Department of Business Economics

ビジネス分析に関する先端的教育
次代を担う人材を育成

計量経済学、実験経済学、ゲーム理論、ファイナンスといった分野は、近年、ビジネス分析の新しいコアとなりつつあります。また、人工知能やビッグデータ活用の知識を身に付けたデータサイエンティストの需要も高まっています。これからの社会で最善かつ戦略的な意思決定を行うには、科学的根拠が不可欠といえるでしょう。ビジネスエコノミクス学科では、経済学、経営学、金融工学、統計学、データ科学を幅広くかつ専門的に学ぶ、ビジネス分析に関する先端的教育を行い、数理・数量的思考力と創造力、高い倫理性を養うことで、グローバル経営時代に活躍する高度な専門性を持った人材を育成します。

概要図
  • ビジネスエコノミクス学科の特徴1

    理論と実践の両輪で
    多角的に学ぶ

    情報化が進む世界で加速度的に増加するデータを、ビジネスの視点から素早く分析し、読み解き、企業の意思決定に活かせる力を培うため、ビジネス分析の先端的教育を展開。情報統計、実験心理、経済ゲーム理論、金融ファイナンスなどの分野を理論・実践の両面から学びます。

  • ビジネスエコノミクス学科の特徴2

    思考力・分析力を磨く
    体形的プログラム

    ビジネス分析の中心となる統計学・データサイエンス、経済学・ゲーム理論、金融工学、オペレーションズリサーチ・意思決定の各領域を、体系的プログラムに基づいて学習。問題解決型実習(PBL科目)やゼミナールなど少人数での学びを通して、数理的思考力とデータ分析力を磨きます。

  • ビジネスエコノミクス学科の特徴3

    企業意思決定の
    スペシャリストへ

    ICTの劇的な進化やグローバル化の進展などにより、過去に例を見ない世界が現出している今、企業が最善かつ戦略的な意思決定を行うには科学的な根拠が不可欠です。本学科では、数理的解析力とデータ分析力を持つ企業意思決定のスペシャリストの育成を目指します。

基礎情報・資格 BASIC INFORMATION & CERTIFICATION

キャンパス 取得学位 在籍学生総数 目指せる資格
神楽坂キャンパス 学士(経営学)

716名
(男子507名/女子209名)

男子 71%/女子 29%

※2024年5月1日現在

カリキュラム CURRICULUM

■必修科目 ●選択必修科目 ◆選択科目

1年次 2年次 3年次 4年次
■ミクロ経済学1・2/マクロ経済学1・2/会計学概論/ファイナンス概論/データサイエンスの基礎1・2/微分積分および演習1・2/線形代数および演習1・2/確率・統計および演習1・2
●情報処理概論/経営学概論1・2/データ処理法/マーケティング概論1・2
■計量経済学1・2/ゲーム理論1・2/アセットプライシング1・2/応用統計学/経済数学/ビジネス法1・2/経済データ分析1
●プログラミング論1・2
特殊講義1・2・3・4
■ゼミナール1・2/経済データ分析2
◆イノベーション・チーム・ラボ
■卒業研究1・2
データ解析領域 ●経済予測/パターン認識 ●コンピューテーショナル・エコノミクス1・2/マーケティングサイエンス/ミクロ計量経済学/マクロ計量経済学/ビッグデータ解析/応用計量分析1・2
経済学・意思決定領域 ●公共経済学 ●情報と契約の経済学/産業組織論/最適化理論/オペレーションズ・リサーチ/メカニズムデザイン/経済政策/組織の経済学/実験経済学
金融工学領域 ●金融システム論 ●金融工学/証券投資論/計量ファイナンス/企業ファイナンス/簿記論/応用企業ファイナンス/財務諸表論/実証会計・ファイナンス

※2年次から3年次への進級には、関門制度があります。指定された条件を満たさなければ進級できません。

2024年度 学修簿 卒業所要単位表

専門
科目
基礎科目 一般教養科目 自由
科目
合計
必修 選択必修 専門基礎
(必修)
専門基礎
(選択必修)
基幹基礎 関連専門
基礎
選択 必修(英語) 選択必修(英語)
12 22 30 6 12 4 20 8 2 12 128

卒業研究・
研究室紹介
GRADUATE RESEARCH AND LABORATORIES

データ解析領域
金融における取引データ、マーケティングにおけるビッグデータなど、近年、経営・経済分野において利用可能なデータが飛躍的に増大しています。このようなデータの増大・整備は、コンピュータ処理能力の向上とも相まって、社会科学を高度に実証的な学問に変えつつあります。この領域では、人工知能、機械学習、計量経済学、コンピューテーショナル・エコノミクスなど高度な分析手法を駆使して、ビジネスに生かせる予測や知識発見について学びます。
経済学・意思決定領域
人々の社会関係を記述するゲーム理論と、人々の意思決定を解明する脳科学・心理学的手法は、経済学のみならず、今や社会科学全般に共通する重要な支柱になっています。この領域では、意思決定科学の基幹となるこれら2つの枠組みを中心に、消費者行動、経営組織、市場における競争戦略など、ビジネスにまつわる諸問題を理論的に分析する方法を学びます。
金融工学領域
経営・経済における意思決定の本質は不確実性にあるといえます。近年、この不確実性をマネジメントする理論的フレームが大幅に発展し、それに対応して実証的手法が整備されています。この領域では、ファイナンス、金融工学、金融計量経済学等を学ぶことによって、ビジネスで直面する不確実性にいかに対応するかを学びます。

学生の声 VOICE

人の意思決定を変化させる手法を脳や視線の反応をデータ化して分析

下川研究室 4年 加藤 優
愛知県・市立桜台高等学校出身

印象的な授業 経営学概論1

※内容は取材当時のものです。

脳の動きと消費の関連性を研究 机上の空論で終わらない面白さ

下川研究室 4年 中條 愛和
群馬県・県立高崎女子高等学校出身

印象的な授業 マーケティング概論2

※内容は取材当時のものです。

進路 CAREER

進路グラフ

2024年3月31日現在

主な就職先

  • [情報通信業]
    SCSK、NECソリューションイノベータ、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、オービック、KDDI、サイバーエージェント、ソフトバンク、第一生命情報システム、日興システムソリューションズ、日本IBM、日本総合研究所、日立ソリューションズ、富士ソフト、三菱総研DCS

  • [金融・保険業]
    ジェーシービー、第一生命保険、日本銀行、日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、日本生命保険、みずほ証券、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、ゆうちょ銀行、りそなグループ

  • [サービス業]
    アクセンチュア、アビームコンサルティング、野村総合研究所

2021年3月~2023年3月卒業生

安藤 研究室

[専攻]人工知能・データ科学 [指導教員]安藤 晋 准教授 [キーワード]データマイニング・機械学習
[テーマ例] ❶転移学習モデルを用いたクーポン利用ユーザグループの特徴抽出  ❷時系列分類のための深層学習の枠組み  ❸条件付きクラスタリングを用いた異種文書集合のクラスタ分析

データマイニングは統計的・数理的手法を駆使して大量のデータから興味深い情報を抽出する方法です。また、機械学習は問題解決に利用できる知識やモデルを多くの情報から学習する方法です。卒業研究として実用的な問題解決や意思決定のためにこのような手法の設計や改良に取り組んでもらいます。そのためにまず、理論的な基礎を習得した上で実データや興味のあるテーマについてモデル化・アルゴリズム設計・実験的な検証等を行います。

家田 研究室

[専攻]金融工学・数理ファイナンス [指導教員]家田 雅志 講師 [キーワード]数理ファイナンス
[テーマ例] ❶連続時間の資産運用戦略  ❷確率制御に関する数値計算  ❸デリバティブのリスク管理

年金基金や保険会社などは将来の支払いをより確実にするために株式や債券などへの投資を行っています。その投資方法に関する研究の仕方は様々ですが、本研究室では確率微分方程式の制御問題を利用しています。実務で使われる投資モデルは複雑で、答えを得るためにはコンピューターを使う場合がほとんどです。そのため、コンピューターに計算をさせる方法(数値計算方法)についても力を入れて研究しています。

梅澤 研究室

[専攻]ゲーム理論・ミクロ経済学 [指導教員]梅澤 正史 教授 [キーワード]産業組織論,経営の経済分析
[テーマ例] ❶消費者の購買履歴に基づいた価格差別  ❷新技術の特許ライセンスに関する最適契約問題  ❸戦略的行動下での集団的選択ルールとその性質

経営・経済に関わる戦略的な意思決定問題に対して数理モデルを用いて研究を行っています。特に、ゲーム理論、ミクロ経済理論による理論的アプローチで各問題の解明に取り組んでいます。最近は主に、企業や組織などの行動を分析する産業組織論(産業経済学)、経営の経済分析という分野で研究を進めています。より具体的には、製品差別化、店舗等の立地競争、価格差別戦略、企業の契約・取引に関する問題などを考えます。

岸下 研究室

[専攻]ゲーム理論・ミクロ経済学 [指導教員]岸下 大樹 講師 [キーワード]応用ミクロ経済理論,政治の経済学
[テーマ例] ❶ 代表民主制の数理分析 ❷ ナイトの不確実性下の行動 ❸政府間の競争

街を歩く時、前から向かってくる人とぶつからないためには左側と右側どちらを歩ければよいでしょうか。その答えは、もちろん相手がどちらを歩いているかによります。このように、私たちの意思決定は他者の行動に依存しています。そうした特徴を持つ意思決定の集積としての社会を数理モデル化する手法が、ゲーム理論です。この理論を応用して、経済から政治に至るまで、様々な社会現象の"なぜ"を解き明かします。

施 研究室

[専攻]数理最適化、経営科学/オペレーションズ・リサーチ [指導教員]施 建明 教授 [キーワード]大域最適化とその応用,生産性の経済分析,金融工学の最適化問題
[テーマ例] ❶経営科学と最適化問題  ❷経営応用問題(生産性分析、人工知能や最適化モデルなどによる経営分析)  ❸機械学習やデータサイエンスにおける最適化

何らかの条件の下で関数の最大値や最小値を求める問題を数理計画問題といいます。ビジネスおよび経営のさまざまな問題を数理的に捉えて論理的に考察し、モデル化をし、最適化問題として解くことにより、制約のある状況のもとに最善の答えを求め、意識決定を支援します。

下川 研究室

[専攻]理論経済学 [指導教員]下川 哲矢 教授 [キーワード]意思決定論,行動・神経経済学
[テーマ例]❶意思決定論  ❷行動経済学・神経経済学  ❸消費者行動

本研究室では、人々の意思決定とその市場への影響について研究しています。理論的な分析に加え、心理学や脳神経科学を応用した実験的なアプローチによる分析を行います。例えば、金融資産市場において、人々の意思決定が市場の価格形成にどのように影響するのかであるとか、消費者がどのように購入する商品を選ぶのか、あるいは人々の協力行動がどのように形成され維持されるのかといった問題について、理論的にモデル化し、実験データや現実の市場データを用いて検証します。

庄司 研究室

[専攻]金融工学、統計学 [指導教員]庄司 功 教授 [キーワード]計量ファイナンス
[テーマ例] ❶金利期間構造モデルの推定  ❷可変パラメータモデルの推定  ❸心理的バイアスを考慮した最適分配モデル

オプション価格モデルや金利期間構造モデルのように、連続時間の時系列モデルに基づいて導かれるモデルが実務でも用いられています。こうしたモデルを実用化するには、モデルのパラメータを実データから推定することが必要です。しかし、モデルは連続時間で表現されていますが、実データは日次、週次、月次などの離散時間的なデータです。この両者のギャップを埋め、連続時間のモデルを推定する方法を開発し、同時に、推定されたモデルを用いて実用上のさまざまな問題を解決する方法も開発しています。

菅原 研究室

[専攻]計量経済学・医療経済学 [指導教員]菅原 慎矢 准教授 [キーワード]高齢者介護の経済分析
[テーマ例] ❶介護産業におけるエージェンシー問題の実証分析  ❷機械学習手法による介護レセプトビッグデータの分析  ❸介護施設効率性の日独比較

ベイズ統計・機械学習などのデータサイエンス手法を応用し、応用ミクロ経済学分野の広範な実証分析を行っています。近年では特に、日本の高齢化介護について、医療経済学・労働経済学・産業組織論などの視点を取り入れ、多角的な経済分析を行っています。

中田 研究室

[専攻]ゲーム理論・社会選択理論・ミクロ経済学 [指導教員]中田 里志 講師 [キーワード]ゲーム理論とその応用
[テーマ例] ❶情報の経済現象への影響について  ❷望ましい資源配分ルールの基礎づけについて  ❸望ましい意見の集計方法の基礎づけについて

世の中では、自分が何かの選択を行うときに他の人の出方を予想しながら行動を決める必要がある場面が多々あります。例えば、ガソリンスタンドがその日の値付けをするときには近くにあるライバル店より少しだけ安く値段をつければ多くのドライバーを惹きつけられます。このように、他の人々・企業がどのような行動を取るかをよく考えた上で自らの行動を決定することを戦略的意思決定と言います。戦略的意思決定によってどのようなことが生じるのかを様々な社会・経済現象において考察するのがゲーム理論です。私はこのゲーム理論を研究しています。

野澤 研究室

[専攻]応用統計学 [指導教員]野澤 昌弘 教授 [キーワード]統計的データ解析
[テーマ例] ❶統計的データ解析手法を用いた現実問題の解決  ❷既存解析手法の比較および改良  ❸新しい解析手法の開発  ❹ 解析システムの構築

私たちが何らかの意思決定をしなければいけない場面に遭遇したとき、その決定に必要不可欠なデータが十分にそろっているということはまずありません。一部分のデータから全体像を推測し、できるだけ誤りの少ない決定を行うために役に立つ道具の一つが統計的データ解析法です。しかし、まだまだ統計的データ解析法は発展途上です。本研究室では、既存の統計的データ解析手法の改良や新しい解析手法の開発および現実問題への適用に取り組んでいます。

野田 研究室

[専攻]計量経済学、時系列分析 [指導教員]野田 英雄 教授 [キーワード]ベイズ的方法による経済・経営データ分析
[テーマ例] ❶原油価格変動を考慮した失業と経済成長のベイズ統計分析  ❷ベイズ型統計モデルに基づく経済成長の要因分析法とその応用  ❸少子高齢化社会におけるイノベーション政策と持続的成長

計量経済学とは、経済理論に基づいてモデルを作り、統計学的な手法を駆使して現実のさまざまな問題にアプローチする学問です。本研究室では、計量経済学や多変量解析の手法に基づき、経済・経営の幅広い問題の研究に取り組んでいます。学部生の卒業研究テーマの例としては、ワークライフバランスと生活満足度の実証研究、セイバーメトリクスによるプロ野球日本代表メンバーの選出、Jリーグのスタジアム満足度に関するクラスター分析などが挙げられます。

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