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【開催報告】第6回宇宙シンポジウム(3/6)
2025年3月6日(木)に会場(神楽坂キャンパス)・オンライン同時開催にて、「第6回宇宙シンポジウム(主催:東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 スペースシステム創造研究センター(SSI))」が開催され、150名を超える企業、研究機関、一般の方、教職員、学生の参加がありました。小学生、中学生から企業の方まで幅広い方のご参加がありました。
本学石川正俊学長による開会の挨拶で、センターの名称の意味についてのお話からシンポジウムがスタートしました。「本センター名には“システム創造”という言葉が入っています。科学技術は、それを深めていく方向に力を注ぎがちですが、それだけではなくその成果をもとに大きなシステムを組み上げていくことも大事になります。宇宙分野ではこのシステム創造をすることも非常に大事になります。システムの効果は絶大であり、大きく社会を動かすことになる為、SSIは技術を深めると同時にシステム創造にも注力し、夢を実現していきます」とのお話がありました。
前半はSSIの成果報告会で、各ユニット長から今年度の成果についてお話がありました。
後半の招待講演では、JAXA 理事補佐の川崎様からは、宇宙、非宇宙の企業様に広く門を開いて、多くの大学、企業などからたくさんのアイデアや意見を拾い上げる機会を作り、そのアイデアを宇宙と地上のDual Utilizationをキーワードに社会実装するまでのサポートをする活動についてのお話をいただきました。
大分県 商工観光労働部 先端技術開発課 主幹(統括)の上野様からは、大分だけではなく九州全体を「宇宙・宇宙港」をキーワードにして活性化する取り組みのお話をいただきました。
現在連携している米国企業のみならず、日本の企業ともどんどん連携して活性化し、さらに宇宙企業を受け入れるだけでなく、サポートするような技術も大分で発展させ、観光にも広げて発展させていきたいとのことでした。
高砂熱学工業(株)の研究開発本部技術研究所 QOL技術開発推進マネージャーの柴田様からは、宇宙ステーションのような閉鎖空間の中で快適に生活するためにはどういう技術が必要か。自社の強みを生かした月面での水素・酸素の生成を目指す研究の紹介や、理科大と連携して開発した自律分散型小型環境センサーのISS打ち上げ実験についての紹介がありました。
最後に本学兵庫明常務理事より閉会の挨拶がありました。
「遠い世界と思っていた宇宙の話が間近に迫っていて、ロケットのみならず、宇宙居住を考える時代になっている。「宇宙開発は地上開発」「地上開発は宇宙開発」という二刀流での挑戦が社会全体の発展につながる。宇宙開発においては異なる文化や価値観を持つ様々な人々が“共響”しながら進歩をさせていくことが必要になり、このようなシンポジウムが今後ますます重要になるため、今後も皆様是非ご協力ください」と会を締めくくりました。
閉会後、会場参加の方限定でポスターセッションと懇親会が行われました。宇宙を目指す方々が交流する貴重な機会となりました。
また、開催後に参加者の方対象に実施したアンケートでは、
「わくわくする話を沢山聞けて、将来宇宙に関する仕事をしたいと改めて思えた」
「高密度に貴重な情報を知ることが出来ました」
「月や宇宙が遠い世界から現実に近づいてきていることが理解できたことや研究開発されている技術が地球上に実装して役立てられること、システムとしての重要性など、とても勉強になりました」
「思っていた以上に、多分野・多業界からの参加があったので、ネットワーキングの上で良い機会となりました。ポスターセッションの時間も十分あり、興味ある研究内容に触れることもできました」
「大学を含めた民間分業の時代到来を実感する熱のある研究成果報告、招待講演で、大変興味深く大いに刺激を受けました。ありがとうございました」
「月、火星に向けた日本の宇宙開発状況について幅広い知見を聞くことができました」
などの貴重なご意見をいただきました。

東京理科大学 学長 石川 正俊

センター長 木村 真一

ユニット長 寺島 千晶

ユニット長 向井 千秋

ユニット長 藤川貴弘

東京理科大学連携について
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
理事補佐 川崎 一義氏

大分県 商工観光労働部 先端技術挑戦課 主幹(総括) 上野 剛氏

自律分散型環境センサーISS打ち上げ実験について
高砂熱学工業株式会社 研究開発本部技術研究所
QOL技術開発推進マネージャー 柴田 克彦氏

東京理科大学 常務理事 兵庫 明



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