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本学教員が研究代表を務める研究課題が2022年度のJST「CREST」に採択
2022年(令和4年)9月20日(火)付で、本学先進工学部・マテリアル創成工学科 田村 隆治教授が研究代表を務める研究課題「フェイゾンエンジニアリング:構造タイル組み換えに基づく新物質創製」が、2022年度(令和4年度)の国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業CRESTに採択されました。
JSTの戦略的創造研究推進事業CRESTは、国が定める戦略的な目標等の達成に向けて、課題達成型の基礎研究を推進し、科学技術イノベーションを生み出す革新的技術シーズを創出するためのチーム型研究です。今回は、CRESTの10研究領域で研究提案の募集があり、本研究課題はそのうちの1領域で採択されました。
採択された研究課題
- 研究領域
- :
- 未踏探索空間における革新的物質の開発
- 戦略目標
- :
- 元素戦略を基軸とした未踏の多元素・複合・準安定物質探査空間の開拓
- 研究課題名
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- 「フェイゾンエンジニアリング:構造タイル組み換えに基づく新物質創製」
- 研究代表者
- :
- 田村 隆治 (先進工学部・マテリアル創成工学科 教授)
- 研究期間
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- 2022年(令和4年)10月~2028年度(令和10年)3月
「フェイゾンエンジニアリング」とは: 物質にフェイゾン歪(位相欠陥)を導入することにより、原子構造のタイルを局所的および大域的に組み換えることができます。「フェイゾンエンジニアリング」とは、フェイゾン歪を誘起して、新物質の創製を行う全く新しい物質設計概念です。本研究は、東京理科大学、東京大学、統計数理研究所、東北大学をはじめ、我が国の様々な研究機関と連携して、「フェイゾンエンジニアリング」を世界で初めて提案し、従来の物質探査空間を飛躍的に拡大することに挑戦します。具体的には、三次元系(金系・アルミ系)と世界初となる二次元系(遷移金属-カルコゲナイド系)の準結晶および近似結晶を対象に、原子構造のタイル組み換えを施した様々な新しい物質群を創製します。本研究により、軟磁性材料・磁気冷凍材料・熱整流材料・熱電材料・触媒材料などへの応用が期待されます。
■2022年度戦略的創造研究推進事業(CREST)の新規研究課題(公表資料):
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/application/2022/220920/220920crest.pdf
■JST「CREST」の概要: https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/about/index.html
■田村教授のページ:https://www.tus.ac.jp/ridai/doc/ji/RIJIA01Detail.php?act=pos&kin=ken&diu=2c9d
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