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2020.05.07 Thu UP

本学大学院生及び本学教員の論文が『Langmuir』誌のSupplementary Coverに選出

本学大学院生及び本学教員の論文が、アメリカ化学会発行学術雑誌『Langmuir』誌のSupplementary Coverに選出されました。

論文タイトル Enhancement of Meniscus Pump by Multiple Particles
論文著者 Hayate Nakamura1, Victor Delafosse, Georg F Dietze, Harunori N Yoshikawa, Farzam Zoueshtiagh, Lizhong Mu, Takahiro Tsukahara2 and Ichiro Ueno3

1理工学研究科 機械工学専攻 修士課程2年 中村 颯*
2理工学部 機械工学科 准教授 塚原 隆裕
3理工学部 機械工学科 教授 上野 一郎
選出内容 理工学研究科 機械工学専攻 修士課程2年(当時、2020年3月修了)中村颯さんを第1著者する上記論文の成果が、掲載雑誌のSupplementary Coverに選出された。この論文は、本学理工学部機械工学科の上野一郎教授が主導する、フランス・中国との共同研究による成果の1つである。
液滴が基板上を濡れ拡がる際には、その濡れ拡がり半径は時間のべき乗によって発展することが知られている。これまで、本学で実施してきた日仏中での共同研究により、液膜との相互作用により微小構造周りに自発的に形成されるメニスカスがポンプの役割を果たし、べき乗則を超える濡れ拡がりを実現すること(Mu et al., Journal of Fluid Mechanicas 830、 2017)、さらに複数の微小構造との相互作用によってその加速現象がさらに促進されること(Mu et al., Langmuir 35, 2019)が示されてきた。

本論文では、塚原隆裕准教授(理工学部機械工学科)とともに、メニスカス内部の流動を詳細に解析することで複数の微小構造による加速促進の機構を数値解析で明らかにし、さらに加速を促進する最適な配置があることを示した。

本研究の成果によって、特別なエネルギー注入の必要なく高効率な液滴搬送を実現する技術への応用が期待される。このような技術は、『伝熱促進技術』や『化学・生体分析技術』のエネルギー高効率化、試験流体や廃棄物の少量化による低環境負荷化にとって不可欠なものであるとともに、『塗布(コーティング)』『洗浄』『含浸』といった多岐に渡るプロセスの高効率化に寄与するものであると高く評価された。

本研究の一部は、科学研究費基盤研究(B)(課題番号:19H02083)、公益財団法人スズキ財団平成30年度 科学技術研究助成のサポートを受けて実施したものである.また、フランスとの共同研究体制は、本学「国際共同研究支援費」によるサポートを受けている(2019-2020年度)。
掲載論文 https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.langmuir.9b03713

*論文執筆当時の学年です。

American Chemical Society Publications
https://publish.acs.org/publish/

上野研究室
大学公式ページ:https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?2ff6

塚原 准教授
大学公式ページ:https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?46bf

記事の題名
Langmuir, vol. 36, issue 16, 2020
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