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松本 朋子准教授の論文が「Japan Decides 2024」に掲載
教養教育研究院 神楽坂キャンパス教養部 松本 朋子准教授の論文が「Japan Decides 2024」に掲載されました。
先進民主主義国において政治不信が広がる中、日本も例外ではありません。2024年の衆議院選挙は、2023年の政治資金スキャンダルを背景に、政治不信が高まる中で実施されました。本研究は、各政党のマニフェストにおいて、この政治不信がどのように「語られたか」をテキストデータの計量解析により明らかにしました。
分析の結果、与党と野党で政治不信への対応に明確な違いが見られました。与党自民党は政治不信を「透明性の欠如」として捉え、既存ルールの遵守を強調しました。一方、野党は「現実の腐敗」として批判し、左派政党は富裕層との癒着を、右派野党は非効率な統治を問題視していることが判明しました。
さらに、日本の若年層の間で広がる「シルバー民主主義」への不信にも注目しました。結果は予想に反し、ほぼ全ての政党がマニフェストで、若年層や勤労世代、子どもたちを高齢者よりも言及していることが明らかになりました。特に国民民主党は、高齢者への言及を最小限に抑えることで若年層の支持獲得に成功していました。
本研究により、与野党で政治不信への対応が大きく異なること、また小規模政党が特定世代をターゲットにした戦略を採用していることが実証的に示されました。
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関連リンク
How Party Manifestos Framed Political Distrust in the 2024 Election
Japan Decides 2024
松本研究室
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