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2025.12.26 Fri UP
田中 視英子准教授が日本数学会 函数方程式論分科会において第十七回(2025年度)福原賞を受賞
理学部第一部 数学科 准教授 田中 視英子准教授が日本数学会 函数方程式論分科会において第十七回(2025年度)福原賞を受賞しました。
- 受賞者
- 理学部第一部 数学科 准教授 田中 視英子
- 受賞題目
- p-ラプラス作用素を伴う非線形固有値問題の研究
- 内容
- 田中准教授はp-ラプラス作用素を伴う非線形楕円型方程式の解の存在、特に不随する非線形固有値問題に関して優れた業績を挙げてきた。田中准教授は Vladimir Bobkov 氏との共同研究において、p-ラプラス作用素を一般化した楕円型作用素を持つ準線形楕円型方程式について研究を行ってきた。田中准教授は2つのパラメータをもつ(p,q)-ラプラス方程式に対して、ミニマックス定理の改良を行い、解の多重存在を示すパラメータの範囲を拡張した。また、(p,q)-ラプラス方程式に対するピコネ不等式およびリアプノフ不等式を導出した。梶木屋龍治氏と田中敏氏との共同研究では、球や円環領域の場合に、球対称なp-ラプラス作用素の固有値の解析を行い、pが1や∞に近づいたときの漸近挙動および固有値の単調性または非単調性を示した。また、Bobkov氏との共同研究では。p-劣線形な摂動項をもつp-ラプラス方程式に対して、閾値を超えた場合に最小エネルギー解からの分岐と思われる2つの正値解の存在に関する結果を得た。さらに、p-ラプラス方程式に対する反最大値原理に対して、重み関数と外力項に関する可積分性の条件を改良することに成功した。
- 受賞日
- 2025年12月20日
関連リンク
受賞者一覧
日本数学会 函数方程式論分科会
一般社団法人 日本数学会
田中研究室
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