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2022年度第3回坊っちゃん講座「人間の脳の記憶形態を模倣する脳型メモリー素子」開催報告

6月4日(土)に坊っちゃん講座をオンラインで開催し、250名近くの参加がありました。

 

本講座は最先端の研究や応用研究において世界をリードしている研究者が研究の面白さを高校生、中学生および大学生に伝え、勉学意欲の向上と進路選択に資するために開講しております。

 

講演は、樋口先生が所属する理学部第一部応用物理学科(2023年4月に先進工学部 物理工学科に改組)では、物理学を基礎とした「物質の物性機構・複雑系現象の解明」、「エネルギー・情報デバイスの創成」を教育・研究していると学科で取り組んでいる研究分野の紹介から始まりました。

その後、樋口研究室で「電子・イオンの挙動を物理的に解明し、イオンに関与する新物質・デバイスの開発」を行っているとお話があり、本日の講演の「脳の記憶形態を模倣するメモリー素子」の話に入りました。

人間の脳の記憶メカニズムを説明した後、定期的に反復して勉強することで記憶に残る単語数も増える「長期記憶」、試験直前しか勉強しないと、すぐに忘れ、覚えた単語は、ほとんど記憶に残らない「短期記憶」を物理的なデバイスで実現しようとしているとお話がありました。人工知能やメモリー素子の基本原理や脳型メモリー素子に使う半導体、様々な記憶形態を持つ脳型メモリー素子と今後の展開についてスライドや動画を使った説明がありました。最後に、先生が研究者になるまでどのように過ごしてきたかの話があり、中学生のある日、「ピン」ときて勉強をするようになったきっかけについても話がありました。

 

脳型メモリー素子の研究を通して高校生や中学生へのメッセージとして、

・バランスの摂れた食事、適度な運動と気分転換、太陽光を浴びることで、脳が活性化する。

・記憶したいことは、目で見て覚えるよりも、手を動かして書く(電圧印加に相当)、声を出すことで、脳内物質が活性化される。

・記憶したいことは、日々の勉強の積み重ねで定着する(長期記憶)。

とお話があり、先生の人生から得た教訓として、「自分の希望通りに行かない場合、その置かれた環境の

中で最善を尽くして取り組んでいくと、今の自分から想像もできない、素晴らしい人生が待っている」と

講演を締めくくりました。

 

その後、参加者から「Q&A機能」を用いて質問を受け、50件近い質問を1つ1つ丁寧に、時間を延長し回答してくれました。

 

参加者からは、「脳神経に関係する『シナプス』という存在や記憶の残存機能について詳しく知れたので良かったです。」、「不揮発性メモリー(長期記憶)の話や、新しい方向から脳や記憶をとらえることができて面白かったです。」、「今まで興味の無かった分野にも注目することができた。専門的な分野のことだけでなく、教授の話も聞くことが出来て楽しく講義を受けることができた。」、「自分もやりたいことが見つからずに悩んでいますが、目の前のことをしっかりこなしていけば道が開かれると聞いて、頑張っていこうと思うことができました。」、「AIや情報に関心のある中高生が多く、意欲的に質問していることが感じられた。」などの感想が寄せられました。

 

オンライン講座の様子

 

 

 

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