はじめまして。新たに学生スタッフとなったK.Y.です。このなるほど科学体験館に勤めてから、一か月も経っておらず、まだ日が浅いため、色々不慣れな点があると思いますが、何卒宜しくお願い致します。またこの仕事は、私の友人が勧めてくれたことや、私自身がアルバイト経験初めてのため、精一杯努めて参ります。
さて自己紹介もここまでにしておき、本題に入りますと現在、秋の企画展の準備をしています。皆さんご存じ東京理科大の、その前身となる東京物理学校の二十一名の創設者のうち、日本の気象分野に大きく貢献した中村精男氏と和田雄治氏の二名について取り上げます。各学生スタッフが、この二人について調査をしており、私は和田雄治氏に深く関わっている人物、野中到氏について調査をしています。簡単に野中到氏のことを説明しますと、彼は日本で初めて富士山山頂部で越冬観測を試みた偉業を持つ人物です。そしてこの越冬観測のきっかけになった人物こそが和田雄治氏です。二人が出会ったことで、日本の気象分野に大きく影響を与えることとなります。私はもともと野中到氏については知らなかったのですが、調査していくにつれ、まず一番に感じたことは、越冬観測の過酷さです。和田雄治氏が遺した当時の日記では、富士山山頂部の環境が鮮明に記されており、いかに過酷だったかが伝わってきます。またそれと同時に、野中到氏のどのような環境でも越冬観測をやり抜くという熱意も感じ、とても感銘を受けました。 当時は今と異なり便利な器具や施設もないため、厳しい条件下にあることが想像できます。越冬観測を成し遂げようとする野中到氏の姿を知ると、誰が見ても心が動かされると思います。