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本学大学院生らがInternational Conference for Media in Education 2022においてYoung Scholar Awardを受賞
本学大学院生らがInternational Conference for Media in Education 2022においてYoung Scholar Awardを受賞しました。
- 受賞者
- 理学研究科 科学教育専攻 博士後期課程1年 中村 謙斗
- 共同研究者
- 島根大学 学術研究院 教育学系 教授 御園 真史
- 指導教員
- 教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 教授 渡辺 雄貴
- 受賞題目
- Mathematics and Science Teaching Anxiety Toward Pre-service Mathematics and Science Teachers
- 内容
- 本研究は、教職課程学生が現職教員となった際に、新設科目「理数探究」等の探究学習を指導することを見据え、教職課程学生の数学・理科に対する教授不安感を明らかにすることを目的としたものです。現状の中学校・高等学校は教科担任制であるため、数学科教員が理科を指導することに不安があり、逆もまた然りであると考えられます。質問紙調査の項目に対する探索的因子分析の結果、教授不安感は、「教授過程に関する不安感」と、「教授内容に関する不安感」の2要因で構成されることが明らかになりました。また、分散分析の結果、数学科・理科教職課程学生共に、数学に対する「教授過程に関する不安感」が高くなってしまうことがわかりました。さらに、数学科教職課程学生は、理科に対する「教授内容に関する不安感」が高くなってしまい、逆もまた然りであることが明らかとなりました。これらのことから、教職課程学生は、教授過程に関する不安を抱えていることや、専門外の教科内容を踏まえた教授に不安を抱えていることが明らかとなりました。
- 受賞日
- 2022年9月5日
- 受賞者
- 理学研究科 科学教育専攻 修士課程2年 實川 裕斗
- 指導教員
-
教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 教授 渡辺 雄貴
教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 准教授 大浦 弘樹 - 受賞題目
- The Effects of Instructional Design with the KBCP Framework to Promote Using Learning Strategies for High School Students
- 内容
- 本研究では、KBCPフレームワークを活用し、学習方略指導のための授業の設計および評価を行いました。近年、高校生は新しい知識を既有知識と関連付けたり、自分で確認テストを行うなどの効果的な学習方略を用いて学習していないことが指摘されています。この問題を解決するためには、教師が効果的な学習方略を指導する必要があるとされています。そこで、本研究ではKBCPフレームワークを用いて学習方略指導の授業を設計しました。KBCPフレームワークは、学習方略の知識(Knowledge)、学習方略が有効であるという信念(Belief)、学習方略への関与(Commitment)、学習方略の使用計画(Planning)で構成されるものです。これらの要素を取り入れて学習方略の指導をすることで、学習方略の習得や活用の促進が期待できます。以上を踏まえ、本研究の目的は、高等学校におけるKBCPフレームワークを活用した授業設計が、生徒の学習方略の使用促進に与える影響を明らかにすることです。実践調査の結果、本授業設計によって、生徒は学習方略をより多く使用したことが示されました。また、学習方略の使用には、学習方略の知識のみならず、信念や関与、計画が重要であることが示唆されました。なお、本研究は本学同専攻の大浦弘樹准教授との共同研究の成果であり、本受賞は連名での受賞となりました。
- 受賞日
- 同上
- 受賞者
- 理学研究科 科学教育専攻 修士課程2年 松岡 里衣
- 指導教員
-
教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 教授 渡辺 雄貴
教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 准教授 大浦 弘樹 - 受賞題目
- Investigation of the Relationship Between the Implementation of Pre-Homework for Flipped Classrooms and Their Attitude to High School Students
- 内容
- 本研究は、高校生の数学の授業に反転授業を取り入れた際の事前学習の実施状況について調査を行い、その結果について考察したものです。研究背景として、反転授業の学習効果を高めるためには、学習者が事前学習を実施してくることが重要であると言われています。しかし、多くの先行研究では、学習者の事前学習実施率が低いことが課題とされています。そこで、本研究では、学習者の事前学習実施率に着目し、実施率向上のための支援方法を検討しました。調査の結果、反転授業における事前学習実施を促進するためには、学習者に事前学習課題を実施する意義を持たせることが重要であることが明らかとなりました。学習者が事前学習の内容と授業の内容や実生活との関連性を理解し、課題を実施することが自身の学習にとって有益だと感じることで,実施しやすくなると考えられます。また、課題の実施させるための支援として、提出期限を十分長くとったり、リマインドをかけたりする必要性があることが分かりました。
- 受賞日
- 同上
- 受賞者
- 理学研究科 科学教育専攻 修士課程1年 中村 ロマン
- 共同研究者
- 津田塾大学 学芸学部 情報科学科 教授 稲葉 利江子
- 指導教員
- 教育支援機構 教職教育センター 理学研究科 科学教育専攻 教授 渡辺 雄貴
- 受賞題目
- Visualization of Learners’ State of Learning Using a Task Analysis Diagram
- 内容
- 本研究は、数学において課題分析図を作成し、課題に対して学習者が階層的な理解ができているかを検討することで、学習状況を可視化することを目的としたものです。研究背景として、数学を学習する際に生じるつまずきは、既習知識の理解不足が原因の1つであることが指摘されています。しかし、近年は高校数学において全国的な調査が十分にされていないため、具体的な状況が明らかになっていないと言われています。そこで、学習者が何をどこまで理解しているのかを把握する手がかりの1つとして、課題分析図が有効であるとされています。課題分析図とは学習目標を達成するために必要な要素とその関係を図示したものです。数学は階層構造がはっきりしている科目であると言われています。そこで本研究では「二次関数」において階層構造がわかるように課題分析図を作成し、作成した課題分析図の内容をもとに高校生を対象にテストを実施しました。テストの点数について相関分析を行った結果、数学の学習において複雑な内容の課題には基礎的な内容の課題の理解が影響していることが明らかになりました。
- 受賞日
- 同上
関連リンク
Young Scholar Award(ICoME 2022)
ICoME 2022 Hawaii
渡辺研究室
研究室のページ
渡辺教授のページ
大浦准教授のページ

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