インストラクターブログ

寺尾壽が受賞したフランス勲章

こんにちは、学生スタッフ、電気電子情報工学専攻修士一年のY.K.です。 先日、寺尾壽展にあたって、フランスの勲章について調べる機会がありましたので、面白いなと思ったことを共有させていただきます。

まず、フランスの勲章には「レジオン・ドヌール勲章」、「国家功労章」、「教育功労勲章」、「文化芸術勲章」、「農事功労章」、「海事功労賞」の6つの勲章があります。それぞれに等級と呼ばれるランクが存在し、例えばレジオン・ドヌール勲章には上から順に、「グランクロワ」、「グラントフィシエ」、「コマンドゥール」、「オフィシエ」、「シュヴァリエ」の5つの等級が存在します。ちなみに、寺尾壽が受賞したのは農事功労章・コマンドゥールとなります。

この勲章の面白い点はいくつかあるのですが2点ほど紹介します。

1つ目は、受賞する際には勲章は自分で用意する必要があるということです。これを知らずに受賞の場に行けば、受賞はできるけども勲章は貰えないといった奇妙なことになります。

2つ目は、勲章を持った人に対する警察官の対応です。勲章はもともと軍人に与えられるもので、警察官は本来軍人に属する為、勲章を持った人物との仲間意識が強く、尊敬を抱くそうです。なので、勲章を持っていれば、軽い交通違反などは見逃してくれるとのことで、これも自分の感覚からしたら奇妙なことの様に思います。

この様に、フランスの勲章1つとっても、文化の違いが多く見られます。今後は、暇があれば日本の勲章についても調べてみようかなと思っています。

160
勲一等賞瑞宝章を提げた寺尾壽肖像画