こんにちは。学生スタッフのA.S.です。今年も企画展「物理学校と漱石」が秋に開催予定です。私は保田棟太について担当をしていて、保田が書いた数学の解読を進めています。そのうち1897年に発行された「ピサゴラス定理ノブランノ証明」について興味深いことが分かりました。
そもそもピサゴラス(ピタゴラス)の定理の証明は、軽く100通りを超えることはご存知でしょうか(もちろん本質をどこまで定めるかによって異なりますが……)。今回、保田先生が取り上げたのはブランの証明であり、私も初めて見ました。外接円を用いて円周角の定理を採用しているところに唯一性を感じました。もしかしたら有名な手法なのかもしれませんが、私は知らなかったです。
さてブランの証明の元を調べたところ、1897年1月発刊の ”Journal de mathématiques élémentaires”p36に掲載されていました。これは初等数学の雑誌です。物理学校雑誌の出版年に注目すると、保田先生は1月に発刊された雑誌を読み、6月にその和訳を出していることが分かります。かなりタイムリーで最新の数学に敏感であったことが伺えます。
この仕事を続けていると、大好きな数学と向き合えるので大変やりがいを感じます。引き続き、解読を進めていきますので、是非企画展にて読んで頂けると幸いです。