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2024.11.26 Tue UP

第18回日本禁煙学会学術総会において本学学生が繁田正子賞優秀賞を受賞

第18回日本禁煙学会学術総会において本学学生が繁田正子賞優秀賞を受賞しました。

受賞者
薬学部 薬学科 学部6年 中田 穂乃花
指導教員
薬学部 薬学科 准教授 鈴木 立紀
受賞題目
喫煙者の身体活動度と加熱式タバコへの対応の検討
内容
我が国では従来型の燃焼式タバコ(紙巻きタバコ)に加え、加熱式タバコ(HTP)の使用が拡大しており、HTPは紙巻きタバコと比較すると害が少ない製品であると宣伝されているため、健康への意識が高い喫煙者ほど、紙巻きタバコからHTPに移行することも予想される。
本研究では、日本の一般住民に対するインターネット調査を使用し、身体活動度別のHTPの使用状況を明らかにすることを目的とした。2023年秋に実施した「日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)問題による社会・健康格差評価研究」のアンケート調査結果(回答者総数33,000名)のうち、有効回答者28,481名分のデータを対象とした。国際標準化身体活動質問表(IPAQ)を参考に、対象者を高身体活動者(2,866名)、中身体活動者(8,076名)、低身体活動者(17,539名)の3群に分け、喫煙経験者のHTP使用状況を比較、検討した。
【結果】習慣的なHTPの喫煙経験者(9,189名)は、高身体活動群(949名:33.1%)、中身体活動群(2,601名:32.2%)、低身体活動群(5,639名:32.2%)でいずれも3割強であった。習慣的な紙巻きタバコの喫煙経験者を母集団とすると、HTPの使用経験は、いずれの身体活動群においても若年層ほど高い傾向にあった。また、高身体活動群では中・低身体活動群とは異なり、加熱式タバコに移行した割合(男性vs女性:20歳代18.9% vs 26.7%、30歳代12.0% vs 31.3%、40歳代16.5% vs 21.3%)は20-40歳代で男性よりも女性のほうがが高かった。さらに、高身体活動群の20-50歳代の男性では、紙巻きタバコとHTPを併用している割合(20歳代35.1%、30歳代25.3%、40歳代16.5%、50歳代12.9%)が中・低身体活動群の同年代と比較して高かった。高身体活動群の喫煙者は他の群の喫煙者と比較して、HTPの使用状況が異なることが示唆されたことから、高身体活動者ほど、紙巻タバコよりもHTPの方が身体活動への影響が小さいと感じている可能性が考えられた。また、若年層ほどHTPの使用割合が高いことから、若年層に対しては、HTPの使用を前提とした禁煙指導を推進していく必要があると考えられた。
受賞日
2024年11月16日

関連リンク
第18回日本禁煙学会学術総会 繁田正子賞
日本禁煙学会

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