センターについて
スペースシステム創造研究センター(SSI:Space Systems Innovation Center)は、東京理科大学における宇宙関連研究・教育の中核拠点として、宇宙科学、宇宙工学、環境・エネルギー技術、情報科学、生命科学など、多様な分野の研究者が集い、宇宙を起点とした新たな価値創造に挑戦する共創の場です。
本センターは、宇宙教育ユニット、宇宙物理・観測科学ユニット、宇宙コロニーユニット、光触媒国際ユニット、宇宙輸送システムユニットを中心に、宇宙の起源や進化、極限環境における物理現象の解明を目指す基礎科学研究から、人類の持続的な宇宙活動を支える技術開発まで、幅広い研究・教育活動を推進しています。
SSIの特徴は、宇宙分野にとどまらず、多様な研究分野や産業分野との連携を通じて、地上で培われた技術を宇宙へ、宇宙で得られた知見を地上社会へ還元する「地上と宇宙の好循環」を創出することにあります。こうした活動を通じて、分野や組織の垣根を越えた知識・技術・人材の交流を促進し、新たな研究領域や技術革新、社会的価値の創出を目指しています。
また、SSIは次世代を担う人材育成の場としての役割も重視しています。若手教員や博士後期課程・修士課程の学生が研究プロジェクトの中心的な役割を担い、多様な専門分野の研究者や企業との協働を通じて、新たな課題に挑戦し、自ら未来を切り拓く力を養います。
SSIは、学内外の研究者、学生、企業、自治体、宇宙機関が集う共創の場として、宇宙と地上をつなぐ新たな価値の創出に挑戦しています。基礎科学から技術開発、社会実装、人材育成までを一体的に推進し、持続可能な未来社会の実現に貢献していきます。
センター長ごあいさつ
幸村 孝由
センター長 創域理工学部 先端物理学科 教授

スペースシステム創造研究センター(SSI)は、宇宙科学や宇宙工学を基盤としながらも、その枠にとらわれることなく、多様な研究分野や企業、自治体、そして学生が集い、新たな価値を共に創り出す場を目指しています。宇宙を目指して開発された技術が地上社会を豊かにし、地上で生まれた技術が宇宙で活躍する。そんな「地上と宇宙の好循環」の中から、これまでにない発想やイノベーションが生まれると信じています。
SSIには、宇宙に興味を持つ人はもちろん、これまで宇宙との接点がなかった方々にもぜひ参加していただきたいと考えています。若い研究者や学生の自由な発想、異分野の知識や技術、企業の挑戦する力が結びつくことで、未来の宇宙社会を支える新たな可能性が拓かれます。
皆さまとともに、宇宙と地上の未来を創造していけることを楽しみにしています。
体制・活動内容

各ユニット
- 宇宙教育ユニット 宇宙での実利用につながる「本物」の技術・経験を活用した教育
フライトミッションやロケット打ち上げ、宇宙物理学の理論研究や天体観測など、東京理科大学の技術・研究を教育に活用することは、研究者、学生の双方にとって大きなインセンティブとなります。数多くのミッションに参画していくだけでなく、国内外の宇宙開発機関やスペースベンチャー企業、宇宙開発企業等とも強固に連携し、得られた成果を積極的に教育へ活用していきます。
- 宇宙物理・観測科学ユニット 宇宙科学の研究と宇宙観測・探査に必要な科学技術の開発
宇宙の起源と進化から地球の形成と歴史に至るまで、X線天文学・宇宙論・素粒子物理学・地球惑星物理学などの宇宙に関連する理学系の分野を横断するチームを編成して、宇宙という大きな分野の研究を統合的に推進します。それによって、中性子星、ブラックホール、銀河団などの極限的天体現象から地球、惑星の形成、進化に至るまでを理論と観測の両面から探究します。
- スペースコロニーユニット 宇宙居住を中心とした、宇宙滞在技術の高度化と社会実装の促進
人類の活動領域を宇宙へと拡大し、持続可能な宇宙居住社会の実現を目指す研究開発拠点として、宇宙居住を支える基盤技術の創出に取り組みます。宇宙居住のために開発された技術は、災害時のレジリエントな社会基盤や環境負荷の少ない循環型社会の実現など、地上社会が抱える課題の解決にもつながります。
宇宙と地上をつなぐ視点から、分野を越えた研究者や企業との共創を推進し、人類の新たなフロンティアを切り拓く技術と価値の創造に挑戦しています。 - 光触媒国際ユニット 光触媒を基軸に、資源・環境問題を解決
酸化チタンに代表される光触媒は、その強い酸化分解力から、有機汚染物質の分解や抗菌・殺菌に効果を発揮します。また、光触媒を用いた人工光合成(水分解による水素生成・二酸化炭素還元による有価物生成)に関する研究も精力的になされています。これらの研究を推し進め、我々が地球上で既に直面しており、宇宙進出の際にも克服すべき課題となる環境浄化やエネルギー製造といった課題に取り組みます。
- 宇宙輸送システムユニット 誰もが宇宙に行ける時代を目指した、完全再使用型宇宙輸送機実現
「誰もが宇宙に行ける時代を目指して」をモットーに、その実現の鍵となる完全再使用型宇宙輸送機の研究を行います。完全再使用型宇宙輸送機は、地表から打上げ、目標軌道で人や物資を送り届けた後、形態を変えずに地表に帰還するものです。実現には劇的な軽量化や推進性能向上など、多くの要素技術の革新的な向上が必要になります。本ユニットでは材料、熱、流体といった要素技術を磨き上げ、完全再使用型宇宙輸送機の実現に貢献することを目指します。
施設・設備
当センターでは、最新の設備を導入し、宇宙開発研究を行っております。
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一部の機器は共同利用も可能となっております。ご希望の際は問合せフォームにて連絡下さい。
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電界放出形走査電子顕微鏡
JSM-7600F(日本電子社製)
スペースシステム創造研究センター1階 共通機器室3
セミレンズ方式の高分解能SEMで、エネルギー分散型X線分析装置を搭載し、高分解能観察だけでなく元素分析においても安定した高速・高精度分析が可能である。資料にバイアス電圧を印加して電子ビームが照射できるので、数百eVの入射電子においても資料最表面を高分解能で観察できる。

マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計
AXIMA-TOF₂(島津製作所)
スペースシステム創造研究センター2階 共通機器室2
試料成分の質量を測定する装置であり、たんぱく質のような生体高分子などの正確な質量測定に用いることがある。

レーザーラマン分光光度計
NRS-5100(日本分公社製)
スペースシステム創造研究センター2階 共通機器室2
本体に内蔵された高解像度CMOSカメラで観察したい資料表面を高倍率で顕微画像を取りながらラマン分光を測定できる。レーザー光源には波長が532nmと785nmの2つを搭載し、蛍光の発生を抑える等、試料によって使い分けを可能をしている。

X線回折装置
Ultima IV(リガク社製)
スペースシステム創造研究センター2階 共通機器室2
試料を水平に保持したまま測定が可能。また、粉末試料の定性・定量分析などの強度を優先する集中光学系用のダイレクトビームと粉末試料の高精度プロファイル解析や配向度測定、薄膜飼料の測定、逆格子マップ、ロッキングカーブなどの測定に用いられる放射面多層膜ミラーを用いた単色平行ビームをスリットの交換だけ簡単に切替え可能。

触媒分析装置
BELCAT-B(マイクロトラックベル社製)
スペースシステム創造研究センター3階セルフクリーニング研究室
試料へのガス吸着後、連続的に昇温することで吸着分子の挙動を測定するTPD測定をはじめ、昇温還元スペクトル(TPR)、昇温酸化スペクトル(TPO)金属分散度、パルス吸着量の測定やBET1点法による比表面積測定が可能。

高精度ガス/蒸気吸着測定装置
BELSORP-max-12-N-VP(マイクロトラックベル社製)
スペースシステム創造研究センター2階 共通機器室2
比表面積、細孔分布、蒸気吸着そして化学吸着測定が一台で可能。固体表面上への窒素などのガス吸着量を測定することにより固体の比表面積、細孔分布、金属分散などの情報が得られる。

形状測定レーザーマイクロスコープ
VK-X200( キーエンス社製)
スペースシステム創造研究センター1階 共通機器室3
レーザースキャンで表面情報を取得して3D測定を行うレーザー顕微鏡。

触媒試験用高速・多機能FTIRガス分析装置
FTIR排出ガス分析装置(可搬型) FAST-1300(岩田電業株式会社製)
スペースシステム創造研究センター4階
本研究設備は、フーリエ交換赤外分赤法を利用した触媒試験用高速・多機能FTIRガス分析を可能とし、クロマトグラフィーではそくていが困難な窒素酸化物等のガス種を直接、サブppmから%レベルまで広い濃度範囲でそくていすることができる。
そのため、本プロジェクトで行う水と空気から窒素肥料をその場で作り出す研究において、活性の高い反応ガス種を周囲雰囲気の影響を受けることなく迅速に測定することが可能となる。また、オンフローで非破壊かつ前処理を必要としないことから、連続的なリアルタイムモニタリングが可能であり、生成ガスを未反応のままモニタリングすることができ、触媒反応を正確に把握することが可能になる。
人工衛星搭載機器温度試験設備
超低温恒湿器PG-4J小型冷熱衝撃装置TSE-12-A(エスペック株式会社)
野田校舎3号館2階 理事会管理室3
本試験設備は、軌道上で遭遇する様々な温度条件での搭載機器の適合性について評価を行う事を目的としている。100㎝立法の宇宙機搭載実験装置について、-71℃から150℃の広い温度範囲の温度適合を評価する温度試験装置と宇宙実験装置を構成するデバイスや基板などの電子部品について日陰から日照など急激な温度変化による熱衝撃に対する適合性を評価する熱衝撃試験装置かた構成されている。両試験装置ネットワークで接続し、PCによって記録管理し集中制御を実現する。

ウェアラブルセンサ開発用高度制度界面観察システム
デジタルマイクロスコープVHX-6000シリーズ(株式会社キーエンス製)
野田校舎 10号館4階 実験室5
本研究設備は、カメラのフレームレートが最速1秒でフルフォーカス画像を取得でき、観察したい箇所にステージを移動しレンズを上下するだけでピンと情報を認識し、フルフォーカスで拡大観察が可能となる。
また、短波長の光を使った超解像画像とシャッタースピードを変えた画像を複数取得し、高諧調の画像を取得するHDR機能を同時に作動させることで高精細かつ高コントラストな観察が可能になり、従来では観ることができなかった観察が可能となる。
