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本学教員らの、がんや感染症のメカニズム解明へつながる研究成果について日経産業新聞が紹介
本学 基礎工学部生物工学科の十島 二朗教授、長野 真助教らの「がんや感染症のメカニズム解明につながる」研究成果について、日経産業新聞が紹介しました。
細胞がタンパク質などを取り込む際、細胞膜の一部が内部にくびれて袋状になり、外にあった物質をエンドサイトーシス小胞と呼ばれる器官に閉じ込め、エンドソーム と呼ばれる器官に輸送することで、細胞の栄養成分などを取り込んでいる。エンドソーム の中身は分解されて細胞の栄養成分になったり、再び外部に送り返されて再利用されたりします。
研究チームは、遺伝子組み換えや薬剤を使って「袋上のくびれ」ができない酵母細胞を作製、この状態でも外部の物質を含まない「エンドソーム」ができていることを発見しました。一方、「エンドソーム」にタンパク質の分解酵素を届けるゴルジ体の働きを阻害すると、「エンドソーム」そのものが消失することも発見しました。
この研究により、「エンドソーム」の形成メカニズムの解明が、これら人間の疾患の基本メカニズムの解明や新しい治療法開発の基盤となることが期待されます。
詳細は掲載紙をご覧ください。
■掲載紙
『日経産業新聞』 2019年12月3日付 朝刊
■プレスリリース 2019年11月15日
細胞に取り込まれた分子を選別する細胞内小器官エンドソームの 新しい形成メカニズムの発見
~ゴルジ体によるエンドソーム形成の制御機構を解明~
十島研究室のページ
研究室のページ:https://www.rs.noda.tus.ac.jp/~biost/OPFU/TOSH/index.html
大学公式のページ:https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?5253
長野助教 大学公式のページ
https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?68a9
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