インストラクターブログ

UNIVAC 120

計算機の歴史において、1950年代は真空管技術が成熟し、商用データ処理へと応用が広がった大きな転換点でした。野田キャンパス9号館に展示されている「UNIVAC 120」は、その時代を象徴する極めて貴重な一台です。

■ 国内初の商用コンピュータ
UNIVAC 120は、1955年に野村證券へ納入された日本初の商用電子計算機です。のちに野村證券電子計算部から独立した野村電子計算センター(現・野村総合研究所)へと引き継がれ、日本の証券業務を8年間にわたって支え続けました。

■ UNIVAC 120と真空管ラジオ
本機の最大の特徴は、その心臓部に膨大な数の真空管を用いている点です。興味深いのは、当館に展示されている「東芝マツダラジオ Model 513F」のような一般的な真空管ラジオと、技術の根底を共有していることです。ラジオでは「音」を増幅するために使われる真空管が、UNIVAC 120の中では緻密な「論理回路」として機能し、0,1での論理演算を行っていました。のちにダイオードやトランジスタの登場で影を消す真空管ですが、当時の民生品としてはいずれも最先端の技術を応用した機械であったことが伺えます。

東京理科大学なるほど科学体験館では、これらコンピュータ黎明期の実機を間近で見学いただけます。巨大な筐体の中に凝縮された当時の最先端技術の粋を、ぜひ肌で感じてみてください。

※UNIVAC 120の見学をご希望の方は、まず「なるほど科学体験館」の受付までお越しください。皆さんのご来館をお待ちしております!

結び
昨年4月より1年間にわたり、学生スタッフとしてお手伝いをさせていただいていましたが、今春に大学院修士課程を修了し、4月より野村総合研究所で社会人キャリアをスタートさせます。なんとも不思議な巡り合わせです。こうしたご縁を大切に今後も頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

150
UNIVAC 120