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2025.09.25 Thu UP

本学教員らの論文が「Nature」に掲載

創域理工学部 先端物理学科 幸村 孝由教授と理学部第一部 物理学科 松下 恭子教授らの論文が「Nature」に掲載されました。

X線天文衛星XRISMで天の川の中心付近にある中性子星GX 13+1の観測を行ったところ、予期せず、見かけ上、暗い状態でした。GX 13+1は、中性子星に落下するガスがもつ重力エネルギーをエネルギー源とにして、普段はエディントン光度と同じくらい眩しく光っている天体です。
エディントン光度とは、中性子星は放射する光が、落下するガスに対して十分な圧力をかけて、逆にガスを外側へと押し戻すということ起こる理論上の明るさの臨界点を指します。今回の研究から、中性子星が放射する光の圧力の影響で、中性子星に落下するガスが「風」として外に向かって噴出したことによって中性子星本体からの眩しい光を遮った瞬間を捉えたといいう驚くべき描像が明らかになりました。
今後もXRISM衛星の研究成果によって、中性子星周囲の過酷な強放射・強重力環境下で発生する「風」の生成過程を明らかになり、エネルギーとガスがどのように相互作用をするのかについての理解の再構築が進むものと期待されます。また、このことは中性子星にとどまらず、銀河の形成や宇宙進化を駆動する複雑なメカニズムをより完全に解明する手がかりになると考えられます。
このXRISM衛星には、創域理工学部先端物理学科 幸村孝由教授と理学部第一部 物理学科 松下恭子教授が貢献しています。

詳細は関連リンクをご覧ください。

関連リンク
Stratified wind from a super-Eddington X-ray binary is slower than expected
X線分光撮像衛星(XRISM)観測成果の科学誌「Nature」論文掲載/JAXA

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