一般財団法人視覚健康財団とアイバンク登録の普及啓発に関する技術指導契約を締結

2020.12.09

東京理科大学(学長:松本 洋一郎、以下「理科大」)は、一般財団法人 視覚健康財団(理事長:坪田 一男、以下「視覚健康財団」)との間で、理科大・薬学部薬学科堀口逸子教授のリスクコミュニケーションの観点からの広報、調査研究の経験を活かし、視覚健康財団とアイバンク登録の普及啓発に求められる適切な医療情報の広報戦略の立案と眼や視覚に関わる新たな価値創造を図るための技術指導契約を締結いたしました。

慶應義塾大学病院眼球銀行は、昭和38年に我が国初のアイバンクとして「眼球提供あっせん業許可」を得て57年の歴史を刻んでまいりましたが、公的機関としての適正な運営及びより一層の角膜移植医療への貢献のために、視覚健康財団が令和2年10月8日より、その業務を引き継ぎ、眼球のあっせん業を開始しました。
視覚健康財団によれば「全国のアイバンクのドナーは直近10年間で減少傾向にあり、角膜移植医療の半数は輸入角膜に頼っている状況で、すべての移植希望患者が公平に移植の機会を得られないという問題があります。また、視覚健康財団のアイバンクの待機患者も150名を超え、この数年は登録患者数が提供角膜数を上回り、待機患者が増加傾向にあるため、患者さんが長きにわたり移植機会を待ち続けています。
このような現状を改善するためには、一般啓発と共に、医療現場での適切な臓器提供に関する情報提供と提供意思確認が大変重要なポイントとなり、医療機関への院内献眼システム(RRS)の導入、及び院内アイバンク・コーディネーターの育成を推進しなければなりません。」

堀口教授は今回の契約により「私共の技術指導により、視覚健康財団におけるアイバンク事業の普及啓発、アイバンクが実施する医療機関への啓発、医療機関との間でRRSのさまざまな分析と考察を行い、視覚健康財団は、その結果を、アイバンク事業計画、並びにアイバンク・コーディネーター・マニュアルとして活用できるようになります。」と話しています。

これらの技術指導により、アイバンクの教育活動、認定活動、院内体制整備における医学的、倫理的、医療経済的検証、ドナーファミリーへの満足度、あるいはアイバンク・コーディネーターの評価がすすめられます。

今後、堀口教授の技術指導を受けて、一般財団法人 視覚健康財団では、アイバンク登録の普及啓発に求められる適切な医療情報の広報戦略の立案と眼や視覚に関わる新たな価値創造が推進されることが期待されます。

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