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2026.04.16 Thu UP

野島 雅講師の研究が日本銅学会2026年度研究助成テーマに採択

研究推進機構 総合研究院 野島 雅講師の研究が日本銅学会2026年度研究助成テーマに採択されました。

選出者
研究推進機構 総合研究院 講師 野島 雅
採択題目
Cu配線・はんだ接合界面の「壊れ始め」の定量化
内容
総合研究院 野島研究室における研究が、日本銅学会2026年度研究助成に採択されました。
採択課題は「Cu配線・はんだ接合界面の『壊れ始め』の定量化」です。
本研究は、電子機器の高性能化・高集積化を支える銅配線とはんだ接合部に着目し、最終破断に至る前のごく初期の損傷発生を可視化し、その進展過程を定量的に明らかにしようとするものです。電子デバイスの信頼性は、材料そのものの強度や特性だけでなく、異種材料が接する界面で生じる微小な変化に大きく左右されます。とりわけCu配線とはんだ接合界面は、熱負荷や応力集中の影響を受けやすく、微小な損傷の蓄積が最終的な故障につながる重要部位です。
しかし従来は、破断後の断面観察や接合強度の比較評価が中心であり、界面が「いつ、どこで、どのように壊れ始めるのか」を直接捉えることは容易ではありませんでした。
これに対し本研究では、局所領域の力学応答を実測しながら損傷発生の起点を可視化・定量化する独自の評価アプローチを採用しています。最終結果のみを見るのではなく、破壊に至る前段階の変化を捉えることで、従来見えにくかった界面損傷の本質理解に踏み込める点に新規性があります。こうした視点は、故障が顕在化した後の解析に偏りがちであった従来の評価法に対し、信頼性設計をより本質的に捉え直す新たな枠組みを提示するものです。さらに、界面局所の力学応答と損傷発生を結び付けて議論する本研究の考え方は、銅材料の接合信頼性評価に新たな視点をもたらし、材料選定や接合条件の最適化にもつながることが期待されます。
銅材料の利用技術に直結する学術性と、実装信頼性向上に資する実用性を兼ね備えた研究として評価され、今回の採択に至りました。
日本銅学会研究助成は、銅および銅合金に関わる基礎研究から応用技術までを広く対象とする制度であり、本研究は、材料学的意義と産業的波及効果の双方を備えたテーマとして高く評価されたものと受け止めています。大学における基礎研究の成果を、産業応用へ接続しうる形で提示している点も本研究の大きな特徴です。
今後は、電子機器実装における接合信頼性向上に資する知見として展開し、情報通信機器、車載機器、電力制御機器など幅広い分野への波及が期待されます。加えて、本研究成果は、次世代電子機器の信頼性向上を支える基盤知見としての展開も期待されます。
採択日
2026年4月8日

関連リンク
日本銅学会 2026年度研究助成テーマ|JCBA
一般社団法人 JCBA 日本伸銅協会(日本銅学会)
研究推進機構 総合研究院

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研究室のページ
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図題:銅材料を含む材料界面強度試験における走査電子顕微鏡像
図題:銅材料を含む材料界面強度試験における走査電子顕微鏡像
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