INTERVIEW
- 留学の動機はなんですか?
幼少期から海外に対する強烈な憧れをもっていました。お金が無い中で外国へ行くために英語を必死で勉強し、渡航費などが給付されるプログラムにひたすら応募し続け、多くの支えがあり、何度も海外へ渡航しました。
しかし大学に入ってからは持病の難病が悪化し、海外へ行くハードルが極めて高くなってしまいました。するとイソップ童話の「すっぱいぶどう」のように、海外に対しては興味を持たなくなるどころか嫌悪感を抱くようになり、代わりに国内での研究にのめり込む日々が続きました。
しばらくして研究成果が実を結び、賞を授与されてボストンのMITへ見学に行く機会に恵まれました。主治医をなんとか説得した上で久しぶりに外国の地を踏んだとき、「あぁ、やっぱり海外は面白いな」と抑圧していた海外への憧憬が再び燃え上がってきました。ちょうど大学院入試の時期に差し掛かっていたため、「海外大学院」の5文字が頭を埋め尽くします。しかし、いつ悪化するとも知れない持病を抱えたまま見知らぬ異国の地で生活することは、大変勇気のいることでした。踏ん切りがつかず悶々とした日々を過ごしていた時、海外大学院で研究に取り組んでいる先生の講演に参加しました。その先生こそが、今回の留学において、指導教官として私を受け入れてくれた方でした。先生の研究内容に感銘を受け、何としてでも教えを請いたい、そう思いました。持病のことはもちろん心配でしたが、思い切って目をつむってしまいたくなるような、いても立ってもいられない思いだったのです。主治医の先生と相談をし、細心の注意を払った健康管理や治療上の工夫をすることで、なんとか留学ができるだろうという合意を得ました。
東京理科大学は私の決断を全面的に支えてくれました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現地への留学は叶いませんでしたが、オンラインでカナダのサスカチュワン大学に在籍することになりました。そして、最終的に2つの大学(サスカチュワン大学及び東京理科大学)それぞれから修士号を取得できることになりました。
- 留学して良かったこと、大変だったことはありますか?
オンライン留学は時差との戦いです。日本との時差、15時間。これが何より大変でした。たとえば午前3時から学校生活のオリエンテーションや学生間の交流イベントが開催されるなど、時差のある同級生との交流はなかなか難しかったです。このように大変なこともありましたが、海外大学院の学位が取得できる、これが何よりも嬉しいです。留学して良かったことばかりでした。
- 留学の経験が現在の生活にどのように活きていますか? もしくは今後どう活かしていきたいですか?
今後は博士課程へ進学して研究を続けます。将来は研究者として活躍することを目指しているので、海外とのつながりは活かされてくるものだと期待しています。
- 留学を考えている人へメッセージ
留学はお金がかかります。私は自費(or親のお金)での留学は一切してきませんでした。自分にはそれだけの経済的余裕が無かったからです。学位留学は語学留学とは違い、渡航費用や学費が給付・免除されるチャンスもたくさんありますし、学位が手に入り、履歴書に記載できます。経済的理由で留学を諦めないで欲しいと思います。
DAILY SCHEDULE
- 08:00オンラインでの研究の議論
- 留学先 17:00
- 12:00昼食
- 留学先 21:00
- 13:00授業(動画)
- 留学先 22:00
- 15:00研究
- 留学先 00:00
- 21:00夕食
- 留学先 06:00
※この他、体調が悪くなければひたすら研究する
※所属と学年はインタビュー当時のものです。
※所属と学年はインタビュー
当時のものです。
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