インストラクターブログ

数学科改め数理科学科

はじめまして。学生スタッフのA.S.です。

2023年春から理工学部は創域理工学部に名を改め、それに伴い数学科は数理科学科に名称変更しました。実際に中身はどう変わっているのか、私の興味も交えつつ書こうと思います。まず数理科学科では一・二年生で代数学・解析学・幾何学を網羅的に学び、三・四年生で深い学習とともに各分野に特化した研究をします。私の好きな分野は解析学で、将来的には日常音の解析にまつわる研究をしたいと考えています。例えば、刑事ドラマで、動画から犯人の声だけを抜き出すシーンがあると思います。このときにフーリエ解析という数学的手法が使われ、日常音と犯人の声を区別することができるのです。

話を戻しますと、数理科学科に変わった理由は、もっと体系的に幅広く知見を深めよう、という意識改革が大きいと感じています。IT社会が当たり前になった現在、理系学生に求められる需要が、特化した専門性から多面的な有用性へ変化しつつあるからでしょう。次に特徴的な変化としては、ダブルラボです。ダブルラボとは、他学科の研究室との共同研究のことです。数学者には、数学を自然現象や情報理論に絡めて研究される方も多いので、それらを促進することが目的だと思います。実は私の目指す研究も工学的な要素が強いです。「音響解析」で検索してもらえると、いかにも工学的な文字が並ぶと思います。一方、「フーリエ解析」で検索してもらえると、少し数学っぽくなったと思います。そういった多分野にわたる研究を目指して日々の学習を頑張っていきます。

なるほど科学体験館は数学的事実を視覚化して簡単に体験できるところで、多面的な有用性を体現しています。私個人としても大変お勧めしますので、是非遊びに来てください!

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なるほど科学体験館2Fにある「自然の波」の展示