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高瀬 幸造准教授が空気調和・衛生工学会において第21回功績賞を受賞
創域理工学部 建築学科 高瀬 幸造准教授が空気調和・衛生工学会において第21回功績賞を受賞しました。
- 受賞者
- 創域理工学部 建築学科 准教授 高瀬 幸造
- 受賞題目
- 建築外皮コミッショニング手法の研究
- 内容
-
これまでのコミッショニング委員会では、①コミッショニングプロセスに関する調査研究、②コミッショニングツールに関する調査・開発、③機能性能試験の方法や標準化に関する調査研究、④コミッショニングによる多様な便益に事例の調査、を軸に活動してきましたが、その研究は主に空調設備やZEB化技術を対象としたものであり、建築外皮性能に関するコミッショニングについては、実質的に対象とされてきませんでした。しかしながら建築外皮性能は、室内環境の快適性や熱負荷低減に大きく影響し、ZEB実現のための空調設備容量縮減との関係も強いことが認知されており、設備計画よりも先に決まることが多いため、建築計画の初期段階から外皮性能を含めたコミッショニングを実践することが極めて重要となります。
そこで、2021年度~2023年度においてコミッショニング委員会内に設置された「建築外皮のコミッショニング検討小委員会」(主査:東京理科大学創域理工学部建築学科・高瀬幸造)では、建築外皮コミッショニングに特化した調査研究を行いました。具体的には、実物件で従来実施されている性能試験内容や設計段階に採用されている外皮仕様について調査し、企画・設計・施工・運用といった各段階における外皮に関する要求性能および機能性能試験方法について情報収集・整理しました。この中で特に気密性能評価に関しては、温熱環境や熱負荷に対する影響が大きいにも関わらず、省エネルギー基準等でも基準値が示されていないこともあって、国内の業務用建築では知見が十分ではなく、性能検証方法等も確立されていません。このため本小委員会では、特に注力して先行する海外での建物全体の気密性能に関する機能性能試験方法や基準値の規定に関する情報収集・整理を行い、貴重な成果を得ています。
以上の成果については、コミッショニング委員会シンポジウムのほか、小委員会の成果報告書にて今後の日本における外皮コミッショニングに向けた有用な知見として整理されています。本テーマに関してはさらなる深掘りも必要であるものの、学会委員会として建築設備分野の枠を超えて先鞭的に研究範囲を拡大した意義は大きく、功績賞として推薦するものであるとしてその業績が認められ、受賞に至りました。5月10日に空気調和・衛生工学会本部で表彰式が執り行われ、表彰状が授与されました。
- 受賞日
- 2024年3月15日
関連リンク
受賞者一覧
公益社団法人 空気調和・衛生工学会

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