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2023.06.05 Mon UP

本学学生及び大学院生らが日本薬学会第143年会 学生優秀発表賞(口頭発表・ポスター発表の部)を受賞

2023年3月25日(土)~28日(火)、北海道大学において日本薬学会第143年会が開催され、本学学生及び大学院生らが学生優秀発表賞を受賞しました。

<学生優秀発表賞 (口頭発表の部)>

受賞者
薬学研究科 薬科学専攻 修士課程1年 牧口 夏輝
指導教員
薬学部 薬学科 教授 西川 元也
薬学部 生命創薬科学科 准教授 草森 浩輔
受賞題目
コレステロール修飾DNA/RNAヘテロ二本鎖核酸の細胞取り込みにおける血清アルブミンの影響
内容
コレステロール修飾DNA/RNAヘテロ二本鎖核酸の細胞取り込みにおける血清アルブミンの影響に関する発表と研究内容が高く評価され、日本薬学会第143年会において受賞に至った。
受賞者
薬学研究科 薬科学専攻 修士課程1年 織田 晴音
指導教員
薬学部 生命創薬科学科 教授 山下 親正
薬学部 生命創薬科学科 講師 秋田 智后
受賞題目
経鼻投与された新規GLP-2誘導体の有用性と中枢移行機構の解明
内容
日本薬学会 第143年会の口頭発表において、治療抵抗性うつ病治療薬として期待される新規GLP-2誘導体は、溶解性の改善だけでなく、薬効の低用量化や薬効延長作用をもたらすことを報告した。さらに経鼻投与された新規GLP-2誘導体は、ヒト鼻粘膜の大部分を占める呼吸上皮の三叉神経を介して、神経細胞を乗り継いで作用部位(海馬・視床下部)へと移行し、その中枢移行性は、側脳室内投与と同一用量での薬効発現を可能とするほどに効率的であることを報告した。本発表は臨床応用可能なNose-to-Brainシステムになり得る学術上注目すべき内容を有し、将来の発展が期待される熱意に溢れた分かりやすい研究発表であることが評価された。

<学生優秀発表賞 (ポスター発表の部)>

受賞者
薬学部 薬学科 学部5年 濱野 匠
指導教員
薬学部 薬学科 教授 斎藤 顕宜
薬学部 薬学科 教授 羽田 紀康
薬学部 薬学科 助教 山田 大輔
京都薬科大学 教授 加藤 伸一
京都薬科大学 准教授 松本 健次郎
受賞題目
情動ストレスのみの曝露によって作製されるうつ病モデルマウスは過敏性腸症候群様症状を呈する
内容
代理社会的敗北ストレスモデル(cVSDS)マウスは、情動ストレスのみの反復曝露によって抑うつ・不安様症状を示すことなどから、妥当性の高いうつ病モデル動物として注目されています。一方、過敏性腸症候群(IBS)は原因となる器質的疾患がないにも関わらず、腸由来の消化器症状を慢性的に呈する疾患であり、患者の約半数がうつ病などの精神疾患に罹患しているとの報告があります。そこで本研究では、cVSDSマウスにおけるIBS様消化器症状の有無を腸管蠕動運動能・内臓知覚過敏・糞便・腸の器質的変化に着目して評価し、cVSDSマウスがIBSの新規モデル動物となる可能性を検討しました。
cVSDSマウスにおける検討の結果、ストレス負荷直後及び30日後のCMTとCHTにおいて、腸管輸送率の有意な上昇と痛み関連行動回数の有意な増加が認められ、排便回数および便含水率においても有意な増加が認められました。一方で、HE染色による小腸及び大腸の炎症及び損傷所見は観察されず、腸管透過性にも変化は見られませんでした。さらにcVSDSマウスで認められた腸管輸送率の上昇は、桂枝加芍薬湯の投与によって改善されました。
以上より、情動ストレスのみによって作製されるcVSDSマウスでは、腸の器質的な異常や腸管透過性の変化を伴わずに腸管蠕動運動能と内臓知覚過敏性が慢性的に亢進することが明らかとなり、本モデルが病態解明および治療法開発に有用な妥当性の高い下痢型IBSモデル動物となることが示唆されました。今後は、このモデルを用いて、より有効な治療薬候補の探索を行っていく予定です。
受賞者
薬学部 薬学科 学部6年 坂田 壮太
指導教員
薬学部 薬学科 教授 斎藤 顕宜
薬学部 薬学科 助教 山田 大輔
研究推進機構 生命医科学研究所 教授 松島 綱治
研究推進機構 生命医科学研究所 講師 寺島 裕也
受賞題目
嫌酒薬ジスルフィラムは疼痛モデルマウスに対して鎮痛作用を示す
内容
日本薬学会 第143年会において、ケモカイン受容体シグナルを調節する細胞内タンパクFROUNTの阻害薬として同定した嫌酒薬ジスルフィラムが疼痛モデルマウスで鎮痛作用を示すことをポスター発表して、この研究内容および発表が高く評価された。
受賞者
薬学研究科 薬科学専攻 修士課程2年 櫻井 竜世
指導教員
薬学部 薬学科 教授 斎藤 顕宜
城西国際大学 教授 竹内 一成
受賞題目
骨粗鬆症治療のためのエストラジオール含有経皮吸収型ナノ粒子の開発
内容
本発表では、PLGA-ポリエチレングリコール(PEG)を基材としたエストラジオール含有経皮吸収型ナノ粒子製剤が、既存の経皮製剤に比べて、有効性が優れていることを明らかにしている。ポスター発表では、この研究および技術内容が高く評価され受賞に至った。
受賞者
生命科学研究科 生命科学専攻 修士課程2年 田邉 尚亮
指導教員
理学部第一部 化学科 准教授 遠藤 恆平
研究推進機構 生命医科学研究所 教授 松島 綱治
研究推進機構 生命医科学研究所 講師 寺島 裕也
受賞題目
嫌酒薬ジスルフィラムの吸入製剤化と呼吸器疾患への適用
内容
日本薬学会 第143年会において、当グループで発見したマクロファージ機能調節タンパクFROUNTの阻害薬として見いだした嫌酒薬ジスルフィラムを剤形改良することで、呼吸器疾患に対する治療効果を示すことをポスター発表して、この研究内容および発表が高く評価された。

*学年/所属/職位は受賞時(2022年度)のものです

関連リンク
公益社団法人 日本薬学会
日本薬学会第143年会

西川研究室
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山下研究室
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斎藤研究室
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斎藤教授のページ
山田講師のページ

松島研究室
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教員情報リンク
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教員情報リンク
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