ニュース&イベント NEWS & EVENTS

2024.06.04 Tue UP

公益社団法人応用物理学会 ナノインプリント技術研究会において本学大学院生が2024年度 Student Poster Awardを受賞

公益社団法人応用物理学会 ナノインプリント技術研究会において本学大学院生が2024年度 Student Poster Awardを受賞しました。

受賞者
先進工学研究科 電子システム工学専攻 修士課程2年 中村 有理
指導教員
先進工学部 電子システム工学科 教授 谷口 淳
受賞題目
ハイブリットソフトレプリカモールドを用いた残膜レスパターニング
内容
UV硬化樹脂を用いたナノインプリントプロセスでは、通常、残膜と呼ばれる不要な樹脂層が発生する。その膜厚はモールド構造の窪みの量と樹脂の滴下量に依存する。この量は不均一になりやすく、ドライエッチングでは残膜を均一に除去することが困難である。そこで、従来研究では、金属層をモールドの凸部分に選択的に形成することで、下部への光の侵入を防ぎ、この部分の樹脂を硬化させず、その後の洗浄で残膜レスのパターンを実現できている。しかし、金属層の形成には真空装置を用いたりして効率が悪いという欠点がある。それを解決するために、本手法では、銀インクを用いてモールド凸部に遮光パターンを作り、かつ、フィルムモールドとすることで、コストパフォーマンス良く遮光膜のあるモールドが作製できた。作製方法は、モールドの凹みに銀インクを残し、焼成後UV硬化樹脂を滴下し硬化することで、銀の遮光膜付きの樹脂製モールドが得られる。この遮光膜付きハイブリッドソフトレプリカモールドを用いて、光硬化樹脂へ押し付け、UV光を当てると、遮光膜直下の樹脂は硬化せず、リンスによって除去され、残膜レスパターンが形成できた。1.5ミクロン径のピラー構造の残膜レス転写も可能となっており、さらなる微細化も期待できる。
受賞日
2024年5月17日

関連リンク
受賞者一覧
公益社団法人応用物理学会 ナノインプリント技術研究会

谷口研究室
谷口教授のページ

公益社団法人応用物理学会 ナノインプリント技術研究会において本学大学院生が2024年度 Student Poster Awardを受賞
当サイトでは、利用者動向の調査及び運用改善に役立てるためにCookieを使用しています。当ウェブサイト利用者は、Cookieの使用に許可を与えたものとみなします。詳細は、「プライバシーポリシー」をご確認ください。