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金 恵英助教が令和3年度土木学会賞において論文賞を受賞
掲載:2022年5月18日
更新:2022年6月21日
本学理工学部 土木工学科 金 恵英助教が令和3年度土木学会賞において論文賞を受賞しました。
- 受賞者
- 理工学部 土木工学科 助教 金 恵英
- 受賞題目
- 橋梁上の車両に関する強風時の数値流体シミュレーションと安定解析
- 内容
- 海上部橋梁では、強風時の車両走行安全性が問題となり、時として横転事故も発生する。通常、風速に応じた速度規制や通行止めの措置が取られるが、規制が長時間に及ぶと渋滞や経済損失といった新たな問題も生じる。また、近年の大型台風の襲来により、さらに問題が深刻化しており、対応が急務となっている。
本論文は、精緻な数値流体解析手法を用いて、橋梁上の走行車両不安定化メカニズム解明とより合理的な通行規制方法の検討を目的としている。具体的には、東京湾アクアライン橋梁を対象に、橋面上の剥離した非定常性の強い流れ場を精緻に再現できる数値流体解析手法であるLES(Large Eddy Simulation)を用いて、異なる車線上での中型トラックに作用する時刻歴空気力を求めた。そして、7自由度車両応答解析モデルに作用させて、ヨーイング、横滑り、横転の発生限界風速を求めた。その結果、横転よりもヨーイングが先に発生し、不安定化が増すなかで横転が発生すること、特に風上車線で限界風速がより低く、風下車線では空気力変動が顕著となることを明らかとした。また、モデルを変えることで他車種、他橋梁での評価も可能である。
走行車線を考慮した橋梁と車両の相互作用と非定常剥離流れにLESを適用して、車両走行安定性を動的に検討した例は過去になく、新規性が高い。また、これにより強風時橋梁上の車両走行安全性の詳細な検討が可能となり、現行の風速のみによる規制方法を車種や車線に着目したより合理的なものとすることが可能であることから有用性も高い。
以上のように、本論文は構造工学、風工学の進歩、発展に顕著な貢献をなしていると認められる。 - 受賞日
- 2022年5月13日
■ 公益財団法人 土木学会
https://www.jsce.or.jp/index.html
■ 令和3年度 土木学会賞受賞一覧
http://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/p2021.shtml
■ 金 助教のページ
https://www.tus.ac.jp/academics/teacher/p/index.php?742C
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