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2025.11.18 Tue UP
原田 遼太郎助教が名古屋大学数理科学同窓会において第14回学生奨励賞(飛田賞)を受賞
理学部第一部 応用数学科 原田 遼太郎助教が名古屋大学数理科学同窓会において第14回学生奨励賞(飛田賞)を受賞しました。
- 受賞者
- 理学部第一部 応用数学科 助教 原田 遼太郎
- 受賞題目
- 多重ゼータ値に関する周期の線型独立性 代数的独立性
- 内容
-
原田助教は、正標数円分(交代)多重ゼータ値に関する周期の線形独立性、代数的独立性の研究において基本的貢献をもたらした。
この成果は、Tuan Ngo Dac氏の研究グループによるZagier–Hoffman予想の正標数類似の解決(2022, 2024)、Hopf代数構造の解明(2023)といった大きな結果につながった。
また、Yen-Tsung Chen氏との共同研究では正標数の分野で初めてv進Carlitzポリログ値、即ち正標数p進ポリログ値の線型独立性を証明することに成功した。
これらの研究において、原田助教が既存手法だけでなくt加群(Abel多様体の正標数類似)・tモチーフ(加群から定まる非可換環、モチーフの正標数類似)の理論におけるABP判定法や対数的解釈を駆使している点は特筆すべきである。
原田助教はこれまでに、上述の結果を含む9本の研究論文、3本の解説論文、1本のテクニカルレポートを執筆し、これらの多くが一流の学術雑誌に掲載され、高い評価を得ている。
以上の業績から原田助教は飛田賞を受賞するに相応しい研究者であると判断した。 - 受賞日
- 2025年10月18日
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