こんにちは。学生スタッフのE.A.です。
みなさんは、企画展「工学者を育成し、京都の近代化と地域振興に寄与した『京都の3人』難波正・三輪桓一郎・玉名程三」にはもう足をお運びになられたでしょうか。様々な展示物が並ぶ中、私はかつて京都市電が走っていた京都市の街並みを再現した模型製作を担当しました。あくまでイメージで製作したものですが、当時の京都市電が走る様子をとらえた写真を参考にしています。
ここで、どのようにして模型が出来上がったのか簡単にご紹介します。
まずは土台を作り、その後家を作るのにとりかかります。スケールが変にならないように作りつつ、屋根の勾配なども計算して家を大量生産しました。ところどころ同じ形の家があるのがわかると思います。その後、色が付けられたカスミソウをこれまたスケールが変にならないように切って、何本か束ねて植えることで木を生やします。カスミソウですが、異なる色のカスミソウを束ねることで模型をかわいく作ることができるのがポイントです。もしこのブログを読んでいる建築学生がいたら、ぜひやってみてください。そして、レールは細いテープを貼ることで再現し、電柱はプラスチック製の丸棒にスプレーして切って土台に差し込みました。そして人を設置して完成です。なかなか工程が多い作業ですが、無心でできるので楽しい作業でもあります。
私自身、建築学科とは言ってもデザイン系ではなく構造系の研究室に所属しているため、模型を作るのは久しぶりでした。私が最後に課題として模型を作ったのは3年生の前期になります。この設計の授業がとても大変で、毎週先生に見てもらうために図面と模型を用意して、また次週の授業に向けて先生に指摘されたことを修正して図面と模型を作り直して、、、その繰り返しでした。ほぼ毎日終電ぎりぎりで帰って、翌日は朝早く行って製図室で作業をしていました。提出日前日は、それはもうお祭り騒ぎで、なんとか図面と模型を仕上げていました。今振り返ってみると、どうやって生活していたのかよくわかりません。追い詰められた人間は普段は考えられないような力が出るようですが、これもその一種なのかもしれません。
まだ訪れていないみなさん、展示はまだまだ開催中ですのでぜひお越しください。一度訪れたという方、ぜひもう一度いかがでしょうか。スタッフ一同お待ちしております。