インストラクターブログ

【第1弾】最大・最小は奥が深い

こんにちは。学生スタッフのA.S.です。皆さんは最大・最小という概念を知ったのはいつでしょうか。おそらくほとんどの人が算数の最小公倍数と最大公約数のときに初めて認識したと思います。数学の素因数分解を使えば最小公倍数と最大公約数の考え方は意外と単純です。ですが素因数分解という難しそうな言葉を使わなくても、視覚的に分かる装置がなるほど科学体験館にありますので是非来てください。さて最大・最小という概念は意外と奥が深く、数学の世界には最大・最小にまつわる未解決問題が多く存在します。

私が個人的に好きなソファ問題を紹介します。これは幅を1としたL字型の通路を通れる図形の最大面積はどれくらいだろうか、という問題です。「ソファ問題」で調べていただくと分かりやすい図がすぐに見つかると思いますので、理解の補填はそちらに担ってもらうとして、まず一辺が1の正方形が通れることはわかると思います。では半径が1の半円はどうでしょう。こちらも曲がり角で回転させると通れますね。このように様々な図形を考えることができますが、現在発見されている最大面積はJoseph Gerverによる受話器のような形をした図形で、面積は約2.21です。更に、あり得る最大面積の限界(厳密には、上界のひとつ)が2.37であることが2017年に証明されています。つまりもし面積が2.37の図形が発見できれば、ソファ問題は解決するということになります。

つい熱が入って長くなってしまったので、続きは第二弾でお届けしたいと思います。なお第二弾では、最小超置換問題を紹介したいと考えていますので是非読んでください。

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様々な単位