
Department of Mathematics
創域理工学研究科 数理科学専攻
野田キャンパス
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数理科学専攻の特徴1
討論形式での
個別指導修士課程の学生は、数学の基礎的学力を向上させることから学修を開始します。セミナーでは討論形式での個人指導が行われ、問題意識の発現が促されます。その後テーマを決め関連論文を読み、指導教員と議論し、そのテーマをより深く探究し、集大成である修士論文の作成へ進んでいきます。 博士課程の学生は、自立した研究者を目指し、1人で学修・研究できることを目標とします。修士論文での課題を継続しつつ、自分でも新たな問題を発見・解決できるよう、指導教員と議論を交わし合いながら問題解決の糸口を見つけ、結果を求めて行きます。
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数理科学専攻の特徴2
純粋数学から
他分野連携の応用数学まで本専攻は、構造数理、空間数理、基幹解析、応用数理の4部門から構成されます。その底流には、学問系統は従来の人文科学、社会科学、自然科学のほかに、4番目の系統である数理科学で構成されるとの見地があり、研究教育を行っています。 加えて、本研究科には、専攻科の枠を超えて、学修・研究のできる「横断型コース」というものがあり、その中の幾つかのコース(防災リスク管理コースやデジタルトランスフォーメーションコースなど)に、数名の教員が属しています。
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数理科学専攻の特徴3
横断型・教職コースで
教育の現場を知る教育系の大学院をのぞくと、教職のための授業が行われることは殆どありません。しかし、本研究科では、教職を目指す学生のために、専攻枠を超えた、「横断型 資格・教職コース」を設け、そのための授業を提供しています。「教職教養専科AB」「専門教育プレゼンテーションAB」「学校インターンシップ」等の授業と共に、コース修了のための発表会も行われます。 さらに自主ゼミやインターンシップへ参加することで、現場の雰囲気を感じ取ることができます。
カリキュラム CURRICULUM
研究指導・
研究室紹介
GRADUATE RESEARCH AND LABORATORIES
- ■構造数理
- ■空間数理
- ■基幹解析
- ■応用数理
- ■相木 研究室
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[専攻]解析学 [指導教員]相木 雅次 講師 [キーワード]非線型偏微分方程式の解析
[テーマ例]❶流体の運動の数学解析 ❷現象の数学的定式化私たちの身の回りは、水や空気の流れ、音の伝播、熱の伝導など、複雑な自然現象であふれています。これら現象は多くの場合、非線型偏微分方程式によって記述されます。本研究室ではこのような現象の理解と解明を目指し、現象の特徴を捉えた偏微分方程式に対して数学的な観点からその可解性や解の性質を調べています。
- ■青木 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]青木 宏樹 准教授 [キーワード]保型形式とその周辺
[テーマ例]❶保型形式と整数論 ❷楕円関数論 ❸符号理論保型形式とは(大ざっぱに述べると)ある種の変換規則を満たす関数のことです。保型形式は、整数や素数の性質を調べるときや複素多様体の性質を調べるときなど、数学のさまざまな場面に現れ、興味深い研究の対象となっています。
- ■伊藤 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]伊藤 浩行 教授 [キーワード]代数幾何学,応用代数学
[テーマ例]❶代数多様体の数論と幾何 ❷代数多様体の特異点 ❸擬似乱数生成たくさんの多変数多項式の共通零点により定義される代数多様体を様々な角度から研究しています。多項式の解の集合と捉えることにより数論的な研究を行い、幾何学的対象と捉えることによりそのモジュライ空間の幾何学や特異点を研究しています。また、有限体の応用としての擬似乱数生成についても研究しています。
- ■牛島 研究室
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[専攻]解析学 [指導教員]牛島 健夫 教授 [キーワード]非線形放物型偏微分方程式と数値解析
[テーマ例]❶非線形放物型偏微分方程式の解の性質の研究 ❷偏微分方程式の数値解法の研究さまざまな自然現象が、偏微分方程式と呼ばれる方程式によって記述されます。例えば、熱の伝導、融解する氷、成長する結晶、波の伝播…など枚挙にいとまがありません。本研究室では、特に非線形放物型偏微分方程式と呼ばれるクラスの解の性質を研究するとともに、その解に対する数値解法を研究しています。
- ■大橋 研究室
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[専攻]代数幾何学 [指導教員]大橋 久範 准教授 [キーワード]射影幾何学,複素幾何学
[テーマ例]❶代数多様体と自己同型群 ❷古典射影幾何学と対称性 ❸格子理論、群論と有限幾何「図形」や「空間」の一般化を多様体と言いますが、いくつかの多項式の解の空間として定義された多様体に注目することで、微分トポロジー、可換環論、複素関数論などが結び付いた代数幾何学という面白い分野が現れます。いろいろな代数多様体を、「対称性」をキーワードに調べています。
- ■加塩 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]加塩 朋和 准教授 [キーワード]数論
[テーマ例]❶L関数の値と周期の関係 ❷類体論や類体構成 ❸p進的な特殊関数数論とは「数」の性質、法則を探る学問です。ただし多くの美しい法則は、「数」を眺めているだけでは発見できません。そこでさまざまな数学的対象を深く調べることが、前段階として必要になります。われわれは代数的な考察だけでなく、解析的、幾何的理論も織り交ぜて「数の理論」を紡ぎ出そうと努力しています。
- ■小松 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]小松 亨 准教授 [キーワード]整数論
[テーマ例]❶代数体の数論 ❷代数方程式論素数は整数の集まりの中で最小のもの、原子、素粒子のようなものと思うことができます。一方、整数の集まりに無理数を混ぜると、素数より小さいものが生まれて面白い現象が起きてきます。本研究室では、それらの現象をさまざまな手法で研究しています。
- ■立川 研究室
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[専攻]解析学 [指導教員]立川 篤 教授 [キーワード]変分問題,非線形偏微分方程式
[テーマ例]❶変分問題 ❷非線形楕円型偏微分方程式 ❸極小曲面物理現象の多くは、ある「量」の極値を与えるように起こります。これを変分原理と呼び、変分原理に従って起こる現象を数学的に求める問題を変分問題と呼びます。高校の数学でも関数の極値を求める問題を扱いますが、変分問題はこれを一般化したものです。
- ■田中 研究室
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[専攻]幾何学 [指導教員]田中 真紀子 教授 [キーワード]微分幾何学
[テーマ例]❶対称空間の部分多様体 ❷対蹠集合2次元平面や3次元空間における点対称を、球面のような曲がった空間にも定義することができます。点対称が定義できる空間(これを対称空間と呼びます)には、点対称から導かれるさまざまな良い性質があり、調べやすい構造を持っているので、幾何学における基本的な研究対象となっています。本研究室では、対称空間とさまざまな幾何学との関連の中で新しい現象の発見や解明に取り組んでいます。
- ■八森 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]八森 祥隆 准教授 [キーワード]整数論
[テーマ例]❶非可換岩澤理論 ❷ガロア表現の岩澤理論代数体や楕円曲線、それらを一般化したガロア表現などの数論的対象に興味があります。各対象に付随するセルマー群とゼータ関数の、大きなガロア拡大体上での挙動を調べる岩澤理論を研究しています。
- ■馬場 研究室
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[専攻]代数学 [指導教員]馬場 蔵人 講師 [キーワード]微分幾何学
[テーマ例]❶ホロノミー理論 ❷対称空間とリー群作用 ❸特殊ラグランジュ部分多様体の構築幾何学や数理物理学の分野では多様体と呼ばれる図形を一般化した概念を研究対象としています。多様体の研究では、ホロノミー群(ホロノミー=平行移動による曲がりの概念、群=対称性の概念)によって多様体が持つ幾何構造の性質を捉えることができます。本研究室では、対称空間やハイパーケーラー多様体と呼ばれる多様体が持つ幾何構造の性質を明らかにしていきます。
- ■平場 研究室
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[専攻]数理解析学 [指導教員]平場 誠示 教授 [キーワード]確率論,確率過程論
[テーマ例]❶分枝過程(人口モデル) ❷フレミング-ビオ過程(遺伝モデル) ❸ランダムウォークと投票者モデル花粉のブラウン運動のように、時間とともにランダムに変化するものを確率過程といいます。それらがたくさん集まり、お互いに作用し合うモデルについて研究します。病気の感染なら根絶や全体感染の確率を、人口動態なら絶滅や人口爆発の確率について調べます。
- ■廣瀬 研究室
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[専攻]位相幾何学 [指導教員]廣瀬 進 教授 [キーワード]低次元トポロジー
[テーマ例]❶低次元多様体の写像類群 ❷結び目理論多様体とは、大ざっぱに言うと、局所的にユークリッド空間とみなせる図形のことです。多様体は幾何学の中心的な対象の一つですが、3次元や4次元といった低い次元の多様体に限ってもまだまだ謎が多く、魅力的な対象です。低次元多様体について、写像類群や結び目といった具体的な事柄に関連付けて、研究を行っていきます。
- ■松本 研究室
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[専攻]複素解析学 [指導教員]松本 和子 教授 [キーワード]多変数複素関数論
[テーマ例]❶変数複素関数論 ❷多変数複素関数論 ❸複素解析幾何学関数の微分積分を複素数の世界で行うと、非常に見通しが良くなります。関数の変数が2つ以上の場合には、定義域の境界の幾何学的な性質と関数の性質が密接に関係します。本研究室では、1変数または多変数複素関数論を、解析的・微分幾何学的に研究しています。
- ■山崎 研究室
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[専攻]解析学 [指導教員]山崎 多恵子 教授 [キーワード]偏微分方程式
[テーマ例]❶非線形双曲型方程式の大域的可解性 ❷消散型双曲型方程式の解の拡散現象 ❸双曲型・放物型偏微分方程式の摂動問題熱伝導・拡散現象、弦や膜の振動・音波・電磁波などの自然現象は偏微分方程式で記述されます。数学的観点から偏微分方程式を解析し、可解性、解の大域的挙動や性質、また、方程式の摂動に伴う解の変化等を調べます。
- ■側島 研究室
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[専攻]解析学 [指導教員]側島 基宏 講師 [キーワード]偏微分方程式
[テーマ例]❶楕円型作用素の性質の研究 ❷消散型波動方程式の漸近挙動数学を用いて自然現象を調べる際に、偏微分方程式を用いることがあります。偏微分方程式には様々な型があり、この型がおおまかに現象を分類しています。本研究室では、この中でも楕円型と呼ばれる方程式の性質を中心に研究しています。