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2022.03.11 Fri UP

学業・研究、課外活動の成果が優秀な学生を表彰

3月10日(木)に「2021年度東京理科大学学生表彰式」が神楽坂キャンパス・近代科学資料館で行われました。

この表彰は、研究等の成果が特に優れていると認められる学生、また課外活動において優秀な成績や功績のあった団体、個人を対象としています。2021年度は、学業・研究等の成果が優れているとして16名、課外活動の成果が優れているとして2名が表彰され、石川正俊学長から表彰状と副賞が贈呈されました。

今年度の表彰は以下の通りです。

1. 学業・研究等の成果が優れている表彰者


理学研究科 応用物理学専攻 博士後期課程3年 髙栁 真さん

日本学術振興会特別研究員(DC1)として、イオン伝導体を用いた「全固体ナノイオニクスデバイス」の革新的な研究に取り組み、国内外にインパクトを与える研究業績を残した。詳細は以下の通りである。

  • ACS Nano (IF=15.8), Applied Surface Science (IF=6.7), Communications Chemistry (IF=6.58)等のハイジャーナル学術雑誌に、自身が筆頭著者である3報を含む計13報の論文が掲載された。
  • 2019年9月に開催された「第15回固体イオニクスセミナー」にて、表面プロトン伝導性の成果で”若手依頼講演(招待講演)”を行った。
  • 2021年11月に開催された「4th International Conference on Memristive Materials, Devices & Systems (MEMRISYS-2021)国際会議にて、”Excellent Poster Presentation Award”を受賞した。
  • 常温作動型燃料電池に関する研究記事が日本経済新聞(2020年4月3日付)、日経産業新聞(2020年4月30日付)、日刊工業新聞(2020年6月29日付)に掲載された。また、全固体電池に関する研究記事が化学工業日報(2021年8月25日付)に掲載され、国内外30のメディアに取り上げられた。
  • 特に、全固体リチウム電池に関する研究成果は、マイナビニュースやScience Daily等の国内外73のメディアに取り上げられ、2021年9月に、Springer Natureの化学専門誌Communications ChemistryのEnergy storage and conversion collectionに選出された。
  • 新学術領域研究「蓄電固体界面科学」第3回若手研究会(2022年1月開催) にて優秀発表賞を受賞した。
  • 固体電気二重層の解説記事がクリーンエネルギー2月号(日本工業出版刊)に掲載された。

薬学研究科 薬科学専攻 博士後期課程3年 横井 健汰さん

2022年内藤記念科学振興財団の海外研究留学助成金に採択された。

①これまで、主に「がん細胞死誘導活性を有する新規シクロメタレート型イリジウム錯体―ペプチドハイブリッド(IPH)の開発」の研究に従事した。

  • 種々のIPHを設計、合成して、それらの抗がん活性を測定、評価し、従来のIPHよりもがん細胞死誘導活性が約10倍強い化合物の開発に成功した。そして、IPHに様々なペプチドを導入することによって、異なるプログラム細胞死(PCD)誘導の制御に成功した。特に、PCDの一つであるパラトーシスの新たな細胞死誘導機構を明らかにした。
  • 以上の研究成果は、7報の国際学術論文と2つの国内学会の受賞によって発表、評価された。彼の博士論文は英文で230ページを超える大作である。
  • ②博士1年次(2019年)に文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」に採用され、米国に短期留学した。

    ③2020年2月の「7th International Postgraduate Conference on Pharmaceutical Sciences (iPoPS2020)」で本学の学生組織委員長を務め、学会の企画、運営を行った。残念ながら2019末に発生した新型コロナウイルスパンデミック(COVIC-19)のために中止を余儀なくされたが、ほぼ完璧に準備され、もし開催されれば間違いなく大成功であった。

    ④2021年度から日本学術振興会特別研究員(DC2)に採用され、博士号取得後は海外でのポスドクを希望している。すでに内藤記念科学振興財団の海外留学助成が決定し、米国フロリダ州スクリプス研究所へ留学する予定である。

    ⑤COVIC-19に際して、上記の抗新型コロナウイルス薬の設計、合成に従事し、約半年間に100以上の化合物を合成し、2021年の11月の特許出願に大きく貢献した。


    工学研究科 工業化学専攻 博士後期課程2年 長川 遥輝さん

    光触媒を用いた太陽光エネルギーによる水素生成についての研究に取り組み、以下に列記した極めて優れた研究業績をあげた。

    • 査読付き英語論文13報を発表し、うち11報は筆頭著者として出版された。
    • 特にACS Applied Materials & Interfaces (IF: 9.229)のSupplementary cover, Advanced Materials Interfaces (IF: 6.147)のInside front cover, ACS Applied Energy materials (IF: 6.024)のSupplementary coverを2報、及びACS Omega (IF: 3.512)のFront coverに採用され、発表した研究内容は国際的な論文誌から高い評価を受けている。
    • これまでに国内学会口頭4件、国内学会ポスター5件、国際学会口頭2件、国際学会ポスター6件、合計17件の学会発表を行なった。
    • 特にポーランドで開催された国際学会EEPM3では最年少で最優秀ポスター賞を、日本化学会 第101回春季年会では学生講演賞を、2021年光化学討論会では優秀学生発表賞(ポスター)を受賞しており、研究内容及びプレゼンテーション能力について高い評価を受けている。
    • 顕著な研究業績を挙げたため、博士後期課程2年での早期修了となった。
    • 日本学術振興会特別研究員DC1に面接免除で採択された。また、博士後期課程2年での早期修了であるにも関わらず、日本学術振興会特別研究員PDに採用内定されている。
    • 優れた学業成績並びに研究業績が評価された結果、日本学生支援機構から「特に優れた業績による返還免除(全額免除)」を受けた。
    • 第12回日本学術振興会「育志賞」を受賞した。育志賞は上皇陛下の御下賜金を資として創設された権威ある賞であり、全国の大学及び学術団体2497件の推薦依頼先候補から選出された。
    • 東北師範大学(中華人民共和国)の張研究室及び北海道大学の大谷研究室との国際共同研究では、光触媒の電子エネルギー構造に関する基礎研究を行なった。また、神奈川県立産業技術総合研究所の藤嶋グループ及び官学連携の共同研究では、新規複合光触媒の開発に関する研究を行った。さらに、大阪市立大学の神谷グループ及び電気通信大学の古川研究室との共同研究では、光合成タンパク質と無機触媒の融合による光水素生成に関する研究を行なった。これらの共同研究を主体的に遂行しそれぞれ筆頭著者で論文を報告している。

    理工学研究科 電気工学専攻 博士後期課程3年 金井 綾香さん
    • 安全安価な材料を用いた次世代型太陽電池の一種である、Cu2SnS3(CTS)系太陽電池の、欠陥低減手法を開発し、2021年現在におけるCTS太陽電池の世界最高変換効率 (光→電気エネルギー変換効率5.24%)を達成した。これらの成果は、応用物理学会(会員数19,000人以上)やEuropean Materials Research Society(会員数4,000人以上)で学会発表したとともに、Solar Energy Materials and Solar Cells(Top10%論文、 IF=7.267)で論文発表し、大きな反響を得るなど国際的に顕著な功績を挙げた。
    • 東京理科大学に在籍していた博士過程の3年間だけで、8報の査読付き英文論文(うち4報は筆頭著者)を出版した。とりわけ、研究室に所属していた2名のエジプト人留学生と英語のみでコミュニケーションし共同研究を行い、3報の査読付き英文論文を出版するなど、英語表現能力が非常に高い人物であった。
    • 日本学術振興会特別研究員(DC2)に採用されたなど、研究遂行能力はもちろんのこと、研究立案能力にも長けていた。
    以上、東京理科大学の次世代太陽電池材料開発を国内外に広め、プレゼンスを向上させた功績は非常に大きい。

    理学研究科 科学教育専攻 修士課程2年 中村 謙斗さん
    • 卒業研究から渡辺研究室に在籍し、教育工学的観点に基づいた授業設計(インストラクショナルデザイン)に関する研究を行っている。
    • 学部卒業時から国際会議で発表することを目指し、卒業研究での成果をまとめ、教育工学分野において最も著名な学会であるAECT(Association for Educational Communications and Technology)が主催する国際会議に採択され、発表を行った。
    • 修士研究では、教職科目の必修科目を通して、数学科教職課程学生がインストラクショナルデザインの諸理論に基づいて授業設計できるような、効果的・魅力的な講義を開発した。その成果をまとめたものは、英文誌であるIJEMT(International Journal for Educational Media and Technology)に採択され、掲載された。
    • 博士後期課程進学希望であり、博士後期課程で取り組む研究内容を踏まえ、今年度は国内発表2件、国際発表1件の投稿を予定している。
    • 学部生から、自身の研究とは別に、研究室で行っている企業との共同研究に携わり、積極的に国内学会発表を行っている。研究室内に留まることなく、大学や企業と関わるような積極性は素晴らしく、研究室内でも他の学生を牽引していることも、特筆すべき事項である。
    • 学外の活動では、東京学芸大こども未来研究所のSTEAM(Science, Technology, Engineering, Arts, and Mathematics)教育プロジェクト専門研究員として、数学科教員をはじめとする現職教員に対してSTEAM教材の研修を行い、STEAM教育の推進を目指している。
    • 大学入学前から、外務省が推進するKAKEHASHIプロジェクトに招聘され、アメリカにて短期留学を経験するなど、国際交流に関する意識が高い。入学後、学部2年次には中国の西安交通大学との双方向短期留学プログラムに採用され、西安交通大学の学生と英語・中国語により国際交流を経験した。そこで培った、初対面でも気兼ねなく話せる態度や、友好性を現在の研究室における活動にも活かしている。

    工学研究科 経営工学専攻 修士課程2年 関根 將弘さん
    • 学部生時代から学業成績が優れており、学部卒業時には経営工学科最優秀賞を受賞している。
    • 学部生時代に自ら選んだ航空交通管制に関する研究により航空機の遅延解消や管制官の負担を軽減するという目標に向かって一貫した研究を進めてきた自主性は高く評価できる。航空分野で近年注目されている航空管制の研究であるとともに、デジタルツインによる社会課題の解決という国も重要視している研究テーマである。
    • 文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」(採択率30.7%)に採択され、修士1年後期から休学して約1年間(コロナ禍で短縮)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)に留学した。最先端の欧州の航空管制を学ぶとともに、留学中航空管制のメッカでもあるフランスのEUROCONTROLにも短期で訪問するなど、国際的な経験も積んできた。国際性とともに様々なことに積極的に挑戦する姿勢は評価できる。
    • 修士論文の研究テーマ「国全体の最適航空交通システムの策定に向けたシミュレーションモデル開発」に加えて、研究インターンとして国の航空交通施策を担う電子航法研究所に週2回通い、統合運用の研究にも参画している。成果は、主著学術論文2報(IEEE Access(IF=3.367)、Aerospace(IF=1.659))、国際会議発表4件、国内誌解説記事1件として公開されている。加えて、年度内3件(共著)の国際誌への投稿、次年度3件の国際会議発表が予定されている。
    • すでに日本学術振興会特別研究員(DC1)への採用が決まっている進学予定の博士課程では、機械学習とルールに基づく航空交通システムの構築に関する研究を行っていく予定である。研究の着想力、研究遂行能力ともに非常に優れており、今後さらなる飛躍が大いに期待できる。

    理工学研究科 情報科学専攻 修士課程2年 トン ヨウさん
    1. 学業成績が極めて優秀である。
    2. 米国を中心とするコンピュータ分野全般の研究者を対象にした学術研究団体であるAssociation for Computing Machineryにより承認された国際会議で、指導教員との共同研究成果を5件発表した。
    3. 米国に本部を置く電気・情報工学分野の学術研究団体および技術標準化機関であるInstitute of Electrical and Electronics Engineersにより承認された国際会議でも1件の共同研究成果を発表しました。
    4. 日本におけるシスコシステムズ公認インストラクタの統括組織であるTraining Center Japan(2021年8月にシスコネットワーキングアカデミーと併合)が毎年開催する全国大会Networking Academy Instructors’ Meetingで、2018年度と2019年度に指導教員と共同で、最新の技術を紹介する招待講演ハンズオンセッションを担当した。
    5. 2019年沖縄県宜野湾市において2月に開催された国際会議2019 International Conference for Leading and Young Computer Scientistsにおいて、「外部からのDHCP詐称攻撃に対する検知方法(和訳)」という題目で優秀研究賞を受賞した。( 2020年度以降は、コロナ禍により中止となった。)
    6. 日本国内高等学校理系教育推進事業「スーパーサイエンスハイスクール」のイベントとして、SSH認定校である新潟県立新発田高等学校で、「東京理科大学SSH講座」という名前を頂き、ネットワーク関係とサイバー犯罪の模擬実験を含む講演を行った。
    7. Association for Computing Machineryの認可を得て開催され、ACM Digital LibraryおよびScopusにおける掲載承認を得た情報系オンライン国際会議である2021 2nd International Conference on Computing、 Networks and Internet of Thingsにおいて、指導教員との共同研究論文が、最優秀論文であるとの評価を頂いた。

    理工学研究科 応用生物科学専攻 修士課程2年 塩野谷 果歩さん

    肝炎ウイルス及び新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖機構の解析と抗ウイルス薬創薬研究を行い、下記の優れた成果を挙げた。

    (1) ウイルス学・分子生物学的実験手法と数理解析を組み合わせ、C型肝炎ウイルス(HCV)の生存伝播戦略を明らかにした。
    【Iwanami et al., PLOS Biology, 18(7): e3000562 (2020) 】

    (2) 学科内や本学薬学部だけでなく多くの国内外大学等との共同研究で、SARS-CoV-2感染を阻害する化合物を同定し、その作用機序を明らかにした(うち1報は筆頭著者)。
    【Ohashi et al., iScience, 24(4):102367 (2021); Shionoya et al., Frontiers in Microbiology, 12:651403 (2021)】

    (3) 上記(2)で同定されたネルフィナビルは国内で、メフロキンは海外でそれぞれ臨床試験中であり、新型コロナウイルス感染症治療薬候補として期待されている(jRCT2071200023; NCT04847661)。

    (4) 上記(2)の研究成果は3回にわたり東京理科大学からプレスリリースされ(2020年4月22日、2021年6月3日、2021年7月1日)、多くのテレビや新聞、雑誌等マスメディアで取り上げられた。

    (5) さらに他研究所や企業との共同研究で新規抗SARS-CoV-2薬を開発中である(特願2021-131872)。

    (6) 国内学会にて3度口頭発表に選出され、1度ポスター発表に選出された(全て査読あり)。


    理工学研究科 経営工学専攻 修士課程2年 原 大介さん

    修士課程に在学中の2年間で、燃料電池のアプリケーションの評価ならびにアシスト自転車用の燃料電池バッテリーシステムの開発を行い、以下の研究成果等を得た。

    • 筆頭著者として3件の国際学会(The 9th Joint Conference on Renewable Energy and Nanotechnology、 The International Conference of Biomass and Bioenergy 2021, EcoDesign 2021)にて発表を行った。なお、JCREN2020では発表したセッションでアウトスタンディングオーサーとなった。
    • その他、共同著者として4件の国際学会(いずれも口頭)、3件の国内学会(2件口頭、1件ポスター)にて発表を行った。
    • 国際学会EcoDesign 2021において、ベストペーパー賞を受賞した。
    • 査読付き英語論文(EcoDesign and Sustainability II, 2020)に筆頭著者として掲載された。
    • 査読付き英語論文(Energies, 13(23), 2020)に第2著者として掲載された。
    • 査読付き英語論文(Journal of Japan Institute of Energy Vol. 100, No. 12)に筆頭著者として掲載された。
    • 査読付き英語論文(IOP Conference Series: Earth and Environmental Science, 2022以降)に筆頭著者として掲載予定。
    • 査読付き英語論文(EcoDesign 2021 e-book, 2022以降)に筆頭著者として掲載予定。
    • その他、専攻を跨ぎ、他分野かつ幅広い分野から自由に参加することができ、融合型研究に取り組むことができる理工学研究科横断型コース(エネルギー環境コース)に所属し、本年度修了予定。

    理工学研究科 機械工学専攻 修士課程2年 村田 寛斗さん

    優れた学業成績だけでなく、『スポーツ用義足を装着した下肢切断者における走動作の生体力学評価』という機械工学・生体医工学・スポーツ工学等の様々な学問領域が重なる学際研究を実施しており、これまでに以下の優れた業績を挙げた。

      【原著論文】
    • 主著:1報(掲載誌 Frontiers in Bioengineering and Biotechnology [IF: 5.890])
    • 共著:4報(掲載誌 Scientific Reports [IF: 4.379], Sports Biomechanics [IF: 2.832], Journal of Biomechanics [IF: 2.712](2報))
    • 投稿中:5報(共著5報、投稿先: Journal of Electromyography and Kinesiology, Journal of NeuroEnginnering and Rehabilitation, Journal of Biomechanics, Prosthetics and Orthotics International, Scientific Reports)
    • 【国際会議論文】
    • 査読付き:3報(The American Society of Biomechanics 2020, 2021, International Society of Biomechanics in Sports 2020)(筆頭2報、共著1報)
    • 査読なし:7報(筆頭3報および共著4報)
    • 【学会発表、受賞】
    • 学会発表:口頭発表4件(国際会議:4件、内2件は学生含む若手研究者対象の賞レースに選出され登壇)、ポスター発表2件(国際会議:1件、国内会議:1件)
    • 受賞:2件
    • ①Three Minute Thesis (3MT) Finalist, Masters Student Division, The American Society of Biomechanics 2020:学生賞のファイナリスト10名に米国大学院生以外から唯一選出、ASB2020への学会参加者のうちアジア人は3%
      ②2021 ISB and APAB abstract award, Internal Society of Biomechanics 2021:論文賞を受賞し、ISB2021への参加費助成金を獲得
      【その他】
    • ボランティア等:3件
    • ①TV番組(NHKのパラリンピック特番)に資料を提供
      ②本学、2023年度版「大学案内」の進路:内定者VOICEへの取材協力
      ③機械工学科の第2回進路ガイダンスにて就職活動の体験談を発表

    先進工学研究科 電子システム工学専攻 修士課程2年 高尾 圭祐さん

    学部4年の時から研究意欲に優れ、非常に積極的な研究姿勢で研究テーマを遂行し、現在までに学術雑誌への発表論文2件、査読付き国際会議4件、国内会議の口頭発表(ポスター発表含む)6件という研究業績がある。このような数多くの研究成果を残せたのは、総合的な研究課題遂行能力が非常に高いことの現れである。また、国際会議(MOCAST2020参加者150名程度 IEEE(学会員約40万人)がスポンサー、APSIPA2020参加者400名程度、MWSCAS2021参加者500名程度 IEEE回路とシステム(CAS)ソサイエティのフラグシップ会議、ICEIC2021参加者600名程度 IEEEがスポンサー)に4件投稿することからも分かるように国内のみならず海外でも研究成果の発表を精力的に行った。
    取り組んでいる研究テーマは、モーターやロボットに使われる回転機の制御や故障診断を行うことができる単一正弦波の瞬時周波数を高速かつ高精度に求める研究である。よりよいシステムを開発するために、日頃から企業の展示会や見学会などに積極的に参加し、どん欲に知識を吸収し、実際の応用分野を視野に入れて研究している。現在行っている研究の基本原理は自分自身で発見するなど、高い着想力と創造性にあふれている。また、どんな困難に直面しても、あきらめることなく最後までやり遂げる達成力と忍耐力がある。


    理学部第一部 化学科4年 南雲 陽太さん
    • 学業成績が極めて優秀である。
    • 対象者の研究は、磁気的機能性を示す有機配位子を用いた金属錯体の物性評価である。現在までに対象の有機配位子の安定した合成法を確立した。また、亜鉛金属を用いた錯体形成では結晶化による構造同定にも成功している。以上より、高い研究遂行能力が認められる。
    • 新規化合物の合成は様々な細かい条件選択が必要になる。対象者は自発的に試行-検証プロセスを実施しており、研究の捉え方に対しても高い適性が感じられる。
    • 対象者の研究基盤は”磁性”であり、学部教育では馴染みが無い。しかし、対象者は基礎学習において理解度が高く、既に研究室全体での勉強会においても丁寧かつ正確な質問対応を行っている。そのため、同期にも頼られる存在のように見受けられる。
    • 研究室の活動にはコミュニケーション能力も求められるが、対象者は同期および修士学生と協力して、研究室内の役割分担を適切にこなしている。その誠実な活動から教員も研究室運営上助けられることが多い。

    理学部第一部 応用化学科4年 手島 涼太さん

    高齢化社会において皮膚創傷に対する効果的な治療法の確立は喫緊の課題である。同氏は、高校時代より創傷治療用ゲルの研究を独自に立案し、現在まで遂行している。当該研究成果として、学部生であるにも関わらず以下の卓越した研究業績を挙げた。

    • 英文論文を含むレフリー付き原著論文3報が掲載された。いずれの研究成果も、高校時代の着想から発展したもので、全論文で同氏が筆頭著者兼、責任著者である。中でもWiley誌に掲載された研究成果は、本学先進工学部及び薬学部の教員との共同研究によるものである。同成果は、本学によってプレスリリースされ、日経産業新聞をはじめ40以上のメディアに掲載された。
    • 学会での最優秀発表賞や文部科学大臣賞をはじめ、在学中に以下の4賞を受賞した。
    • 1. 日本化学会主催(会員数約3万人) 第11回CSJ化学フェスタ 最優秀ポスター発表賞 (2021年、本学最年少での受賞)
      2. 日刊工業新聞社主催 第19回理工系学生科学技術論文コンクール 最優秀賞・文部科学大臣賞(2019年、本コンクール最年少での受賞)
      3. 日本海洋政策学会主催 第13回学生小論文 優秀賞 (2021年)
      4. 文部科学省主催 第10回サイエンス・インカレ SCREEN賞 (2021年)
    • これら研究業績が認知され、学部4年次には国際誌(IF=3.7)からの依頼を受けて、査読を1件行った。
    • 2020年7月1日付で孫正義育英財団の財団生に採択された。同財団は、高い志と“異能”を兼ね備えた若手人材を支援する財団であり、同氏は2025年6月まで学術活動等に対する奨学金支援を受けることが決定している。同財団に本学の学生が採択されたことは初である。
    • キーエンス財団の給付型奨学金、こうよう会課外活動等特別助成金に採択された。
    • WOWOW開局30周年記念番組「異才FUTURE うたえミライの歌#2」において「孫正義に認められた異才」として番組出演した。その他、日経ビジネス誌における対談記事を始め、朝日中高生新聞に「化学の力で新たな医療材料」を寄稿するなど、本学の広報に大きく貢献した。

    工学部 情報工学科4年 佐澤 真比呂さん
    • 学業成績が極めて優秀である。
    • 卒業研究では寒水研究室に所属して、臨床イベント(入院や死亡)の発生時点から後ろ向きに一定期間観察されたデータから「ある時点までイベントが発生しない確率を表す生存関数」を推定する方法の構築に意欲的に取り組んでいる。本研究は東京大学医科学研究所との共同研究であるが、学部4年生で他大学との共同研究ができるのは、本学生が極めて高いコミュニケーション能力をもち、先方の研究者と対等のディスカッションができるからである。共同研究開始から半年が経過したが、先方の研究者から既に高い信頼を得ていることから、今後本学大学院修士課程に進学して、共同研究も含めてその飛躍と高い研究成果が大いに期待できる。
    • 情報工学科のwebページとパンフレットの「学生の声」のインタービューにも快く応じ、研究室や大学運営に協力的な姿勢をもち、学業のみならず、人柄の良さや協調的姿勢も高く評価できる。

    理工学部 情報科学科4年 助川 拓実さん
    • 非常に優れた学業成績
    • 学業成績が極めて優秀である。
    • 幅広い専門科目への理解度の高さ
    • 履修した多数の科目で好成績を修めており、幅広い知識への理解度の高さを示している。
    • 卒業研究
    • 卒業研究では、次世代のネットワーク通信の仕組みを研究しており、指導教員との議論はもとより、最先端の専門的知識・経験を持つOB/OGとの議論にも積極的に参加をして研究を進めている。研究成果は電子情報通信学会 2022年総合大会で発表され、並行して大学院進学後の研究に向けた新たな技術の習得にも取り組んでいる。

    経営学部 ビジネスエコノミクス学科4年 北野 航さん
    • 学業成績が極めて優秀である。
    • 現在ゲーム理論を専門とし、 特に「情報設計問題」とよばれる近年国際的にも著しく研究が盛んな分野について卒業研究を行なっている。 昨今の情報が氾濫した状況において、 我々情報の受け手は複数の情報源から一部の情報を取捨選択した上で自らの意思決定に活かしている。 このような情報の取捨選択が行われる理由の一つは、 情報の取得に一定の費用がかかるためである。 これに対して北野氏は、 情報の取得に必ずしも費用がかからない場合にも情報の取捨選択が生じる可能性があり得るかという新たな観点に関しての研究を行なっており、 いくつかの条件を導出している。
    • 経営学部を卒業後、 本学の経営学研究科に進学することがすでに学内推薦により決定している。 また、 4年次に既に大学院科目を複数履修しており、 既に国際的なトップジャーナルに掲載される論文を読みこなす基礎力を身につけ、 来年以降を見据えた準備を着実に行っている。

    2. 課外活動の成果による表彰者


    薬学部 生命創薬科学科1年 友田 真隆さん
    • 第90回日本学生陸上競技対校選手権大会 男子400m 優勝
    • 第32回関東学生新人陸上競技選手権大会 男子400m 優勝
    日本学生陸上競技対校選手権大会男子400mに出場し、優勝となった。また、関東学生新人陸上競技選手権大会男子400mに出場し、優勝となり記録についても大会新記録となった。

    工学部 工業化学科4年 栗田 佳樹さん
    • 第65回全日本学生本因坊決定戦 優勝
    • 第67回全日本アマチュア本因坊戦 準優勝
    全日本学生本因坊決定戦では優勝、及び全日本アマチュア本因坊戦では準優勝となった。 当該学生については2019年度においても同様に全日本学生本因坊決定戦での優勝、及び全日本アマチュア本因坊戦での準優勝等の成績を残している。(その他、全日本学生囲碁十傑戦においても優勝)※2020年度は中止
    2021年度東京理科大学学生表彰式
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