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小型自律分散型環境センサー(TEM: TSL Environment Monitor)の軌道上運用実施報告(第2回 5月16日)

「きぼう」日本実験棟にてTEMの実験を行う大西卓哉宇宙飛行士
2025年5月16日、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟にて、東京理科大学 スペースシステム創造研究センター(SSI)主導で「TEAM SPACE LIFE」(TSL)が開発した小型自律分散型環境センサー(TEM: TSL Environment Monitor)の2回目の実験が大西卓哉宇宙飛行士によって行われ、無事成功しました。
TEMは、手のひらサイズの小型センサーで、二酸化炭素濃度、におい成分、温度や湿度等を計測することができます。今回打ち上げられた2台のTEMは、ISSの「きぼう」日本実験棟に設置され、空気環境のデータを取得しました。
1回目の5月9日(金)は、2台のTEMが宇宙で機能することを確認しました。
2回目の5月16日(金)は、1台を壁面に固定し、もう一台は複数のシミュレーション箇所を移動させながら、シミュレーションしている複数箇所のCO2、温度、湿度、においなどを実際に測定しました。
空気環境データは地上でも取得することができており、現在解析中です。取得したデータを基礎データとして、空気環境モデルの精度を上げることで、空気の流れをより正確に予測します。
今回の成果をフィードバックし、ソフトウェアをアップデートした上で、今年度中に追加の2台を軌道上へ送り、再び実証実験を行うことを計画しています。
なお、本実験は、JAXAきぼう有償利用制度の公募枠を用いて、ISS「きぼう」日本実験棟で実施しています。
![]() 「きぼう」日本実験棟内に浮かぶTEM | ![]() 「きぼう」日本実験棟の壁面に固定したTEM |
【TEMのISS打ち上げ時プレスリリース(2025年4月22日)】
ガンダムカラーの環境センサー(TEM)が宇宙へ
~国際宇宙ステーション内の空気環境を測定する軌道上実証を予定~