こんにちは。学生スタッフのA.S.です。「ドーナツとマグカップは同じ」という有名な数学ジョークについて、解説と+αを書こうと思います。ジョークの発祥は存じ上げないのですが、私は高校の授業で知りました。世界的に有名なあのゲームにも関係する非常に興味深い世界ですので、最後までお付き合いください。
「ドーナツとマグカップは同じ」と言われても「は?」となると思います。その反応であっています。実はこのジョークには重要な部分が隠されています。「ドーナツとマグカップは(トポロジー的に)同じ」です。トポロジーとは位相幾何学のことで、どうやらこの世界ではドーナツとマグカップが同じになるそうです。どういうことでしょう?マグカップ型の粘土をイメージしてください。これを切ったりくっつけたりせずにドーナツ型にできますか?試してみるとマグカップの取っ手部分が最終的にドーナツの穴になると思います。つまり穴の数を変えずに変形できるものを同じとみなすのがこのトポロジーの世界なのです。この世界では形という概念を取っ払って、穴の数すなわち粘土同士の繋がり方に注目した理論を考えることができます。この考え方は身近なお掃除ロボットから宇宙まで、多くの分野に発想の柔軟さを提供しています。
今回は繋がり方に注目するトポロジーという世界を紹介しました。もうこれで皆さんは「ドーナツとマグカップは同じ」で笑うことができますね。長くなってしまったので、世界的に有名なあのゲームに関係する+αのお話は次回になります。実はこのゲームというのはドラゴンクエストのことです。どういうことなのでしょう?次のブログで説明します。