Department of Medicinal and Life Sciences

薬学部 生命創薬科学科

先端創薬科学を担う研究者を育み、
薬学の発展に寄与

生命創薬科学科では、高度な専門知識と技能を備え、世界をリードできるような先端創薬科学を担う研究者を育成しています。従来の合成化学的な手法に加え、ゲノム情報、コンピュータ科学を駆使した理論的なアプローチも加えて新薬を創ることを目指す「創薬科学」、生命の営みを遺伝子レベル、分子レベル、細胞レベル、生物個体レベルで多面的に学ぶとともに、がん、アルツハイマー病、糖尿病、免疫疾患、感染症などが起こるメカニズムを明らかにして、より優れた薬を開発する「生命薬学」の2つの分野で研究活動を行い、薬学の発展に寄与することを目指しています。

概要図
  • 生命創薬科学科の特徴1

    国内屈指の
    規模と実力

    定員100名の薬学系4年制学科は、本学科が国内唯一です。6年制の薬学科、4年制の生命創薬科学科という2学科が同程度の規模を持ち、相互に強みを生かし合いながら研究活動に励むことができるのは本学ならではの特徴。より高い能力を持った人材を輩出することにつながっています。

  • 生命創薬科学科の特徴2

    約9割の学生が
    大学院で研究活動を継続

    研究を重視し、学生の学会参加や学術集会での発表機会を促進しています。本学科では4年次に創薬科学分野、生命薬学分野のいずれかの研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。さらに、約9割もの学生が大学院に進学し、研究活動を継続していることも本学科の特徴です。

  • 生命創薬科学科の特徴3

    進路に応じた履修モデルと
    ほぼ100%の就職率

    本学部の就職率は、両学科ともにほぼ100%を維持しています。2学科の卒業生は2018年度には10,000人を超え、社会の重要なポストで活躍しています。本学科では創薬研究者、臨床開発担当者、医薬情報担当者といった多様な進路に合わせて履修モデルを作成し、学生を支援しています。

基礎情報 BASIC INFORMATION

キャンパス 取得学位 在籍学生総数 目指せる資格
野田キャンパス

2025年4月葛飾キャンパスへ移転予定

学士(薬科学)

390名
(男⼦226名/⼥⼦164名)

2020年5月1日現在

カリキュラム CURRICULUM

■必修科目 ●選択必修科目 ◆選択科目

1年次 2年次 3年次 4年次
■キャリア学習A/薬学入門/情報リテラシー/基礎化学/機能形態学1/生命科学/有機化学1及び演習/機能形態学2/生化学/分析化学1/薬品物理化学1/有機化学2及び演習/基礎薬学実習
●数学1/物理学1/薬学基礎(生物)/薬学基礎(数学)/数学2/物理学2/薬用植物学/情報基礎
■キャリア学習B/統計学・推計学/分析化学実習/疾病と病態総論/微生物学1/分子生物学/分析化学2/薬品物理化学2/薬理学総論/有機化学3及び演習/有機化学実習/生物化学実習/薬理学1
●医薬資源学実習
◆生薬学/実践社会薬学/栄養と健康/漢方概論/スペクトル解析/生物有機化学/免疫学/薬品物理化学3/疾病と病態1/微生物学2
■薬剤学/薬品物理化学実習/薬剤学実習/薬理学実習
●医薬品合成化学実習/放射性医薬品学実習
◆薬学英語/放射科学/分子細胞生物学/ケモインフォマティクス/有機合成化学/医薬化学/天然物化学/薬理学2/医薬品情報学/界面化学/化学療法学/キャリア学習C/疾病と病態2/生活環境と健康/生物統計学/バイオインフォマティクス/分子腫瘍科学/分析化学3/分子科学/医薬品の開発/ゲノム創薬科学/製剤学/天然物薬品学/薬物動態学/創薬インフォマティクス/創薬化学/化学物質の生体影響/裁判化学/薬効物理化学/製剤物理化学/基礎レギュラトリーサイエンス/早期薬科学研究/発生と分化/実験動物学
■卒業研究
◆集団の健康と疾病予防/レギュラトリーサイエンス1/臨床統計とデザイン/医薬品化学

2020年度 学修簿 卒業所要単位表

専門
科目
基礎科目 一般教養科目 自由
科目
合計
専門基礎 基幹基礎 関連専門
基礎
自然を学ぶ
科目群
人間と
社会を学ぶ
科目群
キャリア
形成を学ぶ
科目群
外国語を
学ぶ
科目群
領域を
超えて学ぶ
科目群
79 29 24 3 135

卒業研究・研究室紹介 LABORATORY

創薬科学分野
疾病に関わる遺伝子やタンパク質が解明されるようになってきました。それに伴い、現在の創薬研究では、これまでの合成化学的な手法に加え、ゲノム情報、コンピュータ科学を駆使した理論的なアプローチも加えて、新薬を創ることを目指します。
生命薬学分野
生命の営みを遺伝子レベル、分子レベル、細胞レベル、生物個体レベルで多面的に学ぶとともに、がん、アルツハイマー病、糖尿病、免疫疾患、感染症などが起こるメカニズムを明らかにして、より優れた薬の開発に貢献します。

学生の声 VOICE

髄膜炎で苦しむ人々が世界中に
新たなワクチン合成法のカギは糖鎖

和田研究室 4年 佐藤 大輝
茨城県・県立水戸第一高等学校出身

印象的な授業 薬理学総論

※内容は取材当時のものです。

学生の声

進路 CAREER

進路グラフ

主な就職先

  • [サービス業]
    IQVIAサービシーズジャパン、アイコン・ジャパン、EPSインターナショナル、イーピーエス、エイツーヘルスケア、シミック

  • [卸売・小売業、情報通信業]
    伊藤忠テクノソリューションズ、クオール、住商ファーマインターナショナル、ゼネック、セブン-イレブン・ジャパン、全日空商事、日本 IBM、日本ビジネスシステムズ、BFT、富士薬品

  • [公務員、化学工業]
    東京都、東京都特別区、エーザイ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、第一三共、バイエル薬品

2020年3月31日現在

PICK UP

  • 生命創薬科学科パンフレット

  • 薬学部薬用植物園パンフレットへのリンクです

  • 薬学部キャンパス紹介

Learn about... 関連する学科を見てみよう!

髄膜炎で苦しむ人々が世界中に
新たなワクチン合成法のカギは糖鎖

和田研究室 4年 佐藤 大輝
茨城県・県立水戸第一高等学校出身

大学で学んだ有機化学の知識を医療分野で生かしたい。そう考えていたところ、和田研究室で「髄膜炎」というテーマと出会いました。日本国内の患者数は低く推移していますが、アフリカなどでは多数の発症例が報告されています。合成が困難な「糖リン酸くり返し構造」を含む髄膜炎菌ワクチン。糖の組み替えによる効率的な合成法の確立を目指しています。大学院の修了までには成果をあげたいと考えています。

学生の声
印象的な授業は?

薬理学総論

入学して初めて薬のことを学んだ授業。作用する仕組みなどを教わり、薬についての興味が更に湧きました。覚えなければならない薬の種類がとても多く、学生がそれぞれにオリジナルの「語呂合わせ」で記憶していることもあります。

2年次の時間割(前期)って?
1 薬理学総論 有機化学3
及び演習
分析化学2
2 分子生物学 微生物学1 Integrated
Skills
in English B
3 疾病と
病態総論
有機化学
実習/分析
化学実習
有機化学
実習/分析
化学実習
English for
Academic
Purposes 1
4 薬品物理化学2
5
6

薬学や医療に関することをテーマにプレゼンテーションやディベートを行う部活「ADME(アドメ)」では、他人に対してしっかりと自分の考えを述べる経験を重ね、成長できたと思います。

※内容は取材当時のものです。

青木 研究室

[専攻]生物有機化学 [指導教員]青木 伸 教授 [キーワード]生物有機化学,超分子化学,光化学
[テーマ例]❶分子集積による機能性ナノ超分子・薬剤の開発 ❷分子集積に基づく新たな有機反応触媒の開発 ❸光化学反応の開発とがん超早期診断・治療

自然界の分子自己組織化現象をお手本として、水溶液中における超分子化学を基盤とする新しい有機化学、創薬化学を開拓します。分子間相互作用による分子集積の概念に基づいて、新しい構造と機能を持つナノサイズ超分子と薬剤を開発します。光化学反応を用いるバイオケミカルツールやがん及び感染症の超早期診断・治療法、新規不斉触媒、生体分子に対する発光センサー、放射線防御剤などの設計と合成を行っています。

秋本 研究室

[専攻]分子病態学・幹細胞腫瘍学 [指導教員]秋本 和憲 教授 [キーワード]分子医科学
[テーマ例]❶がんゲノミクス解析(データサイエンス) ❷がん幹細胞の性質の解析  ❸がん幹細胞を標的とする創薬に向けた分子標的の同定

がん幹細胞は、抗がん剤や放射線治療に対して耐性を示し、治療後の再発の原因と考えられています。このがん幹細胞の性質を明らかとすることができれば、がん幹細胞を標的とした新しい抗がん剤や治療法などの開発が期待できます。本研究室では、患者がんゲノミクスデータ解析によって抽出した事象に基づき、データサイエンス研究と実験を融合するかたちで、がん幹細胞の性質を明らかとすることを進めています。

内海 研究室

[専攻]生化学、分子生物学 [指導教員]内海 文彰 教授 [キーワード]遺伝子発現制御機構の解明
[テーマ例]❶DNA修復関連遺伝子や老化関連遺伝子発現制御機構の解析 ❷合成DNA配列によるプロモーターの構築 ❸インターフェロン応答性遺伝子発現制御機構の解明

生物の遺伝情報はDNAの暗号として保存されています。それはタンパク質の構造だけでなく、遺伝子がどの程度発現するかも決定しています。私たちは発がん、代謝や老化に関わる遺伝子、そしてインターフェロン応答性遺伝子の発現調節機構を解明するとともに、重要な働きをする遺伝子を発見し、その情報をもとに遺伝子を用いたがんや免疫疾患の新規治療法を目指した基礎的な研究を行っています。

内呂 研究室

[専攻]有機合成化学、医薬化学 [指導教員]内呂 拓実 教授 [キーワード]創薬合成化学
[テーマ例]❶γ-ヒドロキシラクタム構造を持つ天然由来生物活性物質の不斉全合成研究 ❷高歪み環状エーテル構造の新規構築法の開発研究 ❸計算科学を活用した新規酵素阻害剤の論理的分子設計と合成

生物活性物質の構造と活性の関係を追究することにより、新しい医薬品を創るための手掛かりが生まれます。本研究室では、天然由来の生物活性物質の構造を元にして、標的となる生体分子にさらに選択的かつ強力な作用を示す化合物を設計・合成し、天然物を凌ぐ優れた性質を持つ医薬品を創出する研究を行っています。これらの課題を通じて、新しい合成反応の開発にも取り組んでいます。

後藤 研究室

[専攻]薬品物理化学 [指導教員]後藤 了 教授 [キーワード]創薬資源情報学
[テーマ例]❶アミロイド染色性色素の溶液における構造形成とこれに伴う疎水性の変動 ❷局所麻酔剤とNSAIDsの混合による共融混合物形成とその溶解性改善効果 ❸人工細胞膜リポソームを用いた薬物の生体膜透過性モデルの確立

有機化学では分子は亀の甲で表します。量子化学では原子核と電子雲の集合体です。けれども、幾何学的な図形なのだと思って構造式を見ていると、医薬品分子がまるで器械体操をしているかのようにダイナミックに動きまわる様子が見えてくるのです。その動きがあるからこそ、生物活性があり、そして医薬として治療効果があるのかもしれません。コンピュータやNMRやX線結晶解析でそんな研究に取り組んでいます。

早川 研究室

[専攻]微生物薬品化学 [指導教員]早川 洋一 教授 [キーワード]微生物学,天然物有機化学
[テーマ例]❶微生物由来神経細胞保護物質の探索 ❷微生物由来抗がん物質の構造と作用の解明 ❸微生物による生物活性物質生合成の機構解明

微生物は抗生物質をはじめとするさまざまな生物活性物質を生産します。本研究室では、新しい医薬の開発を目指して、微生物由来の抗がん物質や神経細胞保護物質の探索研究を行っています。また、それらの構造と作用を明らかにするとともに、その生合成機構について有機化学的・分子生物学的解析を行い、遺伝子・酵素レベルでの解明を目指しています。

早田 研究室

[専攻]分子薬理学 [指導教員]早田 匡芳 准教授 [キーワード]骨・軟骨代謝学,整形外科学
[テーマ例]❶器官形成機構の解明 ❷筋・骨格・腎疾患の病態生理学的解析 ❸疾患治療薬の作用機序の解明

私たちの研究室では,私たちの器官を構築する様々な種類の細胞の発生・分化,恒常性の維持,修復に関わる分子や細胞の基本原理を探求しています。マウス遺伝学,ゲノム編集技術,オミクス解析や再生医療的アプローチを駆使して,筋骨格系や腎臓などの器官の成り立ちを深く理解し,難治疾患の新しい治療薬や予防・治療法の開発に貢献することを目指しています。

原田 研究室

[専攻]分子免疫学,免疫細胞学 [指導教員]原田 陽介 准教授 [キーワード]免疫創薬学
[テーマ例]❶T細胞活性化機構の解明 ❷抗体産生機構の解明 ❸アレルギー・自己免疫疾患発症機構の解明 ❹免疫記憶形成機構の解明 ❺免疫賦活・抑制分子の開発

われわれの体は病原体に出合うと抗体を産生し、病原体を排除します。一方で、自分自身無害な抗原に対して作られる抗体は、自己免疫疾患やアレルギー疾患を引き起こします。どのように体内で抗体がつくられるのかをしっかり理解することが、よりよいワクチンの開発や、これらの疾患の治療に必要となります。本研究室では抗体産生機構を細胞レベル、分子レベルで明らかにすることにより、新たな治療薬の開発を目指します。

樋上 研究室

[専攻]分子病理学、代謝学 [指導教員]樋上 賀一 教授 [キーワード]老化生物学,肥満症
[テーマ例]❶遺伝子改変およびカロリー制限した長寿を示すマウスやラットの脂肪組織の解析 ❷脂肪細胞の分化・成熟・肥大化メカニズムの解析 ❸脂肪組織・脂肪細胞でのミトコンドリア機能

2050年、わが国では、2.5人に1人が、65歳以上のお年寄という超高齢社会になるといわれています。また、生活習慣病の発症に関連する肥満症の増加は、先進諸国において、大きな社会問題となっています。私たちは、長寿モデル動物の、特に脂肪組織の解析や脂肪細胞の分化・成熟過程やミトコンドリア機能の解析から、老化に伴って発症するさまざまな疾患の発症を予防し、健康寿命の延伸をも可能にする肥満症治療薬や代謝改善薬を開発するためのシーズを探索しています。

宮崎 研究室

[専攻]バイオインフォマティクス、情報科学、データベース [指導教員]宮崎 智 教授 [キーワード]創薬情報科学,遺伝子構造,分子進化
[テーマ例]❶創薬情報ベースの研究開発 ❷分子情報ネットワークの解明 ❸創薬のためのゲノム情報解析手法の創造

ゲノム上の遺伝子データをはじめとする大量な生物学的データから創薬の糧となり得る新規の知識を、データベースと計算機上のシミュレーションを駆使した仮想実験から抽出することを目指しています。創薬情報科学の創造を目指す研究を行っています。これは、これまでの実験生物あるいは実験化学と協調する計算機科学の新分野を構築する試みとして注目を集めている新領域です。コンピュータ科学と創薬を融合する架け橋となると思われます。

横山 研究室

[専攻]生物物理化学 [指導教員]横山 英志 准教授 [キーワード]構造生物学,生物物理化学
[テーマ例]❶疾患関連タンパク質の構造と機能の解明 ❷タンパク質−薬物複合体の三次元構造解明 ❸タンパク質構造に基づく機能制御化合物の設計

生体内のタンパク質は適切な構造をとることで適切な機能を示します。疾患に関連するタンパク質や創薬のターゲットとなるタンパク質の三次元構造をX線結晶構造解析により決定し、それらの機能を明らかにします。またタンパク質とその機能を制御する化合物(薬物)との複合体の構造を決定し、より効率良くタンパク質を機能制御する化合物の設計(ドラッグデザイン)を目指しています。

和田 研究室

[専攻]有機化学 [指導教員]和田 猛 教授 [キーワード]核酸化学,糖化学,ペプチド化学
[テーマ例]❶リン原子修飾核酸の立体選択的合成と医薬への応用 ❷分子認識能を有する人工オリゴ糖の合成と医薬への応用 ❸核酸結合性人工ペプチドの合成とDDSへの応用

低分子医薬、抗体医薬につづく次世代の医薬として期待される核酸医薬を有機化学的手法により創製する研究を行っています。一方、ペプチド、糖、脂質などの生体分子に特有の高次構造や分子認識能を生かしつつ、それらの構造や性質を化学的に改変した新しい機能性分子や医薬を創製する研究も行っています。