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宇宙教育プログラムにおいてJAXA宇宙科学研究所訪問、CDF実習を実施

実施報告 2019/03/15

東京理科大学「宇宙教育プログラム」では、3月14日(木)に、JAXA宇宙科学研究所を訪問させていただきました。

当日は、所内の構造機能試験棟、飛翔体環境試験棟、研究センター棟(衛星管制室)、宇宙探査実験棟、宇宙科学探査交流棟などを見学し、研究員の方々からロケットや探査機について解説いただきました。
その後、金星探査機あかつきプロジェクトマネージャーの中村正人教授(JAXA宇宙科学研究所)より、「探査機ミッションの失敗から何を学ぶか」と題して講演いただきました。「失敗するかもしれなくても、それにチャレンジすることで、技術者として、科学者として成長する。失敗が何故起きたかをしっかり突き詰めることが大事」というお話を、受講生は真剣に聞いていました。

 

その後、澤井秀次郎教授(JAXA宇宙科学研究所)より「小さい探査機で月に着陸する!」と題してSLIMについてお話しいただいた後、SLIMプロジェクトメンバーの方々にご協力いただきCDF実習を行いました。

 【SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)とは】
  小型軽量な探査機システムと、重力天体への高精度着陸技術を研究し、将来の月惑星探査に貢献することを目的とした計画です。
  JAXA宇宙科学研究所を中心としつつ、全国の大学等の研究者も参加した研究体制で、新技術の創出を行っています。

CDF(Concurrent Design Facility)は、複数の専門家のチームがそれぞれの視点から意見を出し合い、ミッション達成における最適な解を検討する手法の1つです。本実習では、衛星設計を目的として想定し、衛星を構成する各サブシステムを担当するチーム(通信系、姿勢制御系、電源系、熱制御系、推進構造系)に分かれて、それぞれの要求を議論することで実践的な宇宙機開発を体験しました。

 

参加した受講生からは、「宇宙探査実験棟で、ローバーの試験のために月面を模した実験場を見ることができて感動した。」「講演で“失敗”について大切なことをお話しいただき、3月末の微小重力落下実験に向けて、これまで以上に身が引き締まった。」「現場の人たちと共に体験ミッションをさせていただき、複数のチームでミッションに取り組む際に必要な視点などを教えてもらうことができて、とても勉強になった。」等の感想があり、今回の訪問は非常に貴重な経験となりました。

 

本学「宇宙教育プログラム」の詳細は、以下URLをご参照ください。
https://www.tus.ac.jp/uc/