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2022.11.29 Tue UP
西原 寛教授が公益財団法人 加藤科学振興会において加藤記念賞を受賞
本学研究推進機構 総合研究院 西原 寛教授が公益財団法人 加藤科学振興会において加藤記念賞を受賞しました。
- 受賞者
- 研究推進機構 総合研究院 教授 西原 寛
- 受賞題目
- 金属錯体二次元物質 「配位ナノシート」の創製と機能応用
- 内容
-
西原 寛氏は、錯体化学を活用した新機能物質の創製や電極表面の分子レベルでの構造制御による高機能分子ナノアーキテクチャ―分野の開拓などを精力的に進められてきた。特に、高機能表面科学の基盤技術である「配位ナノシート」の学術とその応用に関する新分野を開拓されるなど、錯体化学及び高機能材料化学分野の第一人者として国際的に活躍されている。
特に、金属錯体が持つ特異な機能を十二分に発揮するための設計指針としての「配位プログラミング」の概念を確立・応用することで、高機能な化学素子を創り上げている。その一つの典型的な例は、世界に先駆けて進められている導電性二次元物質としての「配位ナノシート」と名付けられた機能表面の創製がある。他にも、エレクトロクロミック特性や発光特性を有するナノシート、金属と絶縁体の変換が可能なナノシートなどが開発されている。
さらに、これらの機能性ナノシートの精密な構造を高輝度X線回折法や各種分光法を用いて解析し、理論計算結果も併せて、その電子構造を解明している。
以上のように、氏の「金属錯体二次元物質 「配位ナノシート」の創製と機能応用」に関する業績は、電気化学、特に錯体電気化学分野の学術および応用領域において、基盤的な科学及び技術に革新的な進展をもたらし、学術分野の新局面を切り拓いたものとして社会の発展に大きく貢献している。 - 受賞日
- 2022年11月18日
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公益財団法人 加藤科学振興会

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