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本学大学院生が第15回日本不安症学会において若手優秀演題賞を受賞
本学大学院生が第15回日本不安症学会 若手優秀演題賞を受賞しました。
- 受賞者
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薬学研究科 薬科学専攻 博士後期課程1年 太田 有紗
- 指導教員
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薬学部 薬学科 教授 斎藤 顕宜
研究推進機構 生命医科学研究所 教授 松島 綱治
研究推進機構 生命医科学研究所 講師 寺島 裕也
薬学部 薬学科 講師 山田 大輔 - 受賞題目
- 担癌モデルマウスで認められる不安様行動に対するジスルフィラムの効果
- 内容
- ジスルフィラム (DSF) は、アルデヒド脱水素酵素を阻害するためアルコール依存症の治療薬として使用されています。最近我々は、DSFが炎症性ケモカイン受容体CCR2/5シグナルを促進する分子FROUNTを阻害し、抗がん作用に加えて、抗不安様作用を示すことを報告してきました。一方で、がん性疼痛患者を始めとする慢性疼痛患者では不安症状を併発するリスクが高く、患者のQOL低下につながります。そこで本研究では、担癌モデルマウスを用いて、疼痛および不安様行動に対するDSFの影響について検討しました。その結果、担癌モデルマウスは、痛覚閾値の低下に伴って不安様行動を示すことから、不安症状を伴うがん性疼痛患者を模範したモデルとなることが示唆されました。さらにDSFは、モデルマウスの痛覚閾値および不安様行動を改善したことから、DSFは、不安症状を伴う慢性疼痛患者に対して有用な治療薬となることが期待されました。本研究の成果により、嫌酒薬であるDSFが抗がん作用、抗不安作用に加え鎮痛作用を有する可能性が示唆され、新たな治療薬としての適応拡大が期待されます。
- 受賞日
- 2023年5月20日
関連リンク
第15回日本不安症学会学術大会
日本不安症学会
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