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2025.05.21 Wed UP
応用統計学会2025年度年会において本学大学院生らが優秀ポスター発表賞を受賞
- 受賞者
- 創域理工学研究科 情報計算科学専攻 修士課程1年 吉場 稜晟
- 指導教員
- 創域理工学部 情報計算科学科 准教授 安藤 宗司
創域理工学部 情報計算科学科 助教 桃﨑 智隆 - 受賞題目
- 区間打ち切りを考慮したパラメトリックベイズによる生存関数の推定
- 内容
- 希少なマーカーを対象とした分子標的薬の探索的臨床試験では患者集積が困難であることから、漸近論に基づいた頻度論的アプローチに代わりベイズ流アプローチの活用が近年増加している。また、第2相臨床試験では区間打ち切りを考慮する必要がある無増悪生存期間を評価項目とすることが多い。本研究では、区間打ち切りを考慮したパラメトリックベイズによる生存関数の推定法を提案した。生存関数の推定値は事後予測分布から得られ、これに基づき平均生存時間(以下、MST)や制限付き平均生存時間(以下、RMST)などの生存時間に対する評価指標の推定も可能である。実際の臨床試験を模した広範囲のシナリオを設定し、提案手法の推定精度を評価した。その結果、標本数が少なく、右打ち切りの割合が高いときにMSTの推定精度が低い場合があるが、生存関数の右裾を用いないRMSTの推定精度は高かった。以上に述べた研究成果により、応用統計学会2025年度年会優秀ポスター発表賞に相応しいものと判断された。
- 受賞日
- 2025年5月17日
応用統計学会2025年度年会において本学大学院生らが優秀ポスター発表賞を受賞しました。
- 受賞者
- 創域理工学研究科 情報計算科学専攻 修士課程1年 内藤 旭希
- 指導教員
- 創域理工学部 情報計算科学科 准教授 安藤 宗司
創域理工学部 情報計算科学科 助教 桃﨑 智隆 - 受賞題目
- Kaplan-Meier法と区分指数分布の補完による平均生存時間の推定:補完開始時点の検討
- 内容
- 生存時間を評価項目とする臨床試験では、治療効果の評価指標として平均生存時間(MST)に関連する指標が注目されている。MSTは生存関数の曲線下面積に一致する。MSTの推定にはKaplan-Meier(KM)法で推定された生存関数の曲線下面積を求める方法が頻用されている。最大観測時間が打ち切りのとき、KM曲線は0に到達しない。そのため、逐次検定によりハザードの変化点を探索し、最後の変化点までをKM法、以降を、最後の変化点以降のデータを用いた区分指数分布における生存関数の最尤推定法で補完する方法が提案されている。本報告では、この方法を臨床試験に応用する際の課題として、最後の変化点以降でイベントが発生しない場合にMSTが推定できないこと、サンプルサイズが小さいときに逐次検定に用いる検定統計量の近似精度が悪いことを指摘した。これらの課題の対処法を提案し、提案法の有用性を数値実験により示した。以上に述べた研究成果により、応用統計学会2025年度年会優秀ポスター発表賞に相応しいものと判断された。
- 受賞日
- 同上
関連リンク
応用統計学会 2025年度年会
応用統計学会

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