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2020.03.09 Mon UP

本学教員らの論文が『Asian Journal of Organic Chemistry』(2020年2月号)のCover Featureに選定

本学 理学部第一部 応用化学科・椎名勇 教授らの研究グループの論文(Kinetic Resolution of Racemic 2-Hydroxyarylketones by Asymmetric Esterification: Investigation of the Influence of the Co-Base on the Selectivity)が、Wiley-VCH社の出版する学術誌『Asian Journal of Organic Chemistry』の2020年2月号のCover Featureに選定されました。

近年、本学椎名研究室と島根大学の中田研究室では不斉触媒を用いた脱水縮合反応により、ラセミ体(鏡像異性体の等量混合物)から光学活性なエステルを入手する速度論的光学分割法(Kinetic Resolution:KR)を確立しています。さらに、ラセミ2-アリールプロピオン酸類の動的速度論光学分割法(DKR)も見出しています。

ラセミ2-ヒドロキシケトン類のKRの開発は現在まで困難な課題として残されて来ましたが、今回の論文では有機触媒と脱水縮合剤を適切に組み合わせることで、光学活性体の一方の鏡像異性体のみならず、他方の鏡像異性体も自在に合成できることを研究チームは発見しました。

Cover Pictureの「コマ」は光学活性体を示しており、鏡像の関係にある右回りのコマと左回りのコマが、コマを回転させるコマ糸の巻き方と投げ方によって、右回りにも左回りにも変えられることを示しています。ここで発見されたラセミ2-ヒドロキシケトン類のKRによって、様々な医薬品原料が製造可能となりました。本研究成果は医薬品合成のみならず、環境低負荷な農薬や機能性素材の製造法開発への応用が期待されます。

詳細は誌面およびYouTubeをご覧ください。

論文タイトル Kinetic Resolution of Racemic 2-Hydroxyarylketones by Asymmetric Esterification: Investigation of the Influence of the Co-Base on the Selectivity
著者 理学部第一部 応用化学科 教授 椎名 勇
理学部第一部 応用化学科椎名研究室 ポストドクトラル研究員 村田 貴嗣
総合化学研究科 総合化学専攻 修士課程修了 二見 賢吾
総合化学研究科 総合化学専攻 修士課程修了 石川 凌
総合化学研究科 総合化学専攻 博士後期課程修了 小野 圭輔
島根大学 大学院自然科学研究科 物質化学コース 准教授 中田 健也
掲載論文 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ajoc.202000049
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/ajoc.201900702
掲載日 2020年2月6日
謝辞 本Cover Pictureの「ねずみのコマ回しのイラスト」は、無料フリーイラスト素材集【Frame illust】(http://frame-illust.com)ご提供の作品を使用させていただきました。ここに御礼申し上げます。
本学教員らの論文が『Asian Journal of Organic Chemistry』(2020年2月号)のCover Featureに選定

■東京理科大学研究成果 椎名勇教授 記者会見(2012年10月09日)

■椎名研究室のページ
大学公式ページ:https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?19ed
研究室のページ:https://www.rs.kagu.tus.ac.jp/shiina/indexj.html