資料館スタッフブログ

分析機器・科学機器遺産に認定

9月8日、当館で所蔵している「パラメトロン計算機FACOM 201」が日本分析機器工業会および日本科学機器協会から「分析機器・科学機器遺産認定」をいただきました!

今回認定を受けたFACOM 201で用いられている「パラメトロン」は日本独自に開発された技術で、真空管からトランジスタへ移り代わる時代に、東京大学理学部の大学院生だった後藤英一氏が開発されたものです。比較的安価で信頼性もあるという特徴を持っていて、実際に東京理科大学で研究や教育のために使用されていたそうです。

このFACOM 201は2012年に「情報処理技術遺産」の認定もいただいており、別分野からの2つの認定により、このパラメトロン計算機が日本の科学の発展に貢献し、歴史的にも大変貴重なものであることを改めて実感しました。

授賞式や祝賀会で、分析機器分野の先生方や企業の方々とお話をしていると、研究・開発に本当に熱心であることが伝わってきました。その熱意によって進歩した科学の歴史や遺産などを残していくことはとても重要なことだと感じました。

今後もFACOM 201を含め、当館の計算機コレクションを通して科学技術発展の歴史を後世に伝えていきたいと強く思いました。皆様のご来館をお待ちしております。

一般社団法人 日本分析機器工業会
「分析機器・科学機器遺産認定2016」(外部リンク) http://www.jaima.or.jp/jp/heritage/2016.html

※FACOM 201に関する過去の資料館スタッフブログも
 あわせてご覧ください。
2012年2月「FACOM 201」
http://www.tus.ac.jp/info/setubi/museum/blog/2012/blog130206.html
2012年3月「FACOM 201が情報処理技術遺産に認定」
https://www.tus.ac.jp/info/setubi/museum/blog/2012/blog130314.html

dentaku
「パラメトロン計算機FACOM 201」会場の様子