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【開催報告】第13回スペース・コロニー講演会 「B5G/6G時代における宇宙通信の将来像」

2021年11月11日(木)第13回スペース・コロニー講演会をオンラインにて開催しました。
情報通信研究機構(NICT) ネットワーク研究所 ワイヤレスネットワーク研究センター長 豊嶋 守生氏を講師としてお招きし、
「B5G/6G時代における宇宙通信の将来像」についてご講演いただきました。

 

現在、Beyond 5Gや6Gにおける情報通信技術のあり方の議論が加速している中で、宇宙通信分野でも衛星通信が高度化・活発化しており、地上と宇宙をシームレスにつなぐ高度な情報通信ネットワークの実現が期待されています。5Gでは、高速大容量・超高信頼低遅延・超大量端末という3つの特徴がありますが、6Gでは、空間的なネットワークのグローバルな拡張が必要とされ、非地上系ネットワーク(NTN: Non Terrestrial Network)と呼ばれる、通信衛星をはじめとして船舶や航空機など、海・空・宇宙に至る全ての移動体を多層的につなげるネットワークシステムの実現が重要になると考えられます。

 

講演では、Beyond 5G/6G時代における超スマート社会の月面都市までつながる宇宙通信の将来像について紹介していただき、NTNと地上系ネットワークの融合により海洋から宇宙までの通信ネットワークをグローバルに拡張し、あらゆる状況や環境の下で「つながる」世界にしていくことが重要と解説いただきました。

 

ディスカッションでは、光通信の可搬の可能性、宇宙-地上間通信の遅延について、NTNの構築やその最適化などについて質問があり活発な議論が行われました。

 

最後に木村真一センター長からは
「通信は最重要インフラであり、何をするにしても通信インフラがないと身動きが取れないので、通信に関しての重要なお話を聞けて大変有難く思います。地上と独立して宇宙を考えるのではなく、一体的なネットワークとして考えていこうというのはセンターが目指す方向性と一致しているので、センターとしても協力できるところは協力しながら検討していきたい。」とのお話があり、非常に有意義な講演会となりました。

 

NICTが公表しているホワイトペーパー
  Beyond 5G/6G White Paper