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2024.07.25 Thu UP

佐藤 一樹講師が日本核酸医薬学会において奨励賞を受賞

薬学部 生命創薬科学科 佐藤 一樹講師が日本核酸医薬学会において奨励賞を受賞しました。

受賞者
薬学部 生命創薬科学科 講師 佐藤 一樹
受賞題目
リンケミストリーを駆使したリン原子修飾核酸の合成研究
内容

アンチセンス核酸はmRNAを標的とする核酸医薬のモダリティーの1つです。ホスホロチオエート(PS)核酸はアンチセンス核酸として汎用される有効性の高い誘導体ですが、毒性を示すことがしばしば問題となります。一方、ボラノホスフェート(PB)核酸は、生体内での分解酵素に対する耐性が高く、さらには毒性が低いことが示唆され、有用なアンチセンス核酸の候補分子です。
そこで、PBとPS、さらにはホスフェート(PO)結合を同一分子内に有するPB/PS/POキメラ型核酸は、安全性と有効性に優れた新たなアンチセンス核酸になりうることが期待されます。しかし、これまでPB結合を含む核酸誘導体は一般的な手法では合成が困難であり、PBとPS結合を同一分子に含むキメラ型核酸の合成例は皆無でした。そこで、リンケミストリーの知見を最大限に活用して誘導体の合成法の検討を行い、世界で初めてPB/PS/PO核酸の合成に成功しました。さらに、PB核酸を合成前駆体として活用する戦略を立案し、PB核酸をアシルホスファイトと呼ばれる特殊な中間体へと誘導することで、様々なリン原子修飾体へと変換可能な合成法も確立しました。

このようなリン原子修飾核酸の新規合成法開発の成果が評価され、日本核酸医薬学会より奨励賞が授与されました。

受賞日
2024年7月16日

関連リンク
受賞者
日本核酸医薬学会

和田研究室
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薬学部 生命創薬科学科 佐藤 一樹講師が日本核酸医薬学会において奨励賞を受賞
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