

1年次 2年次 3年次 4年次
■線形代数1・2/微分積分1・2/物理学1・2・3/化学A・B/機械工学通論A・B/コンピュータグラフィックス及び演習/一般物理実験/材料力学基礎及び演習
◆材料科学/数学演習1・2
■確率・統計学/機械製図1/機械工作実習/工業数学1及び演習
●工業数学2及び演習
◆量子論と統計力学
■機械製図2A・2B/機械工学実験
●計算工学1・2
◆電気・電子工学/知的財産概論/技術者倫理/工業数学3/技術英語1/技術英語2
■卒業論文1・2
熱・流体工学分野 ■流体力学及び演習/基礎熱力学及び演習 ■熱・物質移動学
●粘性流体力学/応用熱工学/数値熱流体工学
◆流体機械/燃焼工学/圧縮性流体力学/エネルギー変換工学
材料・構造力学分野 ■機械材料学/材料力学応用及び演習
●弾性力学
●材料強度学/塑性力学/非線形有限要素解析
◆塑性加工学
知能機械・機械力学分野 ■機構学/工業力学及び演習 ■機械力学及び演習
●自動制御
◆ロボット工学/振動学/センシング工学/自動車工学/ロボットメカトロデザイン
設計・製法分野 ■機械設計1
◆計測学/機械製作学
■機械設計2
●機械加工学
◆製品設計/生産工学/トライボロジー

2023年度 学修簿 卒業所要単位表

専門
科目
基礎科目 一般教養科目 自由
科目
合計
専門基礎 基幹基礎 関連専門
基礎
自然を学ぶ
科目群
人間と
社会を学ぶ
科目群
キャリア
形成を学ぶ
科目群
外国語を
学ぶ
科目群
領域を
超えて学ぶ
科目群
66 34 30 - 130

卒業研究・
研究室紹介
GRADUATE RESEARCH AND LABORATORIES

熱・流体工学分野
航空機、自動車、船の周りの空気や水の流れ、ガソリンエンジン、ジェットエンジン、発電プラント内の高温・高速流動など、熱と流れに関わる諸現象とエネルギー機械への応用を勉強します。
材料・構造力学分野
自動車、航空機、ロボットなどを作るために、金属、セラミックス、プラスチックなどの材料の特性、強度などを学び、部材に加わる力を計算して壊れにくい形や寸法を決めるための勉強をします。
知能機械・機械力学分野
ロボットやメカトロニクスに代表されるこの分野は、物を作って動かしたり、動きの解析をします。技術立国日本を支えてきた、日本の技術力の原点・根幹に関わる領域です。
設計・製法分野
自動車やロボットなどの機械製品を作るためには、それらに必要な部品の形状や強度、機能を発揮させるためのメカニズムを考え、さらにそれらを製作する方法を決定する必要があります。これらの過程を機械設計、機械製作といいます。

学生の声 VOICE

航空機の着氷現象に解決策を!数値シミュレーションで検証中

学生の声

山本研究室 4年 近藤 弘基
東京都・都立国立高等学校出身

印象的な授業 機械設計1

※内容は取材当時のものです。

パワーアシストスーツを研究中 もっと人に寄り添える機械を

学生の声

小林研究室 4年 平野 風歌
神奈川県・私立洗足学園高等学校出身

印象的な授業 機械製図2A

※内容は取材当時のものです。

進路 CAREER

進路グラフ

2023年3月31日現在

主な就職先

  • [機械器具]
    NEC、キーエンス、キヤノン、SUBARU、セイコーエプソン、ソニーグループ、ダイキン工業、トヨタ自動車、日産自動車、日本製鋼所、不二越、ホンダ、本田技術研究所、マツダ、三菱重工業、安川電機

  • [情報通信業、サービス業]
    アビスト、ADKホールディングス、NECソリューションイノベータ、NHK、コムチュア、野村総合研究所、バンク・オブ・イノベーション、みずほリサーチ&テクノロジーズ

  • [公務員、電子部品]
    厚生労働省、国土交通省、東京都、長野県、ファナック、三菱電機ビルテクノサービス、ミネベアミツミ、村田製作所

2020年3月~2022年3月卒業生

航空機の着氷現象に解決策を!数値シミュレーションで検証中

学生の声

山本研究室 4年 近藤 弘基
東京都・都立国立高等学校出身

航空機に生じやすい着氷現象は、エンジンの性能低下や機械的な損傷、墜落事故の要因になりかねません。研究では、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)をエンジン入口のファンブレードに用いることでどのような防除氷効果が期待できるのか、数値シミュレーションを通じた検証を進めています。着氷という目に見える現象を数値で再現できる点が興味深く、条件を変えて多様なアプローチで挑めることがやりがいです。

機械設計1

企業の設計開発業務で必要となる基本的な知識を学び、それを用いてねじや軸といった機械要素について考える授業です。いかにして耐久性の高いものを選定するのかなど、まさに「機械を勉強している」という充実感を得ることができました。

1 計測学 工業数学2 流体力学 Writing &
Composition
Ⅱb
2 弾性力学 フランス語
初級B
基礎熱力学 Reading Ⅱb
3 機械設計1 機械工作実習 確率・統計学 基礎熱力学及び
演習/流体力学
及び演習(隔週)
4
5 機構学 工業数学2
及び演習
量子論と
統計力学
6

コロナ禍の影響で全ての授業がオンライン化。多くの授業で毎週、課題の提出が必要でした。一人で取り組むには難しい課題は、SNSなどを使って友人と助け合いながら進めました。

※内容は取材当時のものです。

パワーアシストスーツを研究中 もっと人に寄り添える機械を

学生の声

小林研究室 4年 平野 風歌
神奈川県・私立洗足学園高等学校出身

幼い頃から機械に興味があり、中でも関心を抱いたのが「人間の動きをサポートする」領域です。小林研究室では、パワーアシストスーツ「マッスルスーツ®️」の開発、改良に取り組んでいます。ユーザーのさまざまな意見を参考にして、マッスルスーツの駆動源である人工筋肉を試作。長さ、引っ張る力、圧力、直径などの関係性を導き出し、よりなめらかに動き、人の生活に寄り添える製品の実現を目指しています。

機械製図2A

設計から製図までを学ぶ授業。すべてオンラインで実施されました。実物に触れることができなかったため最初は苦戦しましたが、製図データを画面共有しながら1対1で先生に質問できるなど、オンラインならではのメリットも感じました。

1 圧縮性
流体力学
ロボットメカ
トロデザイン
塑性力学 機械力学及び
演習(隔週)
機械工学実験
2 トライ
ボロジー
機械製図2A 数値熱
流体工学
熱・物質
移動学
3 粘性流体力学 機械製図2A
4 機械設計2 工業数学3 センシング
工学
5 機械加工学 計算工学1 機械力学
6

レポートは週に一度、製図のチェックは3~4週に一度と、提出物が多いのでスケジュール管理を重視。課題について友人と相談し合うなど、周囲の協力を得ることも心がけました。

※内容は取材当時のものです。

荒井 研究室

[専攻]弾性力学、塑性力学、破壊力学、損傷力学、界面力学 [指導教員]荒井 正行 教授 [キーワード]構造解析,損傷制御工学,形状修復技術,自然災害
[テーマ例] ❶き裂進展の抑制・制御に基づいたメンテナンスシステムの開発  ❷機械構造物のライフマネージメントシステムの開発  ❸ガスタービン燃焼システムのための損傷予測技術の開発  ❹大規模不静定構造物の数値解析手法の開発  ❺自然災害による損傷発生要因の固定と防止技術に関する研究

本研究室では、限りある資源を将来にわたって持続可能にする、さらには自然災害と共存していくための新しい材料技術の開発を進めています。一例として、化石燃料の節約につながる高効率ガスタービン実現のため、ブレードを保護する新しいコーティング・冷却技術の開発、損傷した機械部品に対する新しい補修技術の開発、自然災害に対する機械構造物の損傷評価技術が挙げられます。これらは産業界、公的研究機関との共同研究の下で進められるため、所属学生は社会と触れ合う機会に恵まれています。もちろん、国内や国外に向けて研究成果を発表するため、研究力やプレゼンテーション能力も向上します。

石川 研究室

[専攻]流体工学 [指導教員]石川 仁 教授 [キーワード]流れの制御,乱流,非定常流れ
[テーマ例]❶流れの制御  ❷乱流中の渦構造の研究  ❸非定常流れの研究

本研究室では、水や空気、いわゆる「流体」のふるまいを研究しています。水が管路の中をどのように流れていくのか、空気が飛行機や車に与える抵抗はどのくらいなのかを、風洞、水路、流速計などの装置を用いた実験や、コンピュータによる数値計算で調べています。抵抗が小さくなれば、燃料の消費や排出されるガスの量を抑えることができるので、物体の形状を抵抗の少ない形に工夫したり、別のデバイスによって作り出したジェットや渦を積極的に利用して抵抗を減らすアクティブな制御にも挑戦しています。また「乱流」と呼ばれる流体の乱れは、その構造そのものが不明であり、ふるまいの予測が困難です。乱流中の渦構造や非定常性に注目することで、乱流の解明を目指しています。

井上 研究室

[専攻]材料強度学、複合材料工学 [指導教員]井上 遼 講師 [キーワード]先進複合材料,信頼性解析,光応用計測
[テーマ例]❶耐熱複合材料およびコーティングの開発と信頼性評価  ❷高温での三次元変形計測手法の開発 ❸接合、接着および溶着技術の開発

機械・構造物の軽量化、高機能化、高信頼性化を目指す上で、材料技術の発展が不可欠です。本研究室では複合化やマルチマテリアル化の技術により、従来の特性を超える材料・部材の創生を目指しています。また、材料の損傷•破壊現象を理解するための解析技術や新しい計測技術といった要素技術開発も行っています。これらの研究は国内外の研究機関・民間企業と連携し行っています。

牛島 研究室

[専攻]材料力学(弾性力学、塑性力学)[指導教員]牛島 邦晴 教授 [キーワード]数値弾性力学,数値弾塑性力学
[テーマ例] ❶織物構造の大変形挙動に関する研究  ❷マイクロラティス構造のエネルギー吸収特性の研究 ❸発泡フォームで満たされた薄肉筒状部材の軸圧潰特性の研究

整数の性質や方程式の整数解などを研究するのが整数論です。問題自体を理解するのはやさしいけれども、それを解決するためにはしばしば非常に深く高度な理論が必要になる、とても面白い分野です。整数論にもいろいろありますが、本研究室では主に代数的整数論を研究しています。多項式の根になっているような数を代数学、幾何学、解析学などさまざまな手法を使って研究するのが代数的整数論です。代数多様体などの幾何学的な対象から代数体の

後藤田 研究室

[専攻]非線形動力学,数理情報科学,ネットワーク科学,燃焼工学 [指導教員]後藤田 浩 教授 [キーワード]ガスタービン・ロケットエンジン,燃焼制御,複雑ネットワーク
[テーマ例] ❶複雑ネットワークと機械学習を用いた燃焼現象の基礎的解明 ❷航空ロケットエンジン燃料器内の燃焼振動の予兆検知 ❸反応拡散系の秩序・非秩序構造の基礎的解明

反応系熱流体は流動、熱・物質拡散、化学反応が相互に作用し合う非線形現象であり、その強い非線形性が複雑なダイナミックスを生み出します。本研究室では、近年、進展の著しい複雑系科学の理論と数理情報技術を熱エネルギー分野の新しい研究手法の開発に応用し、反応系熱流体の非線形問題を取り扱うための方法論を確立することを試みています。例えば、地球環境に優しい発電用ガスタービンエンジンの開発で問題となるのは非線形性の強い燃焼振動です。燃焼振動はエンジンの破損や短命化を引き起こすことから、その予兆を複雑系科学の視点から検知し、最適な燃焼状態に制御することを目指しています。本研究室は、国内外の研究機関と共同研究も積極的に展開しています。

小林 研究室

[専攻]知能機械システム学 [指導教員]小林 宏 教授 [キーワード]ロボティクス,メカトロニクス,医療福祉,知的画像処理
[テーマ例] ❶着用型筋力補助装置:マッスルスーツ®の開発 ❷誰でも歩けるアクティブ歩行器の開発 ❸電力を使わないSCARA型リフターの開発 ❹電車用車椅子乗り込み装置の開発 ❺嚥下ロボットの開発 ❻火花による鋼材成分の識別装置の開発

本研究室では、実際に役に立つロボット技術を追究しており、主に「生きている限り自立した生活を実現する」機器の開発を目的に、「マッスルスーツ®」をはじめとする着用型筋力補助装置の開発、医療福祉機器の開発や実用的な画像処理技術などを追究しています。他研究機関では行われていないユニークな研究を独自に進め、企業に負けないコンセプトや技術力を保有し、複数の企業と共同研究開発・実用化を実現してきました。2013年にはベンチャー企業「株式会社イノフィス」を立ち上げ、多くの製品を世に送り出しています。2019年11月には重さ4kg以下、15万円以下を実現したマッスルスーツEveryを発売し、2020年12月時点で2014年の発売以来累計出荷台数1.6万台を突破しました。今後も、本研究室独自のコンセプトや技術により、実用化に向けた研究開発を実施していきます。

佐々木 研究室

[専攻]機械要素・設計・表面工学 [指導教員]佐々木 信也 教授 [キーワード]トライボロジー
[テーマ例] ❶界面におけるナノ・マイクロ力学特性の計測技術  ❷3次元プリンタなどを用いた機能性表面創製技術  ❸イオン液体などを用いた潤滑メカニズムの解明と極限環境潤滑技術

地球環境問題を背景に低環境負荷技術の開発と普及が急務となっています。本研究室では、産業機械や輸送機械等のエネルギー効率を高め、性能や信頼性を向上させることを目的に、摩擦・摩耗・潤滑現象を対象とするトライボロジーの研究を行っています。材料から製品、リサイクルまで配慮した低環境負荷設計技術に基づき、その実現に必要な新しい機械材料の開発や評価技術の開発に取り組んでいます。その一環として、環境にやさしい植物油や水を使った潤滑システム、イオン液体等の新規潤滑剤の評価、レーザや金属用3次元プリンタを用いた表面改質技術に関する研究を行っています。

橋本 研究室

[専攻]知能機械学・機械システム [指導教員]橋本 卓弥 講師 [キーワード]ロボティクス,バイオメカニクス
[テーマ例] ❶嚥下機能評価のための筋骨格モデルの開発  ❷人間協調型筋力トレーニングシステムの開発 ❸Human ‐ Robot Interaction (HRI)に関する研究

社会の少子高齢化に伴い、医療・社会福祉の分野においてさまざまな問題が挙げられており、いくつかの問題は科学技術による解決が望まれています。本研究室では、ヒトの理解に基づいてヒトと協調しながらヒトの生活を支援するための機械システムに関する研究を行っています。例えば、ヒトの運動を理解する技術として、身体モデリングに基づく嚥下(飲み込み)運動メカニズムの解明に取り組んでいます。また、ヒトと協調しながらヒトの運動を支援する技術として、個人の特性に基づいて最適な負荷調整を実現する筋力トレーニングシステムに関する研究も行っています。これらの研究は、病院や他大学・他研究室との連携の下で実施しています。

林 研究室

[専攻]機械力学・制御 [指導教員]林 隆三 准教授 [キーワード]車両制御,予防安全システム
[テーマ例] ❶小型電気自動車による障害物自動回避システムの研究  ❷対歩行者事故リスクを予測した自動車の運転支援システムの研究  ❸電磁サスペンションによる自動車の振動制御

現代の乗り物は、速さなどの性能だけでなく、人にやさしく安全であることも求められるようになってきています。本研究室では、機械や本体のダイナミクス(動力学)を扱う"機械力学"と、メカトロニクスに基礎を置き目標性能を実現するための"制御工学"という二つの学問系統を基礎とし、地球にやさしく、人にもやさしい乗り物の交通の実現を目指して、社会的な欲求を背景とした研究に取り組んでいます。最近では特に、交通事故低減のための車両制御技術やエコ運転技術のヒューマンインターフェースデバイスなど、次世代交通システムのための技術開発に重点を置いた研究を行っています。

宮武 研究室

[専攻]精密工学 [指導教員]宮武 正明 准教授 [キーワード]機械要素,潤滑,精密機構
[テーマ例] ❶超高速回転・超小型流体潤滑軸受  ❷ナノメータオーダで物体位置を制御できる超精密軸受 ❸非接触で物を動かすハンドリング技術

世の中には自動車や家電品などさまざまな機械がありますが、それらの機械はその機能を果たすためにいろいろな動きをする必要があります。機械の動く部分を支持し、機械のなめらかな運動を実現するための部品を総称して軸受といいます。本研究室では、空気や水、油などを用いて物体を非接触に支持することで、高い運動精度を実現できる流体潤滑軸受の研究を主に行っています。この軸受は、レーザプリンタ、自動車のエンジン用軸受など、直接われわれの目には触れませんが、機械の中枢部分で活躍しています。本研究室では、新しい軸受を生み出すことで、機械の性能を飛躍的に向上させることを試みています。

元祐 研究室

[専攻]熱流体工学 [指導教員]元祐 昌廣 教授 [キーワード]熱流動制御,光計測,マイクロフルイディクス,マイクロ・ナノデバイス
[テーマ例] ❶ICTヘルスケアデバイスの開発  ❷微小空間での粒子、気泡、液滴の制御 ❸3D血管モデルを用いた血流解析  ❹ナノ粒子の検出・濃縮・ろ過  ❺微小界面流の制御・計測

個人・社会のQOL (quality of life) 向上と持続可能性の両立が要求されるなか、その高い利便性・経済性から、エネルギー機器、医療診断機器など多分野において、各種システムの小型化が急速に進められ、微小スケールでの熱や流体の振る舞いの理解の重要性が高まってきています。本研究室では、ナノ・マイクロ・ミリメートル領域における、微小スケールの熱流体現象のセンシングと高度制御の観点より、ナノ粒子・細胞の高感度分析やBioMEMS応用、微細領域の熱流体計測、流れ計測用MEMSセンサ、高度熱流体センシング法の開発に関する研究を行っています。

山本 研究室

[専攻]流体工学 [指導教員]山本 誠 教授 [キーワード]数値流体工学
[テーマ例] ❶ジェットエンジンにおける着氷現象のコンピュータ・シミュレーション  ❷ジェットエンジンにおけるサンドエロージョン現象の数値予測  ❸脳動脈瘤の成長・破裂・治療に関するコンピュータ・シミュレーション

水や空気といった流体は生活に潤いを与えるだけでなく、われわれの快適な暮らしを支えるために重要な役割を担っています。航空機や自動車から家庭用電化製品に至るまで、流体の関与する機械にはさまざまなものがあります。本研究室では、流体工学を基礎として、さまざまな機械の流れをコンピュータ・シミュレーションによって解明し、環境に優しく人間生活をより豊かにする機械の開発に指針を与えることを目標として研究を進めています。最近は、さまざまな物理現象が複雑に相互干渉するマルチフィジックス流体現象に対するコンピュータ・シミュレーション手法の研究開発に精力的に取り組み、開発した手法の産業応用を図っています。また、血管系の各種疾病をコンピュータ・シミュレーションにより解析し、診断・治療に対する指針を提供する研究も行っています。

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