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2020.09.04 Fri UP

本学大学院生が日本経営工学会 優秀学生賞を受賞

本学大学院生が日本経営工学会 優秀学生賞を受賞しました。

受賞者 理工学研究科 経営工学専攻 修士課程1年 郭 恆瑜*
指導教員 理工学部 経営工学科 教授 馮 玲
受賞題目 事業多角化の関連程度とグローバル化が収益性に与える影響
内容 1960年代から1990年代にかけて経済の発展とともに日本企業は事業多角化に力を入れてきた。しかし、その後のバブル崩壊を境に事業の選択と集中が行われ、事業多角化が一時減少するが、長期的なトレンドとして事業多角化は増加する一方である。また、近年では日本企業の海外への進出もかなり増え、事業多角化だけではなく地域多角化も増えている。経営者が多角化戦略を行う理由は大きく分けて2つある。1つはリスク分散のためである。現在の事業とは関連していない事業に参入し、事業を分散させることにより、収益変動のリスクが減少する。結果として企業全体の経営が安定する。もう1つは、資源の多重利用による生産効率の上昇やコスト削減である。一方、多角化企業は専業企業より企業価値が劣っていると論じられている。その理由として、事業が増え複雑になっていくことにより事業間での情報のゆがみや経営者が企業全体を把握するコストが増加する。その結果、多角化を行うメリットよりもかかるコストが増え収益性が下がってしまうと言われていた。上記のことは事業多角化だけではなく地域多角化でも相似たことが言われている。事業多角化と地域多角化の相乗効果によって収益性に与える影響が変わる可能性がある。事業多角化と地域多角化を関連させて分析を行う必要があると考える。しかし、先行研究では、それぞれ別々に分析を行っていた。薄井(2006)では事業多角化と地域多角化は株式価値にディスカウントであったと述べ、中野(2010)でも事業多角化と地域多角化は企業価値にディスカウントと述べられている。しかし、いずれも個別に分析を行われている。個別で収益性に与える影響とお互いが関係して相乗効果により収益に与える影響が変わると考えられる。日本企業で事業多角化と地域多角化を同時に展開している企業が増えている。従って個別ではなく関連させた分析を必要である。
本論のでは日本の2015年から2019年の5年間の東証一部上場企業(製造業)のデータに基づき、多角化企業における、事業多角化における関連程度とグローバル化が企業の収益性に与える影響を明らかにしている。
受賞日 2020年3月19日

* 現在の学年を記載しています。受賞時は、理工学部 経営工学科在籍。

公益社団法人 日本経営工学会
http://www.jimanet.jp/
公益社団法人日本経営工学会 優秀学生賞 受賞者
http://www.jimanet.jp/information/awards/gakusei/

馮研究室
馮教授 大学公式ホームページ:https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?377c
研究室ホームページ:https://www.rs.tus.ac.jp/fengken/index.html

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