東京理科大学 創設者シリーズ 第2弾
巡回展 『富士山観測』
~ 日本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治 ~

東京理科大学の前身である東京物理学校の創設者21人を紹介するシリーズ第2弾は、中央気象台(現在の気象庁)で日本の気象事業の発展に貢献した中村精男と和田雄治に焦点を当てます。

東京理科大学 創設者シリーズ 第2弾
巡回展 『富士山観測』 ~日本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治~

2025年10月24日(金) ~ 12月20日(土) 開催中

長州藩出身の中村精男(1855-1930)は、松下村塾で学び、東京大学理学部卒業後、内務省に奉職。ドイツ留学を経て中央気象台技師となり、第3代中央気象台長を28年間務めました。また、同じ時期に第2代東京物理学校長となり、34年間その職にありました。

陸奥国二本松藩出身の和田雄治(1859-1918)は、東京大学理学部卒業後、内務省に奉職、中央気象台では台長に次ぐ職位に就き中村台長を支え、在職中、気象学者の野中至(到)の富士山越冬気象観測に協力しています。その後、朝鮮総督府観測所長となり、朝鮮半島の気象事業の推進に尽力しました。

彼らが1880年にお雇い外国人のメンデンホールと物理学を学んでいた田中舘愛橘ら学生とともに行った日本初の本格的な富士山での重力測定実験を紹介し、未知の分野であった高山観測や気象観測について展示します。

巡回展
『富士山観測』のチラシ

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展示内容と主要展示資料

  1. Ⅰ 富士山観測の歴史
    1. 神聖なる富士山を科学的に分析
    2. 1880(明治30)年メンデンホールと重力測定
  2. Ⅱ 中央気象台第3代台長 中村精男 1855~1930
    1. 1. 生家と松下村塾の人脈
    2. 2. 東京物理学校第2代校長
    3. 3. エスペラント語の普及に貢献
  3. Ⅲ 中央気象台技師 和田雄治 1859~1918
    1. 1. 二本松藩校敬学館と和田家分家
    2. 2. 富士山冬季観測を行った野中至(到)・千代子を救出
    3. 3. 朝鮮総督府観測所長 測雨器について
  4. Ⅳ 現在の気象研究紹介
    1. 測候所ジオラマ展示/「富士山測候所での研究」