INTERVIEW

海外に興味を持ったきっかけ、留学の動機を教えてください 

海外に対して強い興味があったかと言われれば、実際のところそこまでありませんでした(笑)。海外というよりは、派遣先の研究室で行われている「組み込みシステムの実践的な開発プロジェクト」に強い興味がありました。留学を考えた際は、現地での日常生活等に関しては深く考えておらず、自分の知識が開発プロジェクトにどれだけ貢献できるか挑戦してみたい、といった気持ちが強かったように思います。

一日のスケジュールや生活の様子を教えてください 

派遣先の研究室は、朝の8時から夜の8時までの間であれば、自分の都合の良いタイミングで好きな時間滞在することが可能でした。研究室のメンバーにも恵まれ、とても居心地の良い環境だったので、平日の一日はほとんど研究室に滞在していました。現地の学生や講師陣と、研究や日常生活についてあれこれ話し合ったことはとても素敵な思い出です。また、大学の学食と購買がとてもリーズナブルだったので、昼と夜は大学で食事を摂り、休日のためにお金を節約することも出来ました。派遣先のレーゲンスブルグでは学生証を提示すると一定区間のバスが乗り放題だったので、休日は市内の観光名所を訪れたり、森でピクニックをしたりとリラックスした時間を過ごしていました。

現地の生活で驚いたことはありますか? 

大学での学習プランに驚きました。日本の学生には「4年間で大学を卒業することが当然」「留年や休学はできるだけ避けたい」という共通の認識があります。しかし、現地の学生は大学の滞在期間の長さにはあまり関心がなく、5、6年のスパンで履修を組む学生もいましたし、卒業後、別の学部に再入学をして、様々な分野の授業を履修する学生も珍しくないようです。ドイツでは大学の授業料が無料であり、国から学生への金銭的援助が充実しているようで、自由なスタイルで学習ができる環境が整っていました。単位の取得は日本より大変そうでしたが(笑)。

現地の人との交流で感じたことはありますか? 

滞在期間中、日本人と海外の人々との価値観や文化の違いを感じる様々な機会がありましたが、反対に自分と海外の人々との間にある共通点もたくさん見つけました。留学に行く前は「自分」と「自分と違う国で生活する人々」とは完全に異なる存在だと心のどこかで感じていたように思います。しかし、実際に現地の学生と過ごす中で、彼らが自分と似た価値観や悩みを持っている事に気が付きました。この気付きを経て、次第に他の学生とコミュニケーションをとることのハードルが下がり、日本で過ごす大学生活と似たような居心地の良さを感じるようになりました。

また、留学生活の中では、英語学習の重要性を強く実感しました。日常生活であれ、研究活動であれ、英語が話せなければ何も始まりません。特にヨーロッパ諸国の大学生は、スタンダードで英語を話すことができます。彼らと対等な人間関係を結ぶためには、英語が話せることが必要条件であるように感じました。

留学を考えている人へメッセージ 

留学はとてもハードルの高いものだと思われがちですが、一度現地に行ってしまえば日常生活を行っているだけでたくさんの学びがあります。少しでも興味があるのであれば、迷わず申し込んでみてはいかがでしょうか。

※所属と学年はインタビュー当時のものです。

※所属と学年はインタビュー
当時のものです。