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町田慎悟助教が論文発表。有害な鉱山廃液を想定した溶液にメソポーラスシリカの原料を加えることによって、チタニア光触媒による酸化分解活性で界面活性剤を分解し、光還元反応で重金属イオンを金属に変えることに成功。
鉱山廃液は硫酸酸性で有害な重金属イオンを含みます。重金属イオンを光触媒により金属に還元すれば、可視光応答触媒や抗菌材に用いることができます。しかし、チタニア光触媒は、硫酸酸性化では光触媒活性が低下します。一方、メソポーラスシリカ(多孔質なシリカ)はシリカと界面活性剤から合成しますが、界面活性剤の除去には、電気炉による焼成か酸処理が必要です。いずれもCO2や廃液を生成するプロセスで、回避したい点です。この研究では、鉱山廃液を想定した溶液にあえてメソポーラスシリカの原料を加えることによって、界面活性剤という余分なものを廃液に加えているにも関わらず、チタニア光触媒による酸化分解活性で界面活性剤を分解し、光還元反応で重金属イオンを金属に変えることに成功しました。すなわち、分解対象にさらに余計な分解対象を加えているのにも関わらず、そのどちらも除去することができる新しい環境浄化の戦略を生み出せました。このような観点は、将来的に我々が宇宙に住むことができるようになったときにも有効でしょう。
【論文】
Photoreduction of Copper Ions Using Silica–Surfactant Hybrid and Titanium (IV) Oxide under Sulfuric Acid Conditions
Shingo Machida,Reo Kato,Kaishi Hasegawa,Takahiro Gotoh,Ken-ichi Katsumata and Atsuo Yasumori
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