実施報告 2025/10/12
2025年10月11日(土)〜13日(月・祝)にかけて、愛知県名古屋市にて「Bootcamp3」を開催しました。
本プログラムは、これまでの活動を通じて各チームが構想・準備を進めてきたパラボリックフライト実験を行う重要なステージです。
2日目はパラボリックフライト実験当日。昨日の雨が止み、天候は曇りとなりました。
朝7時頃、宿泊先のホテルを出発し、パラボリックフライトを実施する県営名古屋空港を目指します。
空港に到着後、フライトを担うダイヤモンドエアサービス株式会社の方からオリエンテーションとしてフライトの概要と注意事項について事前説明を受けました。前年度のフライトでは太平洋上の空域を使用して実験を行いましたが、今年度は台風の影響で日本海側の空域を使用して実験を行うこととなりました。実施可能な実験回数は7回です。
その後、受講生は青色の搭乗服に着替え、航空機内の事前確認や安全教育の受講、フライトクルーの体調確認を行います。その後、飛行前ブリーフィング(飛行直前の事前説明)を受けた後、フライトの最終準備に入ります。仲間に見送られ、緊張した面持ちのフライトクルーは搭乗機に向かいました。
地上で待機するグランドクルーは、フライトレーダーでフライトクルーの乗った航空機の様子を見守ります。パラボリックフライトを4回終えた後、航空機のフライトクルーと衛星電話をつなぎ、各チーム実験状況を報告しました。実験成功の報告とともに、フライトクルーからパラボリックフライトの楽しい様子が伝わってきて、スタッフルームは歓声と拍手でいっぱいです。
無事フライトを終え、地上に帰ってきたフライトクルーをグランドクルー全員でお出迎えし、記念撮影を行いました。
全員が同じ搭乗服を着て、実験の成功を喜びました。
各チームのフライトクルー3名の感想は次のとおりです。
WELRAUM「楽しかった。1回目に無重力をなった時に初めての体験で驚いたのと、その前後でGがかかった時に少し酔って体が重く感じて、それも面白かった。衛星電話でグランドクルーと交信した時、宇宙飛行士のようで気分が高揚した。」
μ bubble「実験がうまくいって本当に良かった。特に、シャボン玉が作れてよかった。星の名前を使った暗号で衛星電話でグランドクルーと交信した時、しっかりと伝わったのが嬉しかった。」
Cosmometer「本当に楽しかった。グランドクルーと交信した時、まず初めにその気持ちを伝えたら歓声が上がって嬉しかった。今回得られたデータの分析を行い、Bootcamp4に臨みたい。」
スタッフルームに戻ってからは、飛行後ブリーフィングを行いました。その後、受講生から「工場内をもっと見学したい」という要望があり、ダイヤモンドエアサービス株式会社の方々のご厚意とご協力のもと、工場内を見学することが出来ました。
その後、宿泊先に戻り、グループワークで機内で撮影した動画の確認や実験結果の分析に取り組みました。
実験や工場見学にご協力いただいたダイヤモンドエアサービス株式会社のスタッフのみなさん、本当にありがとうございました!
▼飛行前ブリーフィング ▼衛星電話を待つグランドクルー

▼フライト前の最終準備 ▼航空機着陸時のお出迎え

▼機体前の記念撮影 ▼実験後、ホテルでのグループワーク

※「宇宙教育プログラム」は、宇宙分野を先導する次世代の人材を育成する、東京理科大学が実施する教育プログラムです。今期(2024~2026年度)のテーマは「ビジネス×宇宙」。小型人工衛星や宇宙旅行など、民間の宇宙利用が急速に発展するなかで、宇宙産業界では将来の宇宙進出に向けた技術開発・教育・旅行・観光などのビジネスが活性化しています。プログラムではこのようなビジネスを「宇宙志向ビジネス」と呼び、宇宙志向ビジネスを牽引する人材、さらにはこのような人材を育成する教育者・指導者を育成することを目的に、高校生と大学生メンターを対象とした教育プログラムを実施します。
※本プログラムは、文部科学省の地球観測技術等調査研究委託事業(宇宙航空科学技術推進委託費)「宇宙志向ビジネスを先導する人材を育てるBootcamp in 大分」により実施するプログラムです。