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2024.02.02 Fri UP
永田 祐吾准教授が日本陽電子科学会において日本陽電子科学会奨励賞を受賞
理学部第二部 物理学科 永田 祐吾准教授が日本陽電子科学会において日本陽電子科学会奨励賞を受賞しました。
- 受賞者
- 理学部第二部 物理学科 准教授 永田 祐吾
- 受賞題目
- ポジトロニウム運動誘起共鳴効果の観測
- 内容
-
永田祐吾氏は、微小な磁気格子に数keVのエネルギーのポジトロニウムビームを入射させることで、ポジトロニウム原子にとってパラ/オルソ間の準位差に相当する200GHz付近の周期場が高出力マイクロ波なしで発生でき、その結果オルソからパラへの脱励起―運動誘起共鳴効果―が観測できると着想しました。
運動誘起共鳴効果は、運動するイオンや原子が空間的に一定周期で変化する場を通過する際に感ずる場の振動周波数が、励起エネルギーと一致した際に起こるものとして知られていましたが、反物質を含むポジトロニウム原子では初の試みでした。
永田祐吾氏は、微細加工技術と永久磁石を用いて全長1mm程度で40~50㎛程度の間隙を持つ多層磁気格子を製作し、それを東京理科大学のエネルギー可変ポジトロニウムビーム装置に装荷しました。
その結果、オルソポジトロニウムの量が所定の周波数の位置で減少すること、即ち、ポジトロニウムの運動誘起共鳴効果を世界で初めて確認しました。
今後、共鳴幅の改善などと共に、ポジトロニウムエネルギー準位の精密測定などへの展開に大きな期待が持たれます。
以上から、永田祐吾氏の業績は本会奨励賞を授与するに相応しいとの結論に至りました。 - 受賞日
- 2023年12月9日
永田研究室
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